王国の商品の魅力はどうか?

マーケティングの基本はいくつかありますが、その中でも特に重要なのは顧客にとって十分魅力的な商品かということです。ムツゴロウ動物王国において金銭的対価を得る元となるのは、そこで暮らす動物達です。その内容を見てみると、犬が約120匹、猫が約30匹、そして馬が約20頭とのこと。この動物達と身近で触れ合えるというコンセプトがムツゴロウ動物王国の売りですが、それに対する価格は大人が1700円、子供が700円、駐車場が1200円ですから、2人の子供連れで訪れるとすると総額6000円。私達の身の回りで普通に見れる動物と触れ合う対価としては非常に微妙なものがあります。

王国の立地条件はどうか?

王国までのアクセス状況も検証してみましょう。ムツゴロウ動物王国は東京都あきる野市にあり、立地条件は必ずしもいいとは言えません。車で行く場合も都心からはかなりの距離がありますし、電車で行く場合も最寄の主要駅である八王子からバスで30分かかるなど結構不便な場所に位置しています。

このように簡単なマーケティング分析をしてみると、商品の魅力やそれに対する価格、アクセスの不便さがムツゴロウ動物王国の苦戦の原因になったことがわかります。それでは、今後どのようにすれば王国を立て直すことができるのか?当然今のビジネスモデルのままでは立て直しは難しいと言わざるを得ません。より強みを活かした経営が必要になってきます。

ムツゴロウ動物王国の強みとは?

ムツゴロウ世界動物紀行
企業再生は“ムツゴロウ”ブランドを最大限に活用できるかがカギ。(画像提供:Amazon.co.jp『ムツゴロウ世界動物紀行』)
それではムツゴロウ動物王国の強みとは一体なんでしょうか?それは多分そこに暮らす動物達ではないでしょう。王国の一番の強みはやはりムツゴロウ先生という“ブランド”にあるのではないでしょうか。今後はこのブランドを軸に経営を立て直していくべきなのです。

その具体的な方法はどのようなものがあるか一例を挙げてみましょう。一つは王国に住む動物一匹一匹にサポーターを募るということもできます。月会費、もしくは年会費を徴収して王国に住む犬や猫、馬達のサポーターになってもらう。一匹に対して多くのサポーターが集まれば集まるほど安定的な収入を確保できます。

このサポーターの募集はムツゴロウ先生のブランドを最大限に活かしてテレビやラジオ、新聞、雑誌などでパブリシティを行えば、ムツゴロウ先生の考えに共感した人たちが続々とサポーターを申し出るという仮説を立てることもできます。

また、サポーターになれば、自分が支援する動物に会いたいと思うのが人心です。そのような方々は自分から進んでムツゴロウ動物王国を訪れるようになるでしょう。たとえ、東京近郊に住んでいなくても手紙やホームページなどを通じて支援している動物の近況を伝えれば、1年に1度くらいは王国を訪れようという気が起きるかもしれませんし、継続してサポーターを続けてくれる可能性も高くなります。

いずれにしろ様々な再建策があると思いますが、マーケティングの本質はお客様との心のつながりを大切にして、如何に長くお取引いただくかということ。ムツゴロウ先生の考えに共感して王国をサポートしたいという多くの人が現れれば、ムツゴロウ動物王国は経営危機から立ち直り、長く繁栄を維持することが可能になるのではないでしょうか。


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