以前のコラムで『聞き手ごとで話す内容を変える』ということをおすすめしました。では、どのように話す内容を変えれば良いかというと、それは『聞き手をどのように分析するか』ということにかかってきます。 となると、聞き手はどのように分析すればよいのか?

聴衆分析マトリクス

下の図を見てください。『聴衆分析マトリクス』というフォーマットです。

このようなマトリクス上に聞き手を当てはめてみる。そうすると、おのずとA・B・C・Dのどこに当てはまるかで言うべきことは違ってくるわけです。

例えば生保の営業マンにとって、『保険の見直しを考えているお客』というのはBに当てはまりやすい。
「払いすぎているかもしれない。見直しをしたい」と考えているわけだから、あなたの話を聞こうというニーズは高い。また、以前の保険に加入する際にひととおりの説明をうけているので、他の人に比べると保険についての知識も多い可能性が高い。
だから、あなたがスペックレベルの話をしても、十分に通じる可能性は高い。

また、『新入社員として会社に入ってきた見込み客』というのはCに当てはまる可能性が高いわけです。
「まだ若いから…」と思っているので、生命保険といってもピンとこない。ニーズが低いわけです。そして、当然ながら保険の知識もほとんど持ち合わせていない。
そうなると、「いかに保険というものが大事か?」なんていうところから説得する必要がある。しかも、ニーズがないからなかなか真剣に聞いてくれにくい。こりゃ大変。

自分流のマトリクスをつくってみる

このように、あなたの話すべき内容は、聴衆分析マトリクスのA・B・C・Dによって大きく変わってきます。だから、とりあえずこの4パターンのお客を想定して、それぞれに対してどういったことを話せば良いかというアプローチの方法を組み立ててみましょう。

以下はあるひとりの受講生がつくったものをディフォルメしたものです。

A:商品の使用用途について、ありありと説明
B:まさに商品自身について、こまかく説明する
C:わかりやすい事例をつかいながらニーズ喚起
D:競合商品との差別性をザックリと説明する
(なぜ、こういった4つになるのか、考えてみてくださいね)

このようにパターン別で対応方法をある程度イメージしておけば、聞き手によってボタンの掛け違いが起こらないという他にもメリットがあります。
この聴衆分析マトリクスを持っていないと、「お客さんの反応がずっと悪くて、ついつい焦ってしまって…」なんていうふうになってしまう。でも、このマトリクスをわかっていると、「このお客はニーズは低いのか。ということは、CかDだな。どっちだ?」というふうに、冷静に分析できる。
『反応が悪い』ということすら、ひとつの分析材料としているのです。だから焦らない。

ぜひ、あなたなりの聴衆分析マトリクスをつくってみてください。


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