皇居周回ランニングコースをもっともっと味わおう

東京マラソン開始以降急激に増加している皇居周回ランナー
東京マラソン開始以降急激に増加している皇居周回ランナー
先日、肌寒い小雨交じりの水曜日に皇居周回に行ってみたところ、熱気いっぱい、12月中旬の気温という中で、ランパン姿で張り切っているランナーがけっこういました。

皇居周回コースは、日本でもっとも人気のあるランナーの多いコースですが、なんとなく走っている人も多いと思います。最初のうちは飽きませんが、何回も走って慣れてくるほどに色々な疑問がわいてきます。疑問が解決しないとどうも気になって仕方がない、それが走りに影響する、なんていうことはないかもしれませんが、その夜、寝つけないことのないように皇居周回コースを何回かに分けて徹底検証してみます。

いつも走っている人も新たな発見をしてください。皇居周回初心者にとっては、すぐに皇居周回「通」になれる参考書になるでしょう。

皇居周回ランニングコースの距離は?

桜田門から内回りだとこの外苑広場を斜めに横切って距離短縮
桜田門から内回りだとこの広場を斜めに横切って距離短縮
皇居周回コースの距離を厳密に測った記録を見たことがありません。皇居周回の大会や駅伝なども行われていますが、いずれも未公認大会で、皇居周回コースも未公認コースです。

一説に桜田門を潜る内回りコースだと4.95km程度、桜田門を潜らず祝田橋を渡る外回りコースだとちょうど5kmだという人もいますし、実際は4.98km程度だともいわれています。道の外縁を走れば5kmというところでしょう。この内回りと外回りの差は、内回りの場合、広場を斜めに横切って距離を短縮してしまうためと考えられます。

標高差はどのくらい?

桜田橋~祝田橋の凱旋壕端の柳は、銀座の柳の2世、3世。このあたりが一番低いか
桜田橋~祝田橋の凱旋壕端の柳は、銀座の柳の2世、3世。このあたりが一番低いか
日比谷公園にある心字池は、その昔、東京(江戸)湾が入り込んでいた日比谷入り江のなごりだということなので、皇居は海のすぐ近くだったわけです。今は海が後退したせいか、桜田門から反時計回りに竹橋あたりまでの平坦部分の標高は6m程度のよう。

半蔵門から桜田門への坂の途中、道路の向かい側に、憲政記念館があります。彦根藩井伊家の上屋敷跡で、この庭に日本水準原点があります。その高さが24.4140m。GPSで高さが求められる人は、ここで基準を合わせると絶対です。

最も高いところは半蔵門、低いところは祝田橋あたりかと思いますが、地図に標高が載っていません。カシミール3Dで調べると、祝田橋で6mほど、半蔵門で39mほど。その差33mということは、ビルにして10階分程度でしょうか。けっこうあります。

皇居周回ランニングコースはどこから始まるのか?

気象庁前の和気清麻呂像広場も利用の多い集合ポイント。トイレはないが水道設備あり
気象庁前の和気清麻呂像広場も利用の多い集合ポイント。トイレはないが水道設備あり
これはなかなか難題。どこでもいいといえばいいのですが、やはり目印になるところがないとタイムをとりにくいと思います。

まず、周回ランナーがたむろしている周辺がスタートポイントになることは多いでしょう。

次に周回コースまで走ってやってきた場合。ほとんどの場合横断歩道を渡りますから、その渡った近くがスタートポイントになるようです。

毎週のように開催される駅伝やマラソン大会

参加者が多い全国OB駅伝のスタート
参加者が多い全国OB駅伝のスタート
皇居周回コースでは、駅伝大会もよく行われます。

駅伝は人がたむろするので、広場が中継点になります。そこで、一般的に使われているのが桜田門を入ったところの皇居前広場。舗装の幅が広く、トイレや水道があって便利だということもあります。JR東日本の大会などは、青森からも参加チームがあって規模が大きいようです。5月最終日曜日には、山田敬造さんが会長をしている全国OB駅伝大会があります。これも多くの参加者がいます。

ランニングの大会も盛んです。社内マラソン大会や健康保険組合の主催大会、ピンクリボン活動の大会、大学山岳部対抗レースなんていうのもあるよう。私がかつて参加した社内マラソン大会は、社屋が竹橋にあったので竹橋の広くなったところがスタート・ゴールでした。スタートしてすぐに国立近代美術館の前の坂を上らなければならないので、かなり厳しいコース取り。

警備している警察官に聞いたところ、ほとんど毎週のように何かの大会が行われているようだと話していました。企業の大会は平日開催もあるので、ほんとうに大会が多いコースだといえるでしょう。

公的にスタート地点と見なされる場所も

二重橋への入り口に埋め込まれた県名のない「花の輪」のプレート
二重橋への入り口に埋め込まれた県名のない「花の輪」のプレート
ランニングに関係なければ、スタート地点はやはりあるようです。それは、二重橋への入り口にあたるところ。

現在の皇居正門は、二重橋にあります(江戸時代は大手門でした)。この二重橋への入り口の両脇に「花の輪」の文字と桜の花が刻まれたプレートが埋められています。同様のプレートが二重橋入り口から順に反時計回りに50個あります。「花の輪」の次は、県の花ハマナスが彫られた「北海道」で次第に南下し、デイゴが彫られた「沖縄」で一周するのです。47都道府県+「花の輪」が二つで合計49。一つ足りませんね。残りの一つは、竹橋の橋の上にある「千代田区」です。これだけが地元だからということでしょう、特別扱いで入っています。なぜそこなのかはわかりませんが。

なぜか距離表示は宮崎県でスタート

竹橋の橋の上にある「千代田区」が2.0km
竹橋の橋の上にある「千代田区」が2.0km
これでスタート地点問題が解決したのかというと、まだ疑問が残ります。なぜか「茨城県」から「神奈川県」の関東地方のプレートには、距離表示も付いているのです。「茨城県」が1.2km、そこから順次0.1kmずつ増えていって、「神奈川県」が1.8km、次の「新潟県」には距離表示が付いていなくて、その次の「千代田区」が2.0kmとなります。どうも関東地方も特別扱いされているようです。

これから逆算すると、0kmは「宮崎県」になります。宮崎県は祝田橋の交差点近くにあります。とても半端な場所ですが、そこからそう遠くないところに「花の輪案内」という立派な案内板があるので、そのためかもしれません。しかし、どうして宮崎県が距離の基準点になるのか、これはやっぱりよくわかりません。

このあと、千鳥ヶ淵の交差点を曲がってすぐのところにある「京都府」には、3.1kmの距離標識も付いています。半蔵門の「和歌山県」が3.5km、桜田壕の坂を下りきった「福岡県」が4.5km、そして「宮崎県」で5kmというわけです。

1県100mと覚えておいて活用を

花の輪
大分県と宮崎県の間に設置されている「花の輪」の案内板。外回りコースを走らないと見ることができない。県名のない2つの「花の輪」は●だけ。「千代田区」は●も名もない。新潟と富山の間にある
とりあえずランナーとしては、二重橋入り口に2つ、竹橋に1つの番外があることを頭に入れた上で、一県ごとに100mと覚えておくといいでしょう。皇居周回でインターバルトレーニングをするときなど、あるいは1500mとか3000mのタイムを取りたいときなど目安にするとよいと思います。

撮影をしながら歩いていたら、部活で走っていた高校生が、「茨城県まで来たよー!」と声を出していました。いつも走っているランナーにはおなじみのマークなのです。



<関連リンク>
皇居外苑利用ガイド
千代田区観光協会 観る
またたび 東京ガイド 皇居外苑の地図
千代田走友会
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