距離を伸ばして持続力をつける練習メニュー

走り込みはリラックスして
走り込みは長丁場なので、競走になると疲れも増してしまう。リラックスして走ろう
秋の訪れと共にみなさん軽快に体が動くようになってきたと思います。その走りやすさを利用して、9月から10月にかけては、ぐんと走行距離をのばしてみましょう。また、各地で大会が頻繁に行われます。大会の雰囲気に慣れるために、10km程度の大会に出場してみることをおすすめします。

■距離を伸ばそう
1回の練習距離が5kmでは毎日走っても1ヶ月の走行距離は150kmです。それでもフルマラソンの完走は可能だと思いますが、あと50km、1週間あたり10km余増やして、月間200km走ると4時間台の完走はほぼ確実になります。

■メリハリをつける
1ヶ月200kmというと週間約45kmです。1日に走る距離は、この距離を7日で割った距離ではなく、強弱をつけてください。天候やスケジュールの都合で、思ったようにメニューがこなせないことがあるかもしれません。そんな時は、無理をして休みをつぶすより、毎回の練習距離を少しずつ増やすようにしてください。また走れないときは、なるべく歩くとか、筋トレをするとかの代替トレーニングを積極的に取り入れましょう。

■10km走れるようになった方のためのメニュー例
【スピード型】
日曜日15km最初の5kmは1kmごとに10秒ペースアップ7分→6分20秒。ラストの10kmは6分20秒のペース走
月曜日休みまたは疲労を抜くためのスロージョグ2~3km
火曜日10km1kmごとに10秒ペースアップ7分→5分30秒。上げきれなくなったらそのタイムを粘って維持する。
水曜日5kmスロージョグ
木曜日10km1kmごとに10秒ペースアップ7分→5分30秒。上げきれなくなったらそのタイムを粘って維持する。
金曜日休みまたは疲労を抜くためのスロージョグ2~3km
土曜日5km2kmジョグの後5分程度のスピード練習。速すぎるときはこれ以下でも可
【ペース型】
日曜日15km最初の5kmは1kmごとに10秒ペースアップ7分→6分20秒。ラストの10kmは6分20秒のペース走
月曜日休みまたは疲労を抜くためのスロージョグ2~3km
火曜日5km1kmごとに20秒ペースアップ7分→5分40秒。上げきれなくなったらそのタイムを粘って維持する。
水曜日15km最初の5kmは1kmごとに10秒ペースアップ7分→6分20秒。ラストの10kmは6分20秒のペース走
木曜日休みまたは疲労を抜くためのスロージョグ2~3km
金曜日休みまたは疲労を抜くためのスロージョグ2~3km
土曜日10km2kmジョグの後6分程度のペース走
※徐々にペースを上げる練習方法を「ビルドアップ走」、一定のスピードを持続する練習方法を「ペース走」といいます。


■練習のポイント
【スピード型】
1回はマラソンのためにスタミナを持続し、ペースを身につけるためのペース走。他は最終的に実際にマラソンを走る時のペースより速いペースを設定しています。速く走ることで筋肉に負荷を与えて超回復を図ろうという狙いと、ちょっと苦しい思いをすることで、マラソンペースを楽に感じられるようになるという効果を狙っています。したがって、練習時は多少苦しくても頑張ります。どちらかというと若い人向け。

【ペース型】
練習回数が少ない代わりに毎回長く走ります。持続走に慣れて自分のペースをしっかり身につけようという狙いがあります。どちらかというと、筋肉が少ない女性やシニア、スピード練習が無理な太めの方向けです。脂肪の代謝能力を高めるにはペース型の方が優れています。

もちろんこの二つの型をミックスした方法も考えられます。完走を目指すならペース型、10km程度は苦もなく走れて、あわよくばサブフォーも狙おうという人にはスピード型の練習(またはペース型の練習強度を上げるプラン)がよいでしょう。

