階段プランは、安全性や動線、使い勝手に配慮する

空間のポイントともなる階段。床材や建具とコーディネイトできる商品も多くみられる。[ベリティスundefinedシステム階段 ひな段階段+箱型階段 スタンダードタイプ]undefined パナソニック エコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

空間のポイントともなる階段。床材や建具とコーディネイトできる商品も多くみられる。[ベリティス システム階段 ひな段階段+箱型階段 スタンダードタイプ]  パナソニック エコソリューションズ


住宅の上下階を結ぶ階段には、さまざまなスタイルやデザインがありますが、間取りを検討する際には、安全性や動線、使い勝手などに配慮することが基本です。

新築やリフォームの場合は、設計担当者からの全体の間取り提案とともに、検討するケースが多いもの。デザインやスタイルなどにこだわりがある場合、また、リビング階段にしたい、勾配を緩くしたい、などの希望がある場合は、早めに設計担当者に伝えておくようにしましょう。

階段の構成

階段のプランでは、聞きなれない用語が使われることもあり、難しく感じるケースもあるかもしれません。しかし、基本的な用語などを理解しておくことで、設計担当者との打ち合わせもスムーズに進むでしょう。

一般的に階段を構成するのは、踏板、蹴込み板、側桁など。階段の各部位の標準的な寸法は、安全性などから建築基準法などによって定められています。
イラスト

 

■踏板(ふみいた)
足を乗せる板のこと。先端部分が段鼻(だんはな)。上面部分が踏み面(ふみづら)。

■蹴込み板(けこみいた)
立ち上がり部分で引っ込んでいる所のこと。

■側桁(がわけた)
踏板や蹴込み板を受ける、階段の両側にある斜めの材。

■踏み面(ふみづら)寸法
踏み面の奥行きから段鼻の寸法を除いた寸法。住宅の場合、建築基準法では、15センチ以上。

■蹴上げ(けあげ)寸法

階段の一段分の高さ。住宅の場合、建築基準法では23センチ以下。蹴上げが低く緩やかな階段は昇降も楽ですが、段数も多くなり長い階段になります。

主な階段スタイルの種類と特徴

住宅で用いられる階段のスタイルは、いくつかに分類することができますが、昇降方法では、「直階段」「折り返し階段」「かね折れ階段」「螺旋階段」などがあります。

■昇降方法での分類
軽やかなデザインの折り返し階段。天然木を使用した階段やキズや汚れに強いシート仕上げの階段などを3つのタイプから選べる階段ユニット。[階段ユニットundefined施工例/ひな段タイプ]undefined LIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

軽やかなデザインの折り返し階段。天然木を使用した階段やキズや汚れに強いシート仕上げの階段などを3つのタイプから選べる階段ユニット。[階段ユニット 施工例/ひな段タイプ]  LIXIL

・直階段(直線・直進階段、鉄砲階段)
まっすぐに上り下りする階段。面積が少なくてすむため、狭小住宅などで用いられる場合も多く、急勾配にならないように注意を。

・折り返し階段(屈折階段、行ってこい階段)
中間に踊り場が設けられ、折り返すタイプ。足を滑らせても下まで落ちることがないため、安全性が高いのが特徴。空間的にもゆとりが生まれますが、ある程度の面積が必要に。

・かね折れ階段(折れ階段、折れ曲がり階段)
途中の踊り場で直角に曲がる、L字型のタイプ。
途中で直角に曲がるスタイル。踏み板に滑り止め樹脂を埋め込み、安全性を高めたタイプ。[ベリティスundefinedシステム階段 スリップレスタイプ]undefined パナソニック エコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/

途中で直角に曲がるスタイル。踏み板に滑り止め樹脂を埋め込み、安全性を高めたタイプ。[ベリティス システム階段 スリップレスタイプ]  
パナソニック エコソリューションズ


・螺旋(らせん)階段
螺旋状に曲がったデザインが特徴の階段。限られた面積でも設置することができますが、踏み板が三角形のようになるため、安全性には配慮が必要。家具などの大きな物の上げ下ろしは難しい場合も。

■形状デザインでの分類
形状・デザイン面では、「箱型階段」と「オープン(シースルー)階段」があります。「箱型」と「オープン」を合わせたプランもみられます。

・箱型階段
踏板の下に蹴込み板を設けるタイプ。一般的に多くみられる安定感のある形状です。

・オープン(シーズルー)階段
蹴込み板を設けないタイプ。開放的なデザインなので、空間が広々するとともに、光や風を通すことも可能です。

蹴込み板を設けないデザインですっきりと。木質のやさしい雰囲気で統一感のある空間をコーディネート。段鼻部のR形状、ノンスリップ溝の大型化など安全性にも配慮。[階段:ハピア ベイシス階段〈ダルブラウン〉|手摺部材:システム手摺35 型〈ダルブラウン〉|床材:ハピアフロア ベーシックカラー〈ミューズホワイト〉]undefined DAIKEN https://www.daiken.jp/

蹴込み板を設けないデザインですっきりと。段鼻部のR形状、ノンスリップ溝の大型化など安全性にも配慮。[階段:ハピア階段 ベーシック柄〈ダルブラウン〉|手摺部材:システム手摺35 型〈ダルブラウン〉|床材:ハピアフロア ベーシック柄〈ミューズホワイト〉]  DAIKEN

重要なのは安全性。夜間の使用などにも配慮して

階段を検討する際に優先させたいのは、まず、家族誰もが使いやすく、安全に上り下りできること。特に、ご家族に幼いお子さんや高齢の方がいらっしゃる場合には、滑って転んだり、落下しないように配慮しておきたいものです。

たとえば、勾配を緩やかにする、階段の幅を広めにしたり踊り場を設けるなど、できる限りゆとりをもたせたプランに。滑りにくい仕上げや溝を施した踏板、使いやすい形状の手すりなども、検討しておきたいポイントでしょう。

また、階段は夜間に利用することも多いので、通常の照明だけでなく、足元灯などを取り入れてもいいでしょう。建材メーカーからは、踏板の裏面などにLEDを内蔵したタイプなどもみられます。

やさしい光が足元を照らすので、夜間の歩行も安全に。光源は長寿命な半導体LED。 [スポッ灯(足元灯階段)]undefined LIXIL undefinedhttp://www.lixil.co.jp/

やさしい光が足元を照らすので、夜間の歩行も安全に。光源は長寿命な半導体LED。 [スポッ灯(足元灯階段)]  LIXIL  

大型家具などの運搬のしやすさにも注意を

引越し時には、家具や大きな荷物を2階に上げなければならない場合もあるものです。間取りプランにもよりますが、大型のベッドや本棚などを2階に設置する場合、階段の幅やスタイルによっては難しい場合も。また、最近多くみられる、2階リビングのプランでは、ソファや冷蔵庫などを運び入れることができず、ベランダなどから引き揚げてセッテングするケースもみられます。引越しだけでなく、買い替え時なども予測した配慮も必要かもしれません。

建材商品としては、木質系だけでなくアルミ素材も

リビングに設けた開放的な階段プラン。アルミやスケルトン素材の面材を用いた手すりを組み合わせて。undefined[レイスルー手すり オープンリビング階段 桁タイプ]undefined YKK AP http://www.ykkap.co.jp/

リビングに設けた開放的な階段プラン。アルミやスケルトン素材の面材を用いた手すりを組み合わせて。 [レイスルー手すり オープンリビング階段 桁タイプ] YKK AP


一般的な階段の場合、以前は現場で造作されていましたが、最近では建材メーカーが工場で加工した踏板や蹴込み板、手摺などをセットにしたものを使用することも多くなっています。

階段の素材としては、一般的なのは木質系。ムク材や集成材、突き板や化粧シート仕上げなどが用いられます。また、アルミやスチールなど金属を取り入れたタイプもみられます。

最近では、階段をリビング内に設けるプラン(リビング階段)に適した、インテリア性の高い商品も。オブジェのようにインテリア空間のポイントとなるようなタイプ、内装材や建具など、内装建材とのコーディネートも可能なタイプなども揃い、選択の幅も広がってきています。

施工がしやすいリフォーム向け商品も

建材メーカーの商品には、新築だけでなく、リフォームの際に取り入れやすい商品も増えてきています。既存の階段の上に直接張ることができるタイプであれば、工期も短く済むので、住みながらのリフォームでも取り入れやすいでしょう。

既存の階段に直貼りできるリフォーム専用階段部材。釘とボンドを併用し、上貼りするため仕上げもスピーディー。低コストでリフォーム可能。[ハピアベイシスリモデル階段部材]undefined DAIKEN https://www.daiken.jp/

既存の階段に直貼りできるリフォーム専用階段部材。釘とボンドを併用し、上貼りするため仕上げもスピーディー。低コストでリフォーム可能。[ハピア リモデル階段部材]  DAIKEN


床材など内装建材と一緒にショールームで確認を

階段は、フローリングなどの床材と同時に検討するケースが多いもの。ショールームでは、素材感や色味、安全性の確認を。スタイルや昇降のしやすさは、モデルハウスなどを参考にするのもいいでしょう。

間取りの中で階段スペースは、意外に面積を必要とするものです。できるだけ居室空間を広くとりたい、ということから、最低限のスペースを確保するだけになってしまうこともあるかもしれません。しかし、階段の使い勝手は日々の暮らしの快適さにも大きく影響するもの。家族構成やライフスタイルに合わせ、昇降のしやすさ、そして、なによりも安全性を優先させて、プランニングすることが重要でしょう。


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