テニス愛好家にとって日焼け防止することは、単に美容や健康のために必要なだけではない。日焼けした翌日、シャツが首筋と触れ合い痛みを感じれば、サーブの際に集中力を削ぐことになる。それ以上に日焼けはやけどでもある。やけどをすれば皮膚呼吸が衰える。そうなれば体は普段以上に水分を必要とする。当然プレーにも影響してくる。

そこで今回は、その日焼け対策について考えてみたい。

紫外線とは? その種類と害

紫外線は英語表記すると「Ultraviolet Ray」、略してUVと表記されることが多い。UV-C(短波)、UV-B(中波)、UV-A(長波)3種類に分けら、そのうち地上に届くのはUV-BとUV-A。

■UV-B
皮膚の表面にダメージを与え、刺激が強い。肌の表面に炎症を引き起こす。体質にもよるが、数日後には遅延黒化(肌が黒くなる現象)を起こす原因になる。皮膚ガンの原因にもなるので要注意。

■UV-A
皮膚の奥までダメージを与える。UV-Bのような強い作用はないが、長時間浴び続けると深いしわ、シミ、ソバカス等を作る原因となる。通常の加齢と違い、UV-Aによる老化は「光加齢」と呼ばれ、肌に顕著な変化をもたらすので要注意。ちなみに日焼けサロンで使われる紫外線はUV-A。

日焼け止め効果の表示

日焼け止め化粧水
よく見る表示SPFとPA。効果をきちんと得るには正しい理解が必須
■SPF(UV-B防止効果の程度を表わす)
「Sun Protection Factor」の略。UV-Bによって皮が赤くなるまでの時間を、日焼け止め化粧品によって何倍に延ばせるかを示す指数。数字で表し、最高値は50+。SPF値が高くなるほど、防止効果が高くなる。

例えば、25分間、日に当たると肌が赤くなる人がSPF 24の日焼け止めを塗ると、25分の24倍で、600分(10時間)肌が赤くなるのを防げることになる。

■PA(UV-A防止効果の程度を表す)
「Protection grade of UV-A」の略。UV-Aが照射された肌が黒くなるのを、どの程度防止する効果があるのかを表す。「+」が多いほうが防止効果が高い。

PA+ = UV-A防止効果がある
PA++ = UV-A防止効果がかなりある
PA+++ = UV-A防止効果が非常にある

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賢い日焼け止めの選び方

日焼け止め化粧品
種類がたくさんあっても、テニス愛好家にベストな日焼け止め化粧品は限られるのかもしれない
■SPFとPA値の選び方
炎天下で行われるテニスでは、最高値となるSPF値50+、PA値は+++を選ぶことをオススメします。日常生活ではSPF10~30、PA+~++レベルでOK。イチオシ商品は各メーカーによって違うようですが、テニス愛好家には下記の効果が見込まれるものを選択してほしいと考えています。

■ウォータプルーフ(防水)
プレーをする際、必須。汗をかいたらすぐ落ちるでは困ってしまう

■目にしみない
汗をかけば、顔に塗布した日焼け止めが目に入ったりする。低刺激タイプであることは、テニスをする上ではとても重要。観戦するだけならば、重要な要素ではない

■べたつかず、サラサラしたもの
暑い時にべたつくのは、非常に辛いところ。意外と見落としがちな観点

■白くならない
真っ白な顔をしてプレーするのは恥ずかしい(強く見えない可能性あり)。SPFやPA値が高くても被膜感や白浮きのない、高機能日焼け止めが販売されている

ちなみに曇りの日だと紫外線ダメージがないと気を抜く人がいるが、それは間違い。紫外線は直射よりは確かに減るが、シワやシミの原因になるUV-Aは曇であろうが高い数値で降り注ぐもの。曇りの日も、油断しないようにしましょう。

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賢い日焼け止めの付け方

花王資料
花王資料
花王資料
紫外線が当たりやすいところを中心に塗布しよう(資料提供:株式会社花王)
■ムラを出さない
少量を重ね塗りすること。1回で塗ろうとすると、ムラが出やすい。何より薄くつけて、2重3重に重ねたほうが強力

■塗り直す
汗をかいたら水分を拭い、そのあと塗り直しましょう。大量の汗をかいているときは更衣室など冷房の効いたところに行き、一瞬でも汗が止まったタイミングでムラなく塗ること

■日焼けしやすいところは重ね塗り
日焼けしやすい頬の高い部分、鼻の頭は重ね塗りをする。耳の後ろも注意。髪を束ねてサンバイザーをつけていても、耳の後ろはカバーできない。非常に焼けやすいところ(右画像参照)は、しっかりケア。あごの下など、一見直射日光が当たらない部分も、コートの照り返しがあるので細かく塗る。直射日光のあたるコートでは、まぶしくて目じりにしわが寄りがち。すると、目じりにまだらな日焼けが残ることも。目じりも忘れずに塗ること

■ファンデーションと併用
日焼け止めだけでは不安という人は、ファンデーションをしっかり塗るというのもオススメ。ファンデーションは日焼け止め効果があるものが多い。なお、化粧の上から日焼け止めをつける場合は、少量を手の平に薄く広げ、押さえるようにつけていくこと。延ばすとファンデーションがよれてしまうので、上から優しく押さえて重ねるのが大切

日焼けをしてしまったら……

■アイシング(氷水などで冷やすこと)して、水を飲む
翌日も試合という人は、特に注意。何もしないと皮膚呼吸のレベルが下がり、体温調節機能も落ちる。やけどと同じように対処しておく

■肌に水分を与える
化粧水を使ってみよう。特にシート状マスクならひんやり心地よく、肌のほてりをよく沈めてくれる。シートの密封効果でよりしっかりと成分を浸透させることができ、オススメ。翌日のむくみも抑えてくれる

以上、参考にして夏のテニスを楽しんでください。



<取材協力・写真提供>
花王株式会社メディア企画センター 宇田 茉莉恵さん
株式会社カネボウ化粧品PR担当 星野由紀さん
(順不同)

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