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ウイスキー&バー/この店の、この一杯

この店の、この一杯 第21回 日本で味わうボウモアの空気感。(2ページ目)

大阪『ハーバー・イン』の藤田敏章氏の『シ-ガル』はボウモアが潜んだカクテルの佳品。店内はボウモア一色の内装だが、まったく嫌味がない。藤田氏の穏やかな接客といえる。見事な店づくりで、敬服する。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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気に入っているのはウイスキーの品揃え。とくにブレンデッドウイスキーの品揃えに好感が持てる。
いまモルトウイスキーが人気で、3、4年ぐらい前から非常にマニアックになってきている。マニアックになってしまったら終わりである。メジャーな酒とはならない。ウイスキー産業は衰退する。
ブレンデッドはその余波を受けている。いまバーでブレンデッドはどうだい、と聞くと、レアもののオールド・ボトルが人気だという。何でもレアになってしまっている。
酒は幅広く愉しんでもらいたい。
藤田氏のブレンデッドの品揃えはマニアックではない。スタンダードな納得のいくボトルが並んでいる。ウイスキー入門者は、こういう店で奥深い味わいを覚えていってほしい。

藤田氏のとくにおすすめは、モルトはやはりボウモアだった。25年と12年である。アイラモルトに興味を持ってくれた人には、まず12年を飲んでもらう。その味わいを記憶しておいてもらい、次に2倍の熟成年数を経た25年をすすめる。
この飲み方は、ウイスキーの熟成感をしっかりと堪能できる。そしてボウモアの香味をたっぷり満喫できる愉しみ方だ。
最初に『シーガル』を飲んで、ボウモア12年、25年と味わい、さっと席を立つ。粋ではないか。こういう飲み方ができる男になりたいといつも思っているのだが、私は年に4回ぐらいしかそれができない。ほとんどが長尻で、その後もウイスキーをひたすら飲んでしまう。
さてブレンデッドのおすすめはブラック・ボトル10年だ。これも藤田氏らしい。
アイラモルトがすべて入っているといわれているブレンデッドで、バランスがよく、力強さがある。日本ではまだマイナーな存在だが、アイラの人たちの中には好んでこれを飲む姿が見受けられる。
ブラック・ボトル10年。これは覚えておいて欲しいブレンデッドだ。
まあ何はさておき、『ハーバー・イン』に行って、藤田氏のサービスを受けること。

Harbour Inn 
大阪市北区芝田1-3-7 マルシェ芝田3階
Tel.06-6371-8009
17:00~1:00 日休

チャージ無し、ウイスキー¥800~、ボウモア25年¥1800、ボウモア12年¥900、ブラック・ボトル¥800、カクテル¥1000~
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。
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