契約社員って何?

いざというときの雇用調整を容易にするためなどの目的で、パートタイマーや派遣労働者などの非正規社員の雇用が増加しています。厚生労働省の「就業形態の多様化に関する総合実態調査」によると、全労働者に占める非正規社員の割合は平成15年で34.6%と、平成11年の調査段階27.5%から7.1ポイント増加しました。非正規社員の23%はパートタイマーで、次いで契約社員が2.3%となっています。

全労働者に占める契約社員の割合は2.3%ですが、契約社員を雇用している企業割合は10%を超えました。首都圏など都市部に限れば、その割合はもっと高いのではないでしょうか。

ところで、一口に契約社員といいますが、その定義は必ずしも定まってはいません。会社によって、専門職として一定の雇用期間を定める契約のもとに働く社員のことであったり、期間の定めをせずに非常勤で経験を活かして働く人、また、定年後も引き続き勤める嘱託契約の人だったりします。ただ、公募の形で募集される場合は、雇用期間に定めがある契約が一般的です。

そこで、ここでは「いわゆる正社員とは別の労働条件の下に、給与額や雇用期間など個別の労働契約を結んで働く常勤社員」のことを契約社員と呼ぶことにします。

流通業界などでは、アルバイトやパートタイマーをより戦力化し、能力に応じてそれなりの処遇を行おうということで、契約社員に格上げするケースが見られますが、一般的には高度な専門的能力を持つスペシャリストを迎えるにあたり、正社員に対する給与体系では処遇しきれないことなどを理由として、別体系として契約社員制度を導入するケースが多いようです。

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正社員との違いは?

正社員は一般に、他社との二重契約は禁止されますが、契約社員の場合、週の何日働くかを契約に明記することによって、その日以外はほかの会社で働くこともできます。契約内容に勤務時間まで細かく盛り込むことによって自分の好きな時間帯を選ぶことも可能です。

また、契約社員は原則的に昇給・昇進とは無縁ですが、だからこそ、社内行事、会社への忠誠心といったものに拘束されず、人間関係のわずらわしさからも解放されて、比較的気ままに働けるメリットもあります。つまり、契約社員は、将来の保障を会社から受けることはできませんが、そのかわり、正社員の給与体系では得られない、特別の待遇を受けることも可能な働き方といえます。

しかし、正社員は雇用契約で雇用期間を定めない契約であるため、とくに問題がなければ定年まで勤められ、また、辞めたいときにはいつでも辞められる自由がありますが、契約社員は契約で定めた期間は、雇用主、労働者双方とも、特別な事情がない限り一方的に契約を解除することはできません。

また、双方が合意すれば契約を更新することができますが、働く側が続けて働きたいと希望しても、会社側が更新を拒否すれば、期間満了をもって自動的に雇用関係は終結することになります。

転職にあたって契約社員を視野に入れるのであれば、以上のような特別な契約に基づく働き方であることをしっかり念頭に入れておく必要があります。

以下、契約社員にまつわる具体的な問題についてQ&Aにまとめました。参考にしてください。なお、このQ&Aは、転職情報誌『B-ing』の「転職なんでも相談室」に掲載された記事を再録したものです。その都度の解説を行うため、回答では一部説明が重複していることをご了承ください。

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