オールアバウト江幡社長
オールアバウト江幡社長にビジネス成功の秘訣を直撃インタビュー!
2001年のオープンからわずか5年で月間利用者1500万人を達成し、昨年はJASDAQ上場を果たしたオールアバウト。この若き組織をパワフルに引っ張っていくのがカリスマ的リーダー江幡哲也氏だ。今回は私マーケティングガイドの安部がこの短期間でビジネス急成長を実現した秘訣をインタビューを通して鋭く聞き出していきます。

<Contents>
■ “志”を持って起業する(1ページ目)
■ 苦境を乗り越える秘訣とは?(2ページ目)
■ 上場はあくまでもプロセス(3ページ目)
■ インタビューを終えて・・・(3ページ目)

“志”を持って起業する

ガイド:
オールアバウトの立ち上げの経緯についてお話を伺えますでしょうか?
江幡:
私は当時リクルートの経営企画で中長期戦略を担当していました。ご存知のようにリクルートは情報誌事業を中心とした事業を行っていますが、私は情報誌の次に柱と成り得る新規事業の推進役でした。そんな中でいろいろなビジネスモデルをリサーチしていたのですがオールアバウトのモデル、具体的に言うと各方面のプロとして活躍されるガイドのみなさんが読者の視点から中立な立場で読者にいろいろな情報を提供するモデルがこれからのインターネット時代は有用性が高いのではないか、という結論に至ったわけです。

ガイド:
オールアバウトの提供するモデルが独自性が強く、収益性が高いと判断されたのですね?
江幡:
そうですね。ただ私自身としてはこのビジネスを提案した背景には収益を上げるという合理的な目的だけでなく心の奥底には事業を通して世の中を良くして行く“世直し”がしたいという志を秘めていたんです。と申しますのも、私は本当に日本の現在の状況を危惧しておりまして、まず日本という国があって、会社があり、個人があるという前提に立つと社会が崩れてしまわないようにしなきゃいけない。短期的には問題ないとは思いますが、自分の子供たちやその先の世代を考えた時に、この素晴らしい国である日本がだめになってしまうという気持ちが強く、何かこの問題に対して貢献したいという気持ちを前々から持ち続けていたんです。そこで、新規事業を企画した時もこのビジネスは収益を上げるという確信があった一方で、日本を元気にする世直しに繋がるビジネスモデルであるということも同時に目指していました。

ガイド:
具体的にはどのような面での世直しに繋がるのでしょうか?
江幡:
現在、我々は多くの情報が氾濫する社会の中で生きていますが必ずしも正しい情報を取捨選択する能力に長けているとは言えません。だからまずは日本人の情報リテラシーを上げる必要があると感じました。たとえば、我々のような情報サイトの観点から言えば、匿名による情報提供は読者の皆さんから見て信頼に値しないものとか誹謗中傷とかいろいろなコンテンツも混じる可能性があります。日本人における情報リテラシーがそんなに高くない状況の中で、そのような玉石混交の状態に晒すことが本当に世直しに繋がるかというと甚だ疑問で、一つその手前にもう少し信頼感とか専門家ならではの期待を上回るようなコンテンツを提供することがまだメディアとして必要なのではないかと当時の私は思ったわけです。

ガイド:
専門家が正しい情報をインターネットを通じて発信することにより多くの人の役に立つということですね?
江幡:
そうなんです。オールアバウトには人の知恵、人のネットワークが必要で、インターネットの仕組み的な所と人的な所を融合して、『システムではなく、人間。』という理念を掲げ、インターネットはあくまでも道具でそのビジョンが重要であるというようなビジネスモデルの組み立てを行ったのです。

ただ、このようなモデルは当時のインターネットの仲間から言わせれば絶対に成功しない。効率が悪いし、手を掛けて労働集約的なモデルになっている。インターネットは革命が起きるのに旧来のメディアと同じようなモデルが半分入っているようなモデルではまず成功なんてありえないと非難されたることもありました。

創業当初は仲間の言葉どおり苦戦。その困難を乗り切った秘訣は次ページで!