今月はキャリアプランニングを行うための手順に従い、自分らしい人生を送るために価値観や目標などを明確にする方法を3回に分けて、お話したいと思います。5月と言えば、五月病があるように、次なる目標が見い出せず、中途半端に時間がある時など、鬱々とした気分になるものです。この対処法として、未来への明確なビジョン・戦略を持つことで防ぐことができます。

<キャリアプランニングの手順>

1.バリューの棚卸し・・・過去から現在までの棚卸しをする

2.アセスメント(自己分析)・・・現在の自分の強み・弱みを知る

3.ビジョンと戦略の策定・・・在りたい未来の姿を具体的に描く

以上の3つの手順でプランニングしていきます。今回は、バリューの棚卸しというテーマで記述したいと思います。

1.エクセレントカンパニーには明確なバリューがある!

強い会社には明確な企業理念がある!
キャリアを考える際に、まずは自分自身のバリューを知ることです。バリューとは価値観や理念を意味します。行動する上での軸、大切にしたいことや譲れないことです。コーポレートバリューとは企業理念であり、世界的に有名な多国籍企業など、エクセレントカンパニーは創業当時から脈々と流れる明確で強い経営理念があります。

IBM、ジョンソン&ジョンソン、GE、トヨタ、松下、ソニーなど、世界的規模で展開している超優良企業の根底には全社員の行動規範となるような理念があります。このような会社では、その理念が理念で終わらず、具体的な仕組みとして、会社の制度や業務にまで落とし込まれています。

僕は新卒で入社して7年間IBMで営業職に在籍しておりましたが、社員の行動規範が掲げられている「ビジネス・コンダクト・ガイドライン」に「他社を誹謗・中傷してはならない」という文言があります。

競合状況の中で他社を蹴落としたいということも多々ありましたが、フェアに勝負することが最終的には顧客に還元され、最終的には自社の利益に繋がるという意思の明確な表れであると解釈しており、独立した今でもこの教えが僕の根底に流れています。

現在の世界的企業といえども、創業当初は数名からスタートしたベンチャー企業だったということを認識して下さい。社員が共鳴できる経営理念とわかりやすく具体的な行動規範があり、それが仕組みとして組織化されていたからこそ、今日のような形になったのです。

2.これからは個人にも理念が必要!

WINDOWS98以降、日本では爆発的にインターネット人口が増え、今や8000万人を越えています。インターネットはコミュニケーションにおいて革命を起こしました。

企業内研修などで組織のイメージを描く作業をすると、40代以上の昭和世代はピラミッド型の組織に、社長、部長、課長、一般社員というように、人が縦に並んでいる図を大抵書かれます。

インターネットや携帯メールに慣れ親しんでいる20代の平成世代はネットワーク型の組織をイメージする人が増えています。人がバラバラに存在しながらも四方八方に線で結ばれている組織の図を書かれるのです。

今まではビラミッド型の図にありましたように、トップがきちんとした理念やビジョンや戦略を掲げ、それを経営職→管理職→一般社員という流れで受け継ぎ、決められたことを愚直に遂行するということで成り立った社会です。

しかし、日本も豊かになり、選択肢も増え、個々の価値観も多様化してきました。もはや今までのような上意下達のやり方のみでは通用せず、個々が企業と同じように、自分の理念やビジョンや戦略を持つ必要性が生まれたのです。

そして、ネットワーク社会では若い方がイメージしたとおり、個が自立して、連帯する社会となります。名著「フラット化する世界」は参考になろうかと思います。このように、日本の成熟度やコミュニケーション革命により、個々が明確な理念・ビジョン・戦略を持つ、自律的な個になることが時代の要請として求められるのです。

次のページでは、出会い・出来事や成功・失敗体験の切り口で棚卸しする方法を紹介します。