PR
ウイスキー&バー/ウイスキー雑学・業界情報

フレーバーを創造する人たち 3人のマスターブレンダー(3ページ目)

ジョニー・ウォーカー、バランタイン、サントリーの3人のマスターブレンダーに話を聞いた。それぞれに印象深い人たちなのだが、単なるブレンディングの世界を超えた深遠さを教えられた。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

PR
最後は、鳥井信吾氏。
サントリー副社長であり、第三代マスターブレンダーである。初代の鳥井信治郎、二代目佐治敬三とつづくジャパニーズ・ウイスキーの正統を受け継ぐ。

鳥井信吾氏の印象は真摯で頑固。スコティッシュの頑固さに通じるものがあるが、しかしながらそこに進化というものが明確にあるから非常に興味深い。
いまサントリーは鳥井氏の指揮の下、ジャパニーズをより構築しようとする姿がさまざまに見受けられる。
清澄麦汁による雑味がなく伸びのある原酒のつくり込み、焙煎梅酒樽によるモルト原酒の後熟、世界で唯一のミズナラ樽での熟成と、東北・北海道でのミズナラ原生林の復活活動など、未来へ向けての試みが随所に見られるのだ。
またスコッチでは稀少となりつつあるエール酵母でのつくり込みもおこなっている。エール酵母はリンゴのようなフルーティな香味を引き出す要因となるのだが、それを日本のサントリーが守りつづけている。
伝統を継承し、さらに進化させる。ジャパニーズがスコッチを刺激する日はそんなに遠くないと私は思っている。

鳥井マスターブレンダーが、これからどんなウイスキーを世に送り出すのか、とても愉しみにしている。

さてこれが今年第一回目の記事になるが、これからはつくりに携わる人を紹介しながら、ウイスキーの世界を伝えていきたい。読みつづけてくだされば有り難い。
(写真・ジム・ビバレッジ/太田隆生)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3

あわせて読みたい

All About注目リンク

PR

ウイスキー&バー 人気記事ランキング

2024/04/20 更新
ランキング一覧
  1. 1ウイスキー・ソーダとハイボールの違い
  2. 2角瓶とともにおすすめの美味しいウイスキー
  3. 3ウイスキー「碧Ao」&「知多」ハーフボトル発売
  4. 4ハイボールって、なんだ?
  5. 5東京・大森バー『テンダリー』宮崎優子氏
協力:サントリー

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます