ローコスト住宅/ローコスト住宅の基礎知識

ローコストで注文住宅を建てるには? 実例で見る裏ワザ15

家は一生の買い物と言われるほど高価なもの。「できるだけ無駄を省き、価格を抑えて夢の一戸建てが欲しい。」という人が多いのではないでしょうか。素人では気づきにくい、注文住宅の構造部分のローコスト対策を15の原則にまとめてご紹介します。

佐川 旭

執筆者:佐川 旭

家を建てるガイド

ローコスト注文住宅の需要が増えている

ローコスト注文住宅の裏ワザ

ローコスト注文住宅の裏ワザ

家づくりを考えている人は主に38歳前後。この世代の特徴といえば、生活の質にこだわりをもっていること。得た情報を自分なりに処理し、追求します。

マンションと一戸建てかで迷う人もいますが、一戸建てを考える人にとっては土地を購入した上で建物購入となります。そうなると建物にかけられる予算は、一般に1500万円以内。仮に延床面積を35坪とするならば、坪単価は40万円位になります。つまりローコスト住宅は必至なのです。

それではローコスト計画をするにあたってどのようなことを心掛ければよいのでしょう。15箇条の原則に沿って計画してみましょう。
 

ローコスト注文住宅を実現するための原則15カ条

1. 平面外形は正方形長方形L型にする。
2. 間仕切りは1m単位とする。
3. 和室の大きさは6帖とする。
4. 間口・奥行比率は間口1に対し、奥行は1.5にする。
5. 吹き抜けは6平米を目安にする。
6. 屋根の形は切妻もしくは寄棟とする。
7. 屋根勾配は10分の4とする。
8. 屋根の軒の出は60cm以内とする。
9. 居室の天井高は2m40cmとする。
10. 床は洋室床を±0の基準に考える。
11. 階段は13段または14段上がりとする。
12. 各室のドアは片開きドア1カ所とし、洋室出入口の高さは2mとする。
13. 浴室は1616タイプユニットバスとする。
14. 床は根太を無くし、構造用合板(厚24~28mm)貼りとする。
15. 各室区画の最大スパンは4m以下とする。

さらに照明・電気コンセントの数設備機器のグレード内装外装の仕上げなど、様々な材料をどう選択するかがコストを抑えるカギになります。

設備機器や内装外装を上の原則に挙げなかったのは、価格によって比較が簡単で、理解しやすいことにあります。それに対し、上の原則に挙げた項目は、主に形と構造的なもので、専門家でなければ気がつかない項目です。ここは建築士など専門家に相談してください。
 

実例:群馬県館林にローコスト注文住宅をつくりました!

【基本データ】
・述床面積 99.38平米
・予算 1500万円(設計・監理費を含む)
・坪単価 45万円

【外観】
外観は長方形、屋根の形は寄棟に(原則1、6、7、8を適用)

外観は長方形、屋根の形は寄棟に(原則1、6、7、8を適用)

外観は長方形、屋根の形は寄棟に(原則1、6、7、8を適用)

外観は長方形、屋根の形は寄棟に(原則1、6、7、8を適用)

【インテリア】
窓枠をつけないで壁紙をアールにすることでコストダウン

窓枠をつけないで壁紙をアールにすることでコストダウン

ローコストでもメンテナンスのための点検口は要所要所に設置(原則9を適用)

ローコストでもメンテナンスのための点検口は要所要所に設置(原則9を適用)

階下から見上げた天井。 吹抜は6平米を目安に(原則5を適用)

階下から見上げた天井。 吹抜は6平米を目安に(原則5を適用)

ユニットバスは1616タイプに(原則13を適用)

ユニットバスは1616タイプに(原則13を適用)

ローコスト住宅は価格を下げることにだけに神経を使ってはいけません。建築家または工務店の方にはっきり予算を伝え、自分たち家族が妥協できる部分とできない部分を合わせて設計を進めることです。妥協した箇所は未完とし、後で施工してもいいくらいの気構えを持って望みましょう。

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