「テニス初心者のための道具の選び方」の第3回目。第1回目は「ラケットを選ぶコツ、2回目は「シューズを選ぶコツ」、そして3回目の今回は、テニスボール選ぶコツです。テニスボールは消耗品。ご自身にあっているボールを賢く