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ウイスキー&バー/ウイスキーが「分かる」人の飲み方

貌で飲むウイスキー。「ラベルの美学」(2ページ目)

ウイスキーのラベルに美しいものが多い。そして芳醇な香味とともに飲み手に強いインパクトを刻み込む。この記事ではラベルにデザインされた紋章や文字に隠された秘密を紹介する。ラベルを読み、ラベルで飲む。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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ロングセラーボトルの個性

スコッチのラベルで、かつてはよく見られたデザインで、最近になってあまり使われなくなったものがある。それはタータン。スコットランドといえばウイスキーとタータン・チェックだが、以前はブレンデッドウイスキーのラベルにあしらったものが数多くあった。

スコッチばかりでなく、ジャパニーズも書こう。ラベルの前に特長あるボトル、角瓶にふれる。角瓶は今年の10月8日、発売70周年を迎える。70年、あの亀甲ボトルでロングセラーをつづけ、現在日本で最も飲まれているウイスキーでもある。
100年経っても200年経っても、角瓶はいまのままでいて欲しいと願う。私は角瓶が大好きだ。

文字に隠された秘密

さてジャパニーズで皆さんがおそらく気づいていない、あるラベルの文字について書こう。それは何か。シングルモルト山崎の文字である。
山崎ラベル
山崎のラベル。崎の文字に注目。
ラベルに書かれた山崎の文字、それも崎という一字に注目して欲しい。
崎は、山と奇のつくりであるが、実は奇でなく「寿」という字を当てて崩して奇のように表したもので、山に寿なのだ。

サントリーはかつて、社名を寿屋といった。寿屋のウイスキーブランド『サントリー』を社名としたのは1963年。二代目社長となったばかりの故佐治敬三氏が社名変更をおこなった。
ラベルの山崎の文字は二代目マスターブレンダーでもあった、その佐治敬三氏の筆によるもの。かつての寿屋の寿と、おめでたい寿をかけて、ラベル文字に落とし込んだのだ。
2度ほど私もお会いしたことがあるが、独特のオーラとともに言動に茶目っ気がある方だった。茶目っ気がラベル文字に発揮されている。ちょっと愉快な話である。
シングルモルトの白州の文字も佐治敬三氏の筆になる。

とりあえず今回のラベルの話はここまで。また機会があれば別の面白い話を書こうと思う。
ラベルを読み、ラベルで飲む。これもまた酒を飲む面白味だ。
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