W杯予選敗退が決まったブラジル戦の終了後、中田英寿選手はピッチで一人動けなくなっていました。中田英選手はこの4年間をどう振り返ったのでしょう? 自他共に認める「できる人」は、チームを「伸ばす人」に変わったのでしょうか?

《CONTENTS》●ヒデは動くことができなかった(1P目)●相手に無力感を与える「できる人」(1P目)●「できそう」という気持ちにさせる「伸ばす人」(2P目)●あなた自身が「伸ばす人」に変わるには?(2P目)


ヒデは動くことができなかった

素晴らしいプレーを見せたが……
日本国中の大きな期待を集めていたサッカーW杯の日本代表・サムライブルー。結果は1分け2敗で、予選で最下位敗退という残念結果に終わりました。

ジーコジャパンについては、1年前、日本がW杯の地区予選を突破したときに記事に取り上げました。「「選手まかせ」のチームの強さの秘密はここにある! ジーコジャパン成長のメカニズム」。しかし、本大会では、選手の自主性にまかせたジーコジャパンは結果を出せませんでした。その原因はさまざまに論評されていますが、今回は一人の選手に注目します。

1-4で終わった最後のブラジル戦。試合終了後のグラウンドに一人の選手が仰向けに横たわったまま動きませんでした。それはヒデこと中田英寿選手。3回目の出場となる今回のW杯にかける意気込みは大きかったでしょう。3試合ともその意気込みが表れ、随所に活躍がみられました。予選敗退が決まった瞬間、中田英選手の心に浮かんだものは何だったのでしょう?

中田英選手個人としては、クロアチア戦ではその試合の最も印象的なプレーをした選手に与えられるマン・オブ・ザ・マッチに選ばれ、予選に敗退したチームの中でのベストイレブンにも選出されました。しかし、チームとしては予選突破はおろか、1勝もできないまま敗退。その試合内容は全く満足できなかったでしょう。

今回の大会では、周囲からもリーダーとして期待され、中田英選手自身としてもリーダーとしての自覚もあったと思います。一人のプレイヤーとしてだけではなく、リーダーとしての自分を振り返って、中田英選手は今何を思うのでしょうか?

相手に無力感を与える「できる人」


ここに1冊の本があります。
『「できる人」で終わる人、「伸ばす人」に変わる人』(吉田典生著 日本実業出版社)

この本では「できる人」を次のように解説しています。

「ただの「できる人」は、周囲に距離感を感じさせます。」

「能力の裏づけをもって威厳を漂わせ、張り詰めた空気が漂い、いつまでたっても相手の中に入っていけない。そんな感覚を周囲に与えているリーダーのもとでは、部下が小さくまとまっている印象を受けます。」

「どちらにせよ、人が伸びていくために必要な自己肯定感が、いつまでたっても生まれてきません。「できる人」が格差を見せつけてしまう結果です。」


中田英選手を思い浮かべてどうでしょう? そして、あなた自身を浮かべてどうでしょう?

中田英選手は間違いなく「できる人」です。しかし、しかし、そこから「伸ばす人」に変わったのでしょうか?

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