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日系コンサルの3つの特徴とは?外資系コンサルとの違い

日系コンサルの特徴を、会社のタイプ別にそれぞれ解説します。就活中や転職活動中の人は気になるコンサル業界の違い。日本系のファームは、外資系や他のカテゴリのファームとは異なった3つの特徴があります。日系コンサルならではの特徴とは?

執筆者:大石 哲之

日系コンサル3つの特徴、外資系コンサルとの違い

日系コンサルの特徴とは?

日系コンサルの特徴とは?

コンサルティング会社のタイプ別に、特徴と主要なプレイヤーについて解説したいと思います。
日本系のプレイヤーというのは「日本式の」という意味です。日本出自・日本人が経営しているという意味ではありません。
多くのコンサルティングファームが、米国からコンサルティング手法やコンセプトを輸入し、それをアレンジしているのに対して、日本系のファームは、独自の発展をとげてきました。

主なプレイヤーとしては、

◆社団法人、財団法人系列
社会経済生産性本部、日本能率協会コンサルティング

◆独立系
ジェムコ日本経営、船井総研、タナベ経営、ビジネスコンサルタント、日本LCA


がある。
ジェムコ日本経営は、全日本能率連盟認定のコンサルタントが多く在籍。
船井総研、タナベ経営は、流通業や営業支援などに強みを持つ。
ビジネスコンサルタントは、人材育成や、社員教育に強い。
日本LCAはユニークで、フランチャイズの支援に強い。
 

日系コンサルの3つの特徴

日本系の特徴は次の3つがあげられます。

(1)中小企業を主な対象としている
コンサルティングの対象が中小規模の企業をメインとしています。
さらに、会員組織をベースとした顧客基盤をもっているところが特徴的です。
この会員組織というのは「経営者クラブ」的なもので、有料の会費をとって、講演会、異業種交流会、無料経営相談、企業視察などの活動をしています。タナベ経営の「イーグルクラブ」などが有名です。

(2)顧問型である
2つ目の特徴としては、コンサルティングスタイルが「顧問型」であることが多いと言うことです。外資が「プロジェクト型」を取るのに対して、「顧問型」はだいぶスタイルが違います。

「顧問型」というのは、個人のコンサルタントが、定常的にクライアントとお付き合いするスタイルです。コンサルタントがチームを組み、特定のプロジェクト期間だけクライアントとお付き合いして、プロジェクトが終わったら解散みたいな「プロジェクト型」とはかなり違います。

「顧問型」では、一人のコンサルタントが、複数のクライアントをもっていることも多いです。コンサルタントは、プロジェクトにべったりとはりつく形ではなく、問題がおきたら相談にのるという形をとっています。月に何度か定期的にクライアントを訪れて、経営者の日々の相談にのるような感じで、長期間にわたって、定常的なおつきあいをするというスタイルです。

時に、プロジェクトを組むこともありますが、それは必要に応じてということになります。基本は顧問型で毎月支払われる顧問料が収入になっています。

(3)研修サービスに力を入れる
3つ目の特徴に、コンサルティング以外にも、人材育成や社員教育といった研修サービスが収益の大きな柱になっていることがあります。
コンサルタントの知恵やノウハウを、研修という手段をとおして社員に浸透させていくことも重視しています。

以上、日本系の特徴をあげましたが、日本系のファームは、他のカテゴリのファームとはカルチャーや仕事のやり方にかなりの違いがあります。日本系のファームを目指す方は、よく会社の業務内容やカルチャーなどについて調べて理解したほうがいいと思います。

当サイトも含め、世の中のほとんどのコンサルティング業界の解説本は、外資系のファームをモデルにして解説がされています。そのようなサイトや本で書かれていることが日本系には当てはまらないことも多々あります。

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