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ウイスキー&バー/ウイスキー、おススメのこの一瓶

第10回 老舗トリスバーの出世酒。

歓楽街・十三(じゅうそう)に1956年(昭和31年)からつづく老舗トリスバー。二代目店主、江川栄治氏の技術と人柄に惚れたファンが集まる。出世酒を是非試してみて欲しい。

協力:サントリー
達磨 信

執筆者:達磨 信

ウイスキー&バーガイド

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大阪の十三(じゅうそう)といえば歓楽街だ。その拠点となる阪急十三駅近くに『十三トリスバー』はある。1956年(昭和31年)創業。50年近い歳月を積み重ねた店は、大衆的な中に風格さえ漂っている。看板にトリスと書かれた店を見かける機会が少なくなっただけに、昭和30年代のトリスバー・ブームを体験していない世代でもレトロな味わいに酔うことができるだろう。

店主は江川栄治氏。二代目だ。母親の江川清子さんも80歳ぐらいになれられるはずだが、カウンターの中に立ち、毎夜、客の話に耳を傾けられている。とても聞き上手な方だ。
江川氏はソムリエやきき酒師の資格を持ち、幅広く酒の世界を探究しつづけている。料理メニューは50品以上はあるだろうか。和洋中の一品料理が揃い、茄子と明太子炒め、豚キムチ炒め、鯨ベーコンといった居酒屋的な料理もあり、どれもが旨い。

なんといってもここでは出世酒と呼ばれる飲み方を試して欲しい。
トリスからはじまって、レッド、ホワイト、膳、角、オールド、座、リザーブ、ローヤルと順に飲んでいくやり方が出世酒だ。
時代を感じさせていい。欧米に追いつき追い越せといった高度成長時代、サラリーマンは給料が上がったらホワイトを、課長になったら角を、部長になったらオールドを飲んでやるぜ、と頑張った。この出世酒は懐古の情だけでなく、一滴のおいしさ、ありがたさを教えてくれる。

また嬉しいことに、グラスにはおそらく50ml以上、ダブルに近い量を満たしてくれることだ。客への気遣い、サービス精神には脱帽する。だから40年以上も通いつづけている客もいる。定年退職しても忘れられなくて、ここのカウンター席に腰をかける。わかるような気がする。(写真・斎城卓)

十三トリスバー
大阪市淀川区十三本町1-2-7
Tel.06-6301-4826 17:00~0:00 日祝休

チャージ¥200、ウイスキー(トリス/50ml強)¥440~、カクテル¥750~、料理¥300~
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※メニューや料金などのデータは、取材時または記事公開時点での内容です。

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