脳は0.1秒で恋をする
『脳は0.1秒で恋をする ~「赤い糸」の科学』茂木健一郎/PHP研究所/1,155円(税込)
2003年に『バカの壁』をベストセラーにした養老孟司さんに続き、脳科学者の茂木健一郎さんが脚光を浴びています。「クオリア」をキーワードとして心脳問題(脳にいかにして心が宿るのか)に取り組む一方、「アハ体験」を世に広め、脳科学をわかりやすく解き明かすおじさんとして人気です。
ゴトウは『化粧する脳』『欲望する脳』などを読んで、すっかり茂木さんのファンになりました。幅広い教養と柔軟さを持ち、人間としての深みを感じさせます。ぜひお話してみたいと思う人です。
 
心と脳のメカニズムに最も詳しい茂木さんが恋愛について書いたらどうなるんだろう?と思っていたら、期待にたがわず『脳は0.1秒で恋をする』というキャッチーな本が出ました。大脳皮質の前頭前野とか扁桃体とか腹側被蓋野とか聞き慣れない専門用語も出てきますが、そんな脳科学の知見を踏まえたうえで、誰にでもわかるように出会いの法則や恋愛に関する真実を語ってくれています。

「そもそもゲイの恋愛は男女とは違うんだから、読んでもしかたない」と思う方もいらっしゃるでしょうし、僕自身、「平等な時代が来ないかぎり、男女と同じにはならないのでは?」と思っていました。で、確かにこの本の中には、「男脳と女脳の違い」など、ゲイにとっては参考にしづらい(どっちで判断すればいいかわからない)部分もあります。がしかし、最後まで読むと、恋愛についてのコアというか、本質的なところは同じなんだな、と思えました。ストンと腑に落ちるような、脳が活性化されていくような刺激的な体験でした。

この本の中から、ゴトウ的に最も感銘を覚えたところを少しだけ、ご紹介してみたいと思います。