丁寧な説明は逆効果

頼りになりそう、と楽して思われる!
商談やプレゼンテーションの場面で、自分としてはすごく丁寧に商品説明や導入事例説明をしているつもりなのに、お客さんが全然興味を示してくれないことはありませんか。

がんばってもがんばっても、自分の言葉がお客さんに届かないことぐらいつらいことはありませんよね。けれども、もしかしたらあなたのその「丁寧さ」こそが、逆にマイナスになっているのかもしれません。丁寧であることは、もちろん大切。でもどこを丁寧に説明するかの「ポイントの置き方」を間違っているかもしれないのです。

そんなあなたに今回お話ししたいのが、「お客さんには『推し測ってもらえ』のススメ」です。

タイガース通と思われたければ、赤松について語れ!

数年前のことになりますが、タレントの島田紳助さんが、あるおもしろい話をしていたのを聞いたことがあります。それは、

「赤星選手のことをいくら熱心に語ったとしても、だれも阪神タイガース通だとは思ってくれない。けれども赤松選手のことを熱心に語ったとしたら、すごいタイガース通だと思われる」

ということ。

確かに紳助さんの言うとおり。赤星選手といえば、野球ファンであればだれもが知っている有名選手です。ですから赤星選手について少々詳しいぐらいでは、だれも驚いてくれません。

一方赤松選手は、今は広島カープに移籍して結構活躍しているみたいですが、タイガースに在籍していたころは、一軍での出場がほとんどない無名選手でした。かなりの野球ファンでないと、彼の存在には注目していていなかったでしょう。

そんな赤松選手について、もし「彼の持ち味は俊足なんだけど、意外と長打力もあって、ルーキーの年には2軍での長打率が5割を超えたんだよね」などと立て板に水で話したとしたら、「この人はなんてタイガース通なんだ!」とみんな驚くことでしょう。本当はその人は、赤松選手以外のタイガースの選手のことを誰1人知らなかったとしてもです。

こんなふうに人間には、ある1つの事実(この人は赤松選手についてすごくくわしい)を元にして、ほかのことまで勝手に推測してくれる(この人はきっとすごいタイガース通に違いない!)という習性があります。つまり勝手に推し測ってくれるわけです。この習性を、営業にも利用しない手はありません。