数えてみたら本当に少なかった次世代ハードのソフト

まだまだ頑張るPS2の図
ちなみに、廉価版的なものを含めるとPS2のタイトル数は跳ね上がり、さらに大きな差がつくことになります。PS2恐るべし
最近据置のゲームはなんだか少ない気がするなあ……なんて思ったことありませんか? WiiFitやメタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオットなど、話題になるタイトルはあったものの、全体的になにか寂しい気がする。もしそう感じたなら、あなたは極めて正しい。

ガイドが気になって、2008年に発売されたタイトル数を数えてみたところ、廉価版などの中身が同じで値段だけが違うといったものや、オンラインダウンロード販売を除くと、最も多くのタイトルを発売した据置ハードはなんとPlaystation2(以下PS2)で、約140タイトルでした。その次がWiiで約120タイトル。PLAYSTATION3(以下PS3)やXbox360はさらに数字が下がります。

PS2がまだ粘っているという言い方もできますが、これはむしろ次世代機で発売されているタイトルが少ないと考えた方がいいかもしれません。Wiiが発売されてから丸2年がたちますが、いまだに次世代機への移行がもたついている印象です。今回は、この発売タイトル数から分かる据置ハードの現状を考えてみたいと思います。

同じ時期の初代PSやPS2は?

パラッパとクラッシュの図
1996年はパラッパラッパーなど、SCEならではの新機軸タイトルが、ライトユーザーを大きく取り込んでいった年です。
現在のPS2と比較して少ないことは分かりましたが、では、過去のハードの同じ時期と比較するとどうでしょうか? まず、直前の世代であるPS2との比較すると、PS2は発売2年目にあたる2001年のタイトル数は約220タイトル。流石に初代Playstation(以下初代PS)の流れをスムーズに受け継いだPS2、Wiiに比べ2倍近い数です。

では、ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下SCE)が初めてゲーム業界に参入し、何のブランドも持たずに、地道に大きく育てた頃の初代PSと比べるとどうでしょうか? 初代PSの2年目にあたる1996年のタイトル数。驚くなかれ、これがなんと400本以上。目を疑う数字です。パラッパラッパーやクラッシュ・バンディクーなど、SCEの新規ソフトも大当たりして、Playstationの快進撃が始まった年でした。

こうしてみると、もっとも売上げを伸ばしているWiiですら約120タイトルという数字が、とても少ないことが分かります。では、ユーザーはまだPS2のソフトばかりを買っているのでしょうか?

PS2市場はいまだ健在なのか?

WiiFitの図
2008年の据置タイトル売上げNo.1はWiiFit。2位にマリオカートWii、3位に大乱闘スマッシュブラザーズXと続きます
あえてWiiやPS3、Xbox360などの次世代機で新作を出さず、PS2で発売することでうまく成功したタイトルがいくつかあります。例えば、バンプレストから発売されたスーパーロボット大戦はPS2の市場で約45万本を売り上げました。また、アトラスから発売されたペルソナ4もPS2で約25万本を販売。

ただし、あくまでこれは一部タイトル。全体で見ると、WiiFitや大乱闘スマッシュブラザーズX、マリオカートWiiに街へいこうよ どうぶつの森といった任天堂の人気タイトルが圧倒的な強さを誇り、売上げ全体では据置に限ればWiiのソフト販売本数がトップで、PS2は全く及びません。

これらの話を総合すると、マーケットは次世代機に移行しつつあり、ユーザーもソフトを買っている。しかし、それは任天堂の大型タイトル中心であり、サードパーティは売れていないどころか、据置へ出すタイトル数そのものが過去に比べて大幅に減少している、ということが考えられます。

携帯ゲーム機全盛の時代

ヘブン状態のDSiの図
ヘブン状態というのは、DS用ソフト、DUEL LOVE 恋する乙女は勝利の女神のミニゲーム成功時のシーン。天国へも昇るような、最高の気分です
改めて言うまでもなく、今最も勢いのあるハードは携帯ゲーム機のニンテンドーDS(以下DS)です。2008年の発売タイトル数は400本を超え、初代PSのようなゲームソフト百花繚乱の春を迎えています。新型のニンテンドーDSiも登場し、2009年にはいよいよドラゴンクエスト9(以下ドラクエ9)の発売も控えているのですから、これはまさにヘブン状態。

2番手に位置するPSPも2008年は約100タイトルを発売。Wiiには届かないものの、PS3やXbox360と比べるとこちらが上なんです。2008年で最も売れたゲームソフトはPSP用タイトルのモンスターハンターポータブル 2nd G、そして2位はDSのポケットモンスター プラチナ。小さな子供からおじさんおばさんや高齢者までターゲッティングしたDSと、モンスターハンターポータブルシリーズが大きく牽引した中高生や20代前半というはっきりと分かりやすいターゲット層を持つPSPで、今携帯機の市場はかなり安定してきています。

逆に、市場の成熟が遅れていて、また、開発コストも高く、ソフトを出すメリットそのものが小さくなってきていることを考えると、据置の市場は悪い循環に陥ろうとしている気配もあります。

2009年は据置の市場を守っていくことができるのかどうかがかかった大切な年になるかもしれません。

試練の3年目

モンスターハンター3の図
Wiiにおける2009年の目玉はなんといってもモンスターハンター3。PSPで認知度を一気に上げて、据置にもどってきます
据置ハードの先頭を走るWiiは1年目にあたる2007年で既に約100タイトルを発売しています。この数字は、ちょっと少なくも感じますがそれ程悪くはないんです。ここから2年目の伸びが低かったというのが大きな問題でしょう。

これには色々な理由が考えられます。PS2まであまりにPlaystationフォーマットが磐石だった為、PS3方向へ舵を切っていたメーカーの転換が遅れ、結果的にどちらに対しても中途半端になっていること。ゲームハードが高性能になるにつれ、開発費の高騰とともに開発期間もまた伸びていること。Wiiリモコンという独特のインターフェースで新しいゲーム作りにチャレンジすることの難しさ。WiiスポーツやWiiFitで取り込んだライトユーザーにゲームを売るノウハウの乏しさ。

とはいえ、いよいよ3年目です。少なくともここで倍には増えて欲しいところ。そうでなければ、いくら任天堂のゲームがひっぱってもどうしても寂しい感じが拭えません。携帯ゲーム機におされて据置ゲーム機そのものがニッチになっていく可能性も十分あります。

ここで踏ん張るには、やはりサードパーティーの力が不可欠でしょう。カプコンからWiiで発売されるモンスターハンター3、スクウェア・エニックスがPS3で発売するファイナルファンタジー13など、各メーカーの大型タイトルにはそれぞれが売れることはもちろん、話題を集め、据置ハード全体を盛り上げてくれることを期待したいところです。

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