11月の記事『PS3に互換機能は必要か?』には非常に大きな反響をいただいた。
アンケートは通常の数倍の投票をいただき、メッセージも多数頂戴した。
そして、そのほとんどが互換機能復活を望む声だった。
今回はその読者の声をSCEに届けてみた。
さて、読者の意見とSCEからの返答は…?

■関連ガイド記事:PS3に互換機能は必要か?

アンケート結果


まず驚いたのが、ソフトウェアでの互換機能搭載より、『互換対応版PS3』を望む声のほうが圧倒的に強かったことである。
ソフトウェア互換で互換性が落ちることを危惧する声も多く、互換機能があった初代PS3の復活を望む声が非常に多かった。
これはユーザーが互換機能をかなり現実的に捕らえていることを示している。
中途半端な互換機能より、せめて初代PS3程度の互換性は欲しいという考えだ。

メールでも具体的に「PS2との互換性がないから買えない」という声が複数あった。
同時にかなり強い互換機能不要論もある。

今回はそれらの読者の声を紹介したい。
引用について、文章を省略・整形させていただいた。読みやすさを意図したものであり、特定の意見を強調したりといった意図によるものではないことをあらかじめご了承いただきたい。

それではまず互換必要論者の意見から紹介しよう。

互換は必要!

「互換機能は絶対に必要である」

「私も加藤さんのご意見に賛同します。無いよりあれば良いというのではなく、必要でしょう。初期モデルでは、完全とは言わないまでも互換性を維持していたのに」

「今からでも互換対応版PS3を販売してほしいと思っています!PS2のソフトもPS3でやりたいです」

互換性復活を期待するシンプルな意見も多いが、PS2からの買い替えを懸念する声も多い。

「PS2の調子が悪いので(互換性を希望する)」

「PS2がそろそろ死にそうなので買い換えたいけれど、どうせならPS3で対応して欲しい。PS2とPS3を並べて置くなんて邪魔すぎる」

長年愛用したPS2が経年劣化で御役御免…という時、PS2を買いなおさなければならないのが理不尽だという意見が相次いだ。
さらに根強く続く「互換性復活の噂」が買い控えを起こさせるようだ。

また、PS2がまだ現役というユーザーも多かった

まだまだ現役、PS2!

まだまだ現役のPS2
「ソフトウェアで可能であれば対応して欲しいと思います。
PS3が互換機能のないものを買ってしまって大変困っています、コンセントの付け替えに手間がかかりますし、PS2のゲームも未だに新作が出ていてPS2をするとき互換機能は必要だと毎回感じます」

新型PS3のユーザーは当然、ソフトウェアでの対応を期待している。
購入時に互換機能がないことを把握していることとは思うが、予想外にPS2タイトルが元気だということだろう。

「必ず互換機能は付けてほしいです。
とりあえずPS、PS2での発売されてきた中での名作は今でもやりたくなる物も少なくないです。
そして先の事を考えるとPS4が発売された時、PS3のソフトが使えなくなると思うとPS3ソフトを購入する事にためらいを感じるようになります」

なるほど、今から次世代Playstationが発表されても互換性が担保されないのではないかという不安を持つという意見だ。長期的な視点で興味深い。
また、初期型PS3の優秀なアップスケーリングへの期待も大きい。

「EEとGSを再び搭載しないかぎり、PS3を買う気はない。
前あった機能は突然削るなんて、特にアプコンという素晴らしい機能があったのに…排除する理由がわからない」

「互換機能必要と思います。
自分は新型PS3とPS2を所持していますが、ハイビジョンTVで表示した場合、PS2は画質が非常に厳しい状態になります。
なのでスケーリング機能のあるPS3初期型が欲しいと最近思いだしました。
ソフトウェアで互換不可の場合アップスケーリング+HDMI対応PS2を定価1万程度で販売してくれれば個人的には満足」

「私は互換機能が欲しいですね。
あくまでPS3の互換機能を切り捨てるならPS2にアプコンとHDMI端子を付けた新型を出して欲しいです」

このあたりは「もし互換機能が復活できないのであれば、新型PS2でもいい」という意見。アプコンとアップスケーリングは同様の意味と取って構わない。
また、前回の記事で書いた筆者と同じ境遇の人も。

「私も筆者さんと同じく互換機能がないので新型への買い替えが躊躇われています。“メディアプレイヤーとしてほぼ理想的な形へと昇華したPS3”はより静音性の高い新型にも興味はあるのですけど…」

