いい女は、ストロー1本!

昨年のことだが、不思議なことに短期間に同じ質問を3回もされた。それはカクテルのストローはなぜ2本、というものだ。
たとえばフローズンダイキリ。ストローが2本突き刺さって供される。カップルで1本ずつチュパチュパチューチュー飲むためってのは大間違いで、それはバカップルのすること。
正解のひとつにはスタイリング。カクテルとしての見栄えの良さがある。でもね、もうひとつ、これが肝心。ストロー2本のうち1本はスペアなんだな。使っている1本が氷や何かで詰まったときの予備のため。見た目だけじゃないんだよ。
えっ、2本同時に吸い込んだら駄目なの?っていう人もいるだろう。いけなくはないし、実はわたしもそのひとり。ただそれ以前に、ストローでチューチュー吸い込むような酒は面倒だからわたしはほとんど飲まないんだけどね。
いい女は1本だよ、やっぱり。バーのマナーとまでは言わないけど、1本はお飾りとして、もう1本をちょっと澄まし顔でスマートに口にするほうが上品じゃんか。ま、当たり前か。1本はスペアだもんね。
 

パキーンと音のする氷はゆるい

球体の氷
球体の氷は角氷に比べ表面積が小さくて溶けにくい。
フローズンは若い駆け出しのバーテンダーにとっては難しい。クラッシュドアイスをミキサーにかけ、クリーム状に近づけるのだが、硬すぎても柔かすぎてもいけない。とくにゆるいのをつくられると、えらく早く溶けちゃう。
氷なんか気にしてない、という人も多いだろう。バーによって氷の硬さは随分と違う。次から注意してみるといい。
わかりやすいのはウイスキーのロック。握りこぶし大の氷の塊をランプ・オブ・アイス(Lump of Ice)というが、ロックグラスに氷1個の場合に使う。これが入ったグラスにウイスキーをそそぐ。ゆるい氷の場合は氷が裂けるパキーンとかベキベキッといった乾いた高い音がする。
硬い氷の場合はそんな音はあまりしない。そして溶けにくいから同じ氷で2杯は飲めちゃう。まあバーテンダーは氷を変えようとするけど、わたしは銘柄を変えない場合はそのままでいいと言う。ご存知だろうが丸氷、球体は角氷より表面積が小さいから溶けにくい。
次頁では氷の話とともに、人間がおいしいと感じる飲み物の温度について触れる。
(次頁へつづく)