● 顧客を4タイプに分けて捉える
これまでに顧客を選ぶ2つの視点について解説しましたが、その視点に沿って、4タイプの顧客に分類することが可能になります。
(1) 収益貢献度が高く、ブランドコミットメントも高い顧客
(2) 収益貢献度は高いが、ブランドコミットメントは低い顧客
(3) 収益貢献度は低いが、ブランドコミットメントは高い顧客
(4) 収益貢献度が低く、ブランドコミットメントも低い顧客
最も注目すべきは、(1)の顧客です。価格以外のどのような要素で共感を受けているのかを正確に把握し、その要素を更に強めるマーケティング展開が重要です。
(2)の顧客については要注意です。早急にブランドコミットメントを高める方策を考えましょう。
(3)の顧客は、収益貢献度が上がらない理由をつきとめ、関連購入やプラスワン購入などで購入金額を上げる方策が望まれます。
(4)の顧客については最も流動性がありますが、去られてもそれほど痛手にはなりません。この4タイプのなかでは、あまり重点をかけるべき顧客ではありません。
限られたコストと組織能力のなかで、どの顧客に投資をすることが、企業のブランド力と収益力を高めることにつながるのか?
21世紀は顧客もポートフォリオで捉える時代なのかもしれません。
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