文章:石原 敬子(All About「よくわかる経済」旧ガイド)
2004年は暑い夏となりましたが、金融界・経済界にとっても熱い戦いの繰り広げられる年となったようです。
新聞
見出しに踊る「産業再生機構」の文字

<INDEX>
産業再生機構、なぜやたらと耳にする?(1P目)
そもそも産業再生機構って?(2P目)
自主再建か、産業再生機構か(2P目)

産業再生機構、なぜやたらと耳にする?

●UFJをはじめ取引銀行とダイエーの熱き戦い
三菱東京フィナンシャル・グループとの経営統合で基本合意したUFJが、不良債権を一気に減らそうとしています。大口で貸し付けている融資先で、借金が焦げ付いてなかなか返済できそうにない企業の再建計画を見直そうとする動きが出ています。

その融資先の不良債権の大口として代表的な、ダイエー。早急に建て直しを迫られています。2004年8月20日には、自力での経営立て直しを基本にした再建計画の修正案を、UFJ銀行など主力3行に提出しました。
ところがダイエーの主力取引3銀行は、ダイエーの提示した再建修正案を極力取り込むようにしたものの、自力での再建計画は難しいと考え、月内にも産業再生機構に支援要請する方針を固めました。ダイエーが産業再生機構活用を拒否する姿勢を取っているため、8月中には3行首脳クラスが高木邦夫ダイエー社長と会談し、了承を求める考えで、銀行とダイエーの熱い戦いは月内に最終戦を迎えることになります。

●カネボウ駆け込み、大京も検討へ
カネボウが2004年2月、花王への化粧品事業売却を白紙撤回して、産業再生機構に支援を要請することを決めたことも、まだ記憶に新しいことと思います。
民間の努力だけでは再建の見通しが立たないと判断したためで、主取引銀行の三井住友銀行と協議をし、産業再生機構に支援を求めました。
建設
積極的な不動産投資が足を引っ張って・・・


また、同じくUFJ銀行の大口融資先であるマンション分譲大手、大京も、経営再建を急ぐため、産業再生機構を活用する方向で機構と協議に入っています。ゴルフ場などの不採算事業を分離して、マンション分譲・管理に特化する案を軸に検討を重ねている模様です。

このように、次々と大きな経営再建の案件として活用、または活用を検討されているのが産業再生機構です。不良債権処理、経営再建の手段として利用されています。

産業再生機構の具体的イメージが出来たところで、次のページでは企業の再生支援の方法についてお伝えしていきます。