■全国の人と走る距離を競う
月刊「ランナーズ」の名物企画に「オクトバーラン」というのがあります。自己申告で、10月1カ月間に走る距離を競おうというものです。全国ランクの他に都道府県別のランクもあり、上位者は毎日数字に励まされて、月末になると年休をとって走り込む人もいるほどです。こんな企画に参加するのもいいでしょう。取りあえず9月から10月にかけては、月間200kmオーバー(週間45km)の目標をクリアしてください。

5~10km大会の申し込み

大会は開放感いっぱい
大会には同好者がたくさん集まってくる。それだけでもワクワクした気分になってくる
マラソン大会は秋から春にかけてがシーズン(雪国では違いますが)、各地で盛んにマラソン大会が開催されます。出場資格を区市町村の在住在勤在学者や会員に限るという大会を除けば、多くの大会を市民ランニング雑誌(「ランナーズ」「クリール」など)やサイトで調べることができます。

■出場者限定大会も狙い目
しかし、大会数は多いのですが、近くで適当な距離の種目があって、開催日が自分に都合が良い大会となると自ずと限られるとは思います。出場資格を地元や会員に限る大会もこのシーズンに多いので、広報などにも日ごろから目を通しましょう。こうした大会は50歳代、60歳代のシニアの部や女子の出場者は少ないので、そういう部門があれば初心者でも入賞できる可能性が高くなります。

■大会申し込み
出場大会を決めたら申し込みです。申し込みはオープンな大会ですと、かなりの数がサイトからできるようになりました。しかし、うっかりしていると締め切り日を過ぎてしまったということも起こりますから、手帳にチェックを。だんだんレースにのめりこむようになりあちこちの大会に出場するようになると、申し込んだのか申し込んでないのか分からなくなってしまうこともあります。申込用紙の控えなどは壁やカレンダーに貼っておくなどし、手帳にもメモっておきましょう。

出場レースが決まると、フルマラソン完走のための練習とはいうものの、それに合わせた練習をしようという気になります。それも大会に慣れる練習ですから大いに結構です。5kmですと最初から最後まで気が抜けませんが、10kmになると、そうは気合いが続きませんから、最後まで持続できるペースをつかむことがテーマになります。そんなことを意識して練習に取り組んでください。

■1週間前からカーボローディング
1週間前になったら、ちょっとフルマラソンを意識してカーボローディングをしてみましょう。日曜日にかなり疲れるまで走り(バーンアウト)、月曜から木曜までは、炭水化物、脂肪を極力減らし、野菜やタンパク質をたくさん食べる食事をします。金曜日、土曜と炭水化物を通常より多く摂取します。これで、体の中にエネルギー源となるグリコーゲンを通常よりたくさん取り込むことになります。

■直前5日間は軽く
練習は、疲労を残さないように、直前5日間ぐらいは軽めに切り上げます。まったくからだを動かさないと脂肪がたまってしまいますから、スロージョグやウォーキングは続けるようにします。ストレッチングも毎日続けます。

■レース3日前に準備すること
レース3日前までに一度荷物の準備をします。前々日は不足の物を揃える日、前日は何もせず早寝ができるようにするためです。現地までの交通と時刻表も調べておきましょう。現地到着は、スタートの1時間30分前までと考えてください。受付時間がそれより早ければもっと早く到着する必要があります。車の場合は、遅く行くと駐車スペースが見つからなかったり、会場周辺が渋滞して遅れてしまう可能性があります。充分に時間の余裕をみましょう。

マラソン大会に持って行く物

持ち物
あれやこれや細々とあるので忘れやすい。ゆとりを持って、事前に用意をしておこう
マラソン大会にどのような物を持って行けばよいのか?そんなにたくさんあるわけではないんですが、慌てていると結構忘れるんです。私も時計を忘れたり、タオルを忘れたり、ランニング用のメガネを忘れたことがありました。

■入れ物
ショルダーバッグかザック ショルダーバッグが口が大きく開いて便利ですが、電車で移動するならザックのほうが持ち運びが便利です。口が締まること、ポケットがついていること。入賞するようになったら、賞品を入れられる大きなポケッタブルバッグも用意しましょう!