そうなのだ。
省電力・静音タイプのPS3に互換機能があればと願わずにはいられない。

また、互換機能は欲しいが、その問題点を指摘する声もあった。

互換性問題とSACDとタイムラグ

ゲーマーには意外なジレンマが…
「僕は格闘ゲームを一番プレイするのですが、ああいう動きの早い(入力がシビアな)ゲームをプレイする視点で考えますと要らないと言いたいです。
と言うのも、ゲームによってはPS3でPS2のゲームをプレイすると入力が満足に出来ないのです。これではストレスはたまる一方」

格闘ゲームは入力の判定で100分の何秒を競うシビアなもの。
そういったタイトルではPS3の互換機能ではやや荷が重いようだ。
RPGなどでは気にならないほんの少しのズレがゲーム性を壊すこともありうる。…ただし、まぁ、そのレベルを求める人での話だが。

「希望としては今後もPS2互換機能は欲しいのですが、2007年末に発売されたPS2『アルトネリコ2』は、PS3環境では戦闘シーンで魔法を使うと100%フリーズしました。
またセーブデータが壊れる不具合も発生しました。
フルコンプに200時間ぐらいかかるRPGでセーブデータが壊れたら、洒落になりません…。
ユーザーや販売店にとっても、中途半端なPS2互換機能は迷惑です」

こちらはもっと顕著な問題ではないだろうか。
PS3が流通している真っ只中で発売されたPS2タイトル。
もちろんPS3での動作実績を確認してから購入すべきという声もあるだろうが、「互換性のあるPS3なんだし」と思って購入したら動かなかったというのは気の毒。
また、互換性以外にも新型PS3で廃止されたSACD再生機能を惜しむ声があった。

「あまり記事に取り上げられませんが、僕的には、SACD再生機能が無くなったのも痛いです」

「SACDへの対応も復活させてほしいです」

オーディオファンにとって、PS3のSACD対応は安価なプレイヤーとしての需要も高かったようだ。

ここまでは最も多かった互換復活希望のメッセージだが、反対に「互換は不必要!」という声も少しみられた。

互換機能は不必要!

PS3一本で行くべき!という意見も
「PS3に必要なのは1にソフト、2に本体の値下げだと思います。
ハードエミュは40GBモデル以降のPS2互換がないことを承知で買った人への裏切りでもあり、40GBモデルで互換を保障できなかったことも含めて2重に裏切る選択です。一方でソフトエミュ化しないということは、SCE自身、そのエミュの完成度に満足していないのでしょう」

PS2の互換機能は当初ソフトウェアで行われる見通しだったことが、過去の久多良木元社長のインタビューで語られている。
現状でそれが姿を現さないということは、指摘どおり、開発はしていても満足するクオリティーに達していないということだろう。

「少なくとも日本では、PS2互換機能付きのPS3(旧型)を復活させる意義を感じない。(旧型は)売れなかったからこそ引退させたというのに、何故今更復活させる必要があるのか。(値段についても)旧型の60GB版は発売当初で6万円、値下げ後でも5万5千円だった点を忘れてはならない」

不必要論者はみな、SCEの将来までを見据えての意見だった。
また、こんな指摘も。

「加藤さんからもソニーに対してアンケート結果を述べて互換の必要性を求めるべきです」

いやはや、ごもっとも。
ということで、SCEさんに伝えてみた。

SCEさんの反応は?


「いつもPlayStationを応援頂きありがとうございます。
また貴重なご意見をありがとうございました。
現時点で互換モデルを発売する予定はありませんが、PS3ならではのソフトをユーザーの皆さまに楽しんで頂けるよう、拡充して参ります」

これは一応、互換モデルについてはバッサリ切られた形だ。
「互換性うんぬんよりPS3で楽しんでね」ということだろう。
まぁ、最初からソフトでもハードでも互換性復活の公式アナウンスなどはなかったわけだから当然といえば当然だが。

筆者も心情的には互換性復活を期待していたが、これはどうやら期待が薄い。
勝手に期待しておいてなんだが、同様に期待している人の多さを考えると、もっと明確に否定されないと諦めきれない人も多そうだ。

互換性復活の計画も何もないということであれば、互換性を期待しての買い控えはまったく無意味ということになる。
年末から来年にかけて新作も多く発売されるPS3。
互換性にこだわって買い控えている人は、もうこの辺が買い時なのかもしれない。
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