自分が連載していたから誉めるわけではないが、『サントリークォータリー』という雑誌は立派だと思う。企業の広報誌であるから、時折、宣伝臭があるのは仕方がないのだが、ただひたすら飲と食の愉しみの世界を綴りつづけている。とにかくそれがエライ。



ビジュアル全盛の中にあって、文芸誌のように読みごたえがあるのもいい。どっから読めばいいんだと、ちとリキんでしまうほどだが、好きな書き手、ラクに読めそうなページから開いていけば、なんとはなしに特集にひきずり込まれてしまうだろう。


71号の特集は“グラスの中のタフネス”。ウイスキーを扱っているのだが、私自身、ウイスキーそのものが大胆で繊細、つまりタフであり、そのタフな酒にほとんどの人は身を委ねていると思っているから、何が言いたいんだとペラペラとページをめくった。