■シート
会場にシートを広げればそこがあなたの陣地です。寝転がって手足が伸ばせるサイズがほしいです。防水性のあるシートにしましょう。

■参加受付票
一般に大会の2週間前くらいに送られてきます。これを忘れるとスタート前に面倒なので、忘れないように。記入すべき所は事前に記入しておきましょう。

■お金・貴重品
残念なことに、大会ではよく盗みが発生するのです。大会本部も貴重品は身につけているように呼びかけていますが、いろいろ持って走るのは邪魔になります。携帯するお金は最小限に、貴重品やカード類は持って行かないようにしましょう。携帯電話などは、走る前に電源を切っておくことをおすすめします。カメラは、デジタルではなく使い捨てカメラにしてはいかがでしょうか。

■レース着は天気次第
天候はもちろんレースの記録にかかわってきますが、その前にレースに着る物を決める大事な条件になります。実際には、10km程度のレースの場合何を着てもさほど問題ではないのです。つまりそれ程天候を気にする必要はないということになるのですが、ハーフ、フルマラソンと距離が長くなるにつれてウエアが大きな要素を占めるようになります。

というのは、疲労が積もってくると体の動きが悪くなり、そのために体が冷えてきます。するとさらに体が動かなくなりさらに体が冷えるという悪循環になるのです。といって厚着をしていると、暑くて汗をたくさんかき、これも早くばててしまいます。大会当日の天候がどのようになるのか、予報士になったつもりで推理してみましょう。次第に予報の精度が高くなってきます。

レース時の天候の予想が付かないときには、あらゆるケースを想定して、それに見あったレースウエアを用意します。

■レース着・上
天気がよければ5kmはランニングシャツ、10km以上はTシャツがいいでしょう。寒い時にはアームカバーをつけます。これは重宝するので一つ用意しておくとよいと思います。雨の場合は、ベスト型のウインドブレーカーを加えます。激しいみぞれの中のハーフマラソンを走ったことがありますが、この時は上だけ登山用のレインスーツを着て走って大正解でした。

スタートまでの待ち時間が寒いときがあります。こんな場合に備えて、棄ててもいい長袖シャツなどを取っておいて持参します。スタート直前まで着ていて、スタート時に脱ぎ捨てて走りだします。大きなポリ袋に穴を空けてかぶっている人もいます。

■レース着・下
脚部は寒さに強いのと、足の動きを妨げないように、なるべくランニングパンツ、長くてもハーフパンツにとどめましょう。11月や2月のレースでも、気温が25度近くなるということもあります。ウエアは臨機応変に考えます。晴れた時用、雨の時用、着替えを別のスタッフバッグにまとめておけば探すのも簡単です。

■手袋
秋から春の間は必需品です。指先の移動スピードは、走るスピードに加えて腕振りで動くスピードが加わりますからとてつもなく早くなり、熱を奪われます。汗や給水で濡らしてしまうので、濡れても冷たさを感じない、それでいて軽い素材がグッドです。ただ、雨の日や厳冬でなければそんなに気をつかうことはありませんが忘れてはいけません。最悪忘れたときには、コンビニで軍手を買うなどしてでも準備しましょう。

■靴下
いつも履きなれているもので結構です。

■帽子
暑さに対する強弱も関係しますが、一般的には、晴れた時と雨のときは被りましょう。

持ち物リスト

□大会参加証
□ザック
□シート
□時計
□レース着(晴れた場合用)
□レース着(悪天用の予備)
□着替え
□タオル
□飲み物(現地でも買えるが、用意しておけば余裕)
□食べ物(スタートまでに消化の良いゼリー、ブドウ糖などを)
□お金(最小限に。札を折りたたんでポリ袋に入れパンツのポケットに。)
□保険証のコピー

