2/2 59回銀座『BAR ANTHEM』 [ウイスキー＆バー] All About

高い技術が生む、麗しいカクテル

おすすめのギムレット

浅倉氏のカクテルはどれもおすすめだ。たしかな技術から生まれる香味には安定感がある。これからの季節、モヒートなんてのもいい。先日はラフロイグ・ベースのミントジュレップを飲んだが、立派なミントの葉を丁寧に扱った爽快な一杯を堪能できた。

いずれも一杯￥1,470

わたしが浅倉氏のカクテルでいちばん好きなのはギムレット（￥1,470）。というのはそのときの気分で「甘みがほしい」「甘みを少し抑えて、すっきり感を強調」とかわがままなオーダーをする。この曖昧な頼みに彼は見事な調合で答えてくれる。
柔らかい手首の動きのしなやかなシェークから注ぎ出される滴はことのほかキレがいい。甘みがほしい、などと言うとベタっとした甘さの一杯を飲まされることが多いが、彼にはそれがない。

奥にはテーブル席もある

カクテルを堪能したら、ウイスキーへ。アンセムでもやはり山崎、ザ・マッカランがよく出る。浅倉氏に他にはと聞くと、白州、ラフロイグ、ダルウィニーあたりがつづき、余市やボウモア、アードベッグ、タリスカーなども人気があるという。
そこまで聞いてわたしはダルウィニーを飲んだ。穏やかでソフトなハイランドモルト、ダルウィニーがカクテルで満たされたこころを優しくコーティングしていく。アンセムのおいしい夜を映し込むように包んでいく。
さあ皆さん、浅倉氏の一杯をどうぞ。