さほど遠くない将来に必ずやってくるといわれている大地震。それがいつかは分からないとしても、そのときへの備えは欠かせませんね。

老朽家屋
都市部では、老朽家屋の建て替えも急務となっている
なかなか改善していない住宅の耐震化を促進するため、平成18年度(2006年度)の税制改正によって「耐震改修による固定資産税の減額措置」(国の制度)が創設されました。

一方、東京都(23区のみが対象)では平成20年に国の制度への上乗せ、および独自の措置を設け、住宅の耐震化をさらに推し進めています。

今回はこれらの優遇制度について、改めてその概要を確認しておくことにしましょう。

  (注) 固定資産税の減額措置とは別に、平成18年度の税制改正で「耐震改修特別控除制度」(耐震改修費用の10%相当額をその年の所得税から控除する制度)も創設されています。当初は平成20年12月31日までに行なわれる工事が対象でしたが、その後の税制改正により控除額を「耐震改修費用もしくは標準工事費用のうちいずれか低いほうの10%相当額」と改定のうえ、適用期間が平成25年(2013年)12月31日まで延長されています。

耐震改修による固定資産税の減額措置 (国の制度)

一定の要件に該当する耐震改修工事を行なった場合に、その住宅(1戸あたり120平方メートルに相当する分まで)に対する固定資産税額が2分の1に減額されます。なお、土地は減額措置の対象外です。

  〔減額措置の要件〕
     
  昭和57年1月1日以前に建っていた住宅において、新耐震基準(昭和56年6月1日施行)を満たすために行なわれる一定の耐震改修工事であること
     
  平成18年1月1日から平成27年12月31日までの間に行なわれる耐震改修工事であること
     
  1戸あたりの耐震改修工事費用が30万円以上であること
     
  居住部分の割合が2分の1以上であること(兼用住宅の場合)

  (注) 店舗や事務所などとの兼用住宅の場合、減額措置の適用は居住部分の面積または120平方メートルのいずれか少ないほうまでとなります。

  〔減額される年度〕
     
  平成18年から21年までの耐震改修工事 → 3年度分減額
     
  平成22年から24年までの耐震改修工事 → 2年度分減額
     
  平成25年から27年までの耐震改修工事 → 1年度分減額

  (注) 固定資産税が減額されるのは、耐震改修工事完了日の翌年度分からです。1月1日に工事が完了した場合にはその年から適用されますが、それに該当するケースはまずないでしょう。

なお、この減額措置の適用には、一定の書類(現行の耐震基準に適合した工事であることの証明書など)を添付のうえ、原則として耐震改修工事後3か月以内に市町村(東京23区の場合は都税事務所)へ申告(固定資産税減額申告書を提出)をすることが必要です。