フルマラソンの場合の追加品

□ワセリン(股ズレや足のマメ予防)
□テープ(乳擦れ防止に乳首に貼る)
□小さなウエストポーチ(飴を入れる)
□飴(補給が豊富なレースでは不要)

当日のタイムテーブル

チャンピオンチップ
チャンピオンチップはこんな具合に取り付ける。フルマラソンでは途中計時も記録してくれる
■何時に起床するか?
レースのスタート時間次第です。食べるものや消化力にもよりますが、一般に食べ物を消化するのに要する時間は4時間ぐらいとされています。そこでスタート時間から逆算して4時間前に食事が開始できるように起床します。

■何をどのくらい食べるか?
消化の悪いもの、繊維質が多い食品は避けます。フルマラソンの場合については改めて説明しますが、フルマラソンをシミュレートするためのレースということですから、お餅を4個程度(あるいはそれに相当する食事)食べてみてください。5~10km程度のレースでしたら本来は、普段通りの食べ物と量で結構です。

■会場到着
大会会場へは1時間30分前には着くようにします。受付で引き換え証とナンバーカードを交換しますが、他人のナンバーカードを渡されてしまったなんていうケースもあります。ナンバーカードに印字された名前を確認しましょう。

■陣地の確保とカード、チップ取り付け
適当な場所にシートを広げて陣地を確保します。早く行くとどこでも確保し放題ですが、参加者が集まるに連れてやたらに人通りが激しくなる場所だったりします。そんなことも考えて確保しましょう。ナンバーカードをレース着につける。前後に着ける場合と、1枚を前に付けるだけという場合があるようです。大会要綱に書いてあるので、それに従います。

チップでタイムチェックする大会の場合は、チップをシューズにつけます。ナンバーカードについている場合もあります。

■フルマラソンの場合の追加作業
フルマラソンですと、さらに、マメができそうなところや股ずれ予防にワセリンを塗ったりする作業がありますが、10kmぐらいまででしたらその心配はないでしょう。

■ウォーミングアップ
いよいよ、ストレッチング、そしてウォーミングアップです。1~2kmのジョグ、最後はレースを意識してちょっとスピードをあげておきましょう。5~10kmのレースですとひと汗かくぐらいまでアップさせるのが理想ですが、初心者の場合、あまりやりすぎると本番前に疲れてしまいますから、汗がにじみだすくらいのところまででいいと思います。フルマラソンの場合はせいぜい1km程度のジョグです。

■トイレを済ませる
ウォーミングアップで湿ったウエアをレース着に着がえます。靴紐も締め直しましょう。解けないように処理をしてください。ここで水分を補給し、トイレも済ませておきます。トイレには長い行列ができることがあります。あまり直前ではなく、30分前くらいには済ませるようにしましょう。待っている間にもストレッチングを続けて体が冷えないようにします。

■スタートラインへ
最後に荷物の預かり所があれば荷物を預けスタートラインに向かいます。自分の並ぶ場所が決まっている大会もありますが、欲張って前に行かず、控えめにポジショニングします。まだ遅いほうですから、前方にいると抜かれるときに押されて危険ですし、他のランナーの迷惑にもなります。

また、早いランナーと走り出すとついペースが上がりがちですから。5km程度の距離でしたら、オーバーペースで入るのもスピード練習と考えればそれでいいのですが、あくまで、フルマラソンをシミュレーションする出場ですからフルマラソンの大会を念頭に置いて行動してみます。

■スタートしたら
号砲が鳴りました。ストップウォッチを押してスタートです。レースをどのように走ればよいのか。フルマラソンを意識したレース運びのポイントをあげておきましょう。

・混雑していてもむやみに隙間を見つけて前に出ようとせずに、同じペースで走る。
・早く自分のペースに合うランナーをみつけ、ペースランナーに見たてて一緒に走る。
・リラックスする。
・中間点を過ぎたらちょっと頑張ってみる。
・ラストの2kmは大いに頑張ってみる。

さあ、最初のレース、あなたのレース結果はいかがでしたか?



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