【残り続ける老舗の味】
中華麺店 喜楽(渋谷)

昨今、インターネットの普及により情報の流れるスピードが著しく速くなった。昔であれば、新店情報は3ヶ月か半年してやっと耳にするようになり、さらに半年以内にようやく食べに行くかどうか、という足の運び方だった。ところが今では、札幌だろうが博多だろうが、話題の新店は数日のうちに、いや場合によっては開店前から話題になっていることすらある。そんな影響もあるのか、「老舗」が置いていかれている気がしないでもない。それを象徴するかのように、ここのところ有名老舗の閉店を耳にするようになった。店主の高齢化による体力の問題と、後継者問題などが原因だ。そんな中でも二代目が頑張って『老舗の名店』として行列を続けている店がある。その名は「喜楽」。しかも若者の街、渋谷にある。

最大の特徴は揚げネギ

喜楽
▲スープに浮いているのが揚げネギ
このラーメンの一番の特徴は揚げネギにあると思っている。台湾製の赤玉ネギを使ったものらしい。削り節のような見た目と食感ではあるが、甘味と風味が抜群でこの揚げネギをこのラーメンに使うことを決めた時点で「勝ち組」が決定したようなものである。それくらい、ここのラーメンを特徴付けている。そして、うまさ、甘さ、香り、でファンを惹きつけて離さないのである。

半熟玉子が主流の時代に固茹で玉子

喜楽
▲固茹での玉子
十数年前からラーメンにも半熟味付玉子が入ってきて、今ではそれが主流となり、どれくらいの半熟度合いにするか?というのがせめてもの差別化であった。しかし、こちらは昔ながらの固茹で玉子で外側は皮蛋を思わせるかのような濃い色が付いている。もちろん黄身は固まっている。ラーメン(正式メニュー名は中華麺)を頼むとこれが自動的に半分入ってくる。玉子好きには嬉しいではないか。

やや太めの平打ち麺も個性的

喜楽
▲個性的な平打ち中太の玉子麺
今ではこれくらいの太さだと太麺とは言いにくい。つけ麺の普及により、これ以上の太さの麺が氾濫しているからだ。しかし、私が始めた食べた30年くらい前は、東京においては珍しい麺だった。私は会津の出身なので喜多方ラーメンでこれくらいの太さの麺は食べていたが食感が随分違う。醤油スープの吸い込みも良く、シャキシャキしたもやしにも負けておらず、印象に残りやすい麺なのだ。


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