昨年の12月27日、ケニアで大統領選の投票がありました。そこでは現職のキバキ大統領が再選されたのですが、その開票に不正があったという疑惑を発端として、ケニア全土に暴動が広がっています。

【CONTENTS】
大統領選挙の推移(1P目)
暴動の勃発とそこに至った背景(2P目)
ケニア経済に深刻な影響も?(2P目)
国際社会の仲介努力(3P目)

大統領選挙の推移

ケニアの地図
ケニアはアフリカ東部にある国。アフリカの中では平和な国であったはずなのだが……
今回の大統領選は、与党・国家統一党(PNU)のキバキ現職大統領と、最大野党オレンジ民主党(ODM)のオディンガ候補の、事実上の一騎打ちとなっていました。

そして12月27日に投票が行われてから、開票作業が進み、12月29日の時点ではオディンガ候補がキバキ大統領に約30万票差をつけてリードしていました。しかし翌日の12月30日になって開票が全て終わると、キバキ大統領が約23万票差で逆転勝利していました。

この経緯には、いくつもの不審な点があります。

1.29日の時点で、キブイツ選挙管理委員長が、「現場職員と連絡が取れない」という発表を記者たちにしていました。これは、開票現場の職員がその間に何をやっていたのか誰もわからないことを意味します。

2.オディンガ候補は貧困層から高い支持を得ていました。首都・ナイロビにある貧困層が住むキベラ地区では、投票日の開始時刻である午前7時になっても、予定通りに投票が始まりませんでした。

投票は8時半になってようやく始まったのですが、投票に来た有権者の中には「自分の名前が有権者名簿に載っていない」と言い出す人も現れ、投票所は一時騒然となりました。

3.またこの選挙にはEUから監視団が派遣されていましたが、その監視団も「この選挙は国際的水準に達していない」という声明を発表しています。EUの監視団も、不正について疑いの目を向けているということになります。

→次ページ。そして選挙の結果が発表されると、暴動が勃発したのですが……