住宅設計・間取り/住宅設計・間取りのテクニック

間取りの失敗ワースト10 新築3年で後悔する事は?

間取りでよくある失敗事例を紹介。家の新築後3年くらいから、住まいへの不満がでてくる傾向があります。様々な思いを込めてプランを考えたにも関わらず落とし穴があるのが建物です。どんな落とし穴があるかみてみましょう。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

住んでから後悔!間取りの失敗ワースト10を解説

後悔しがちな間取りの失敗ワースト10

後悔しがちな間取りの失敗ワースト10を紹介。失敗を避ける方法を知っておきましょう


間取りを考えるのは楽しい事ですが難しい事でもあります。十分考えたつもりでも、いざ住んでみると後でここはこうすれば良かったなどという話をしばしば耳にする事があります。人によって失敗の例は様々ですが、次の10項目が一番多いようです。同じ失敗を繰り返さないためにはどうしたらよいか一緒に考えてみましょう。

【間取りの失敗ワースト10】
1.収納スペースの失敗
2.部屋の配置の失敗
3.空間の活用の失敗
4.家事動線の失敗
5.サニタリーの失敗
6.窓の位置の失敗
7.音の失敗
8.将来の備えの失敗
9.ドアの失敗
10.コンセントの失敗


 

間取りの失敗1.収納スペースが使いづらい!

水回り等の収納はイメージできるので検討しますが、意外な落とし穴はリビングの収納です。リビングには家族が集まるので、共有の物と個人の物の2つが集まることがあります。

収納スペースで失敗しないためには?
収納スペースに余裕をもたせておくことです。共有の物は見せる収納、個人の物は隠す収納としましょう。

 

間取りの失敗2.部屋の配置が悪い気がする!

リビング空間ばかり優先してしまい、家事動線を意識せず間取りを決めてしまった。動線は考えたものの、くつろぐ空間と家事動線が混在し、気が散ったりメリハリがつかない間取りになってしまった。

部屋の配置で失敗しないためには?
ゾーニングを考える際、つい広さの検討と動線に考えが行きがちになります。その際、視線のゾーニングにも配慮しておくとコミュニケーションが取りやすかったり、落ち着いた空間にすることができます。さらに5年後、10年後の生活シーンもイメージしておくことです。

※ゾーニングについての詳しい解説は記事『ゾーニングの意味とは?失敗しない間取りのつくり方』をご覧ください

 

間取りの失敗3.使わない空間が多い!

無駄な空間は時には使い勝手がよく、ゆとりを感じさせてくれます。
ただ、憧れでつくったため、使いこなせないこともあります。

無駄な空間を作らないためには?
豊かな空間とは使いこなせて豊かさを感じさせるものです。「新築だし」と欲を張るのもいいですが、見栄や憧れではなく、自分が何年も使い続けられることを想定することが大切です。

 

間取りの失敗4.なんだか家事がしづらい!

家はそこまで広くないのに家事の作業動線が長く、効率が悪い。

家事効率の良い動線にするには?
ポイントは洗濯動線です。1階で干すのか2階なのかなど、ライフスタイルに合わせて決めることです。それと台所の動線とゴミなどもよく検討しておくことです。

※動線についての詳しい解説は記事『間取りプランニング-動線計画』をご覧ください

 

間取りの失敗5.サニタリーが丸見え!

リビングからトイレが見えるなど、視線を確認しておかないと、家族同士とはいえ気まずいことになってしまいます。

サニタリーを隠すためには?
サニタリーは特にプライバシーの確保に努めることです。一番はリビングから距離をとることです。どうしてもリビングの近くにある場合は、ドアの位置やデザインを変えることで隠したり、目立たなくすることができます。

 

間取りの失敗6.窓が邪魔!光が入りにくい!

窓が少なく採光が悪かったり、逆に窓が多すぎて家具も置けず、冬場は寒いということがあります。

窓の位置で失敗しないコツは?
窓は1室2窓を基本と考え、周囲環境をチェックしながら大きさや位置、高さを決めることです。
部屋の広さや熱環境を意識しながらバランスよく確保することです。

 

間取りの失敗7.音が気になって仕方ない!

音は図面では表現されませんから、住んでから気になるものです。

音で悩まないためには?
音は主に様々な防音材で解決することができます。内装材はもちろん、断熱材などでも対処できます。ドアも静かに閉まる機能をもったものがあります。また、トイレや洗面、浴室、キッチン等の排水音も配慮しましょう。特にこういった水回りを2階にした場合は注意することです。対策としては遮音材を管に巻きつけることです。

 

間取りの失敗8.年をとると不便に感じる!

家を建てる時はまだ若いので、あまり加齢していく自分はイメージできないものです。

誰もが住みやすい家にするには?
トイレや階段など、手すりをつけると有効幅が狭くなります。将来的に設置することを考慮してスペースを十分確保しておきましょう。

 

間取りの失敗9.ドアがぶつかる!なんだか不便!

ドア同士が当たる、ドアと家具が当たる、ドアの開き勝手の逆にスイッチがある。
これも設計の段階から注意しなくてはいけません。

使いやすいドアの条件は?
開きドアばかりでなく、引戸も採用するといいでしょう。家具等もあらかじめ図面に記入し、使い勝手をイメージしながら扉の仕様やスイッチの位置を決めることが大切です。

 

間取りの失敗10.コンセントが使いたいところにない!

「コンセントが家具の後ろに隠れてしまう」「エアコンなど必要な場所にコンセントがない」等、よくある失敗例です。

コンセントの配置で注意すべき点は?
まずエアコンについてですが、将来設置する予定であれば、コンセントと室外機の位置をチェックしておくことです。専用のコンセントになるからです。一般のコンセントでは、これも扉の注意点と同じですが、どこに何を置くかをイメージすることが大切です。玄関に水槽を置く、クリスマスツリーなど季節で使うコンセントも考えられます。また、あらゆる電化製品が登場したことにより「充電」をする機会が増えました。それらも意識し計画しなくてはなりません。

この他にもたくさんの失敗はあるはずです。自分達の生活や持ち物の調査をしておけば、かなり防げるものです。やはり大切なのは、家族の分析をよくしておく事と言えるでしょう。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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