入門者、食中酒、止渇

ハイボール
レモンの有無、レモンを絞るか、中に入れるか、これはお好みで
角ハイボールが人気を呼んでいる。とりあえずの一杯のビールに変えてノドの渇きを癒すため。またおいしい食事ともに愉しむ食中酒として、角ハイボールの甘辛のバランスは最高だ。自宅で居酒屋で、気軽に味わうウイスキーの定番といえる。

わたしはこれまで、ハイボールをウイスキー入門者のために、また食中酒としてすすめてきた。とくにウイスキー入門者にはハイボールで馴染んでいただき、それからウイスキー本来の個性ある香味を試してもらえるようになれば、ありがたいと思っている。その中で、角ハイボールはもっとも馴染みやすいものだと思う。

ただウイスキーはブレンデッド、シングルモルトとそれぞれに幅広い香味がある。またバーボンもソーダ割りに合う。もしハイボールの旨味にはまったならば、いろんな香味を試し、自分好みの味わい、銘柄を見つけ出すといいだろう。
それは広義のハイボールではなく、ウイスキー&ソーダというベースのウイスキーにこだわった、一歩踏み込んだ世界だ。

ウイスキー&ソーダの世界へ踏み込む

試すのにふさわしいのがバーだ。バーテンダーが角ハイボールのように定番ウイスキー&ソーダとしてよくすすめるのがブレンデッド・スコッチのデュワーズ。でもこれからはもっと踏み込んでいただきたい。
何がいいか、と聞かれるときりがないので、ここではとりあえずわたしの好むウイスキー&ソーダを羅列する。

シングルモルト。とりあえずのビールの変わりによく飲むのが、グレンロセス。くせがなく軽快、爽快。他には白州10・12年、山崎10・12年、くせのあるところではラフロイグ10年もよく飲む。
ブレンデッド。これはさまざまにあるが、多いのがバランタイン12年、フェイマスグラウス、ジョニーウォーカー黒、響17年。ほかにはサントリーリザーブもソーダで割ってよく飲む。
アメリカンではジャックダニエル、ノブクリーク、ワイルドターキー、フォアローゼズ。
以上をその夜の気分によって飲み分ける。わたしの場合、渇きを癒す止渇飲料としての役割が強く、ハイボールを2杯ほど飲んで、そのあとはロックやストレートでウイスキーを愉しむ。

もう亡くなられたが、ジャズをはじめとしてアメリカの大衆文化に造詣の深かった物書きの久保田二郎氏は、ジャックダニエル&ソーダをよく飲まれた。
「若い時は、毎晩ジャックのソーダ割りをきっちり17杯飲んだ」とおっしゃったことがあって、なんで17杯なのかとわたしは聞いた。
「18杯以上飲むと、壊れちゃうんだよ。自分がどっかに飛んでっちゃう」と答えられた。こんな豪の者もいる。17杯も飲まなくてもいいが、ここまで銘柄にこだわれば、もう敬服するしかない。

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