● 顧客によるブランドコミットメントで選ぶ視点
ブランドコミットメントとは、「価格以外の要素で選ばれる価値への共感」と翻訳できます。
少し難しいので、先ほどのスーパーを例に解説します。
先ほどのスーパーで年間624,000円購入している上位顧客がいましたが、この顧客に次に述べる2つのタイプがいたとします。
<上位顧客A>
このスーパーはこのあたりで一番安いから行っているの。
<上位顧客B>
このスーパーは他にない品揃えで、店員も親切だから行っているの。
仮にこのスーパーの近所に、より価格の安さを売り物にした別のスーパーができたら、どうなるでしょうか?
<上位顧客A>
隣に安いスーパーができたから、これからはそっちで買おう。
<上位顧客B>
一度新しいスーパーに行ったけれど、今までいっていたスーパーのほうが他にはない品揃えで店員さんの感じもいいから、買うスーパーは変えないわ。
上位顧客Bは、「品揃え」や「店員の対応」といった価格以外の要素への共感度が高い顧客なのです。こういった顧客は、ブランドコミットメントが高いと云えます。ブランドコミットメントが高い顧客は他に浮気しにくいので、企業にとってはありがたい顧客と云えるでしょう。
これに対し、上位顧客Aは購入結果の上では収益貢献度が高かったのですが、価格のみにつられていたため、容易に流出してしまったのです。
ちなみにブランドコミットメントを図る手法としては、コンバージョン・モデル という調査手法がありますので、興味のある方はご覧下さい。
さて、顧客を選ぶ2つの視点についてお話ししてきましたが、この視点に基づいて
顧客を分類できるというお話を次ページでしたいと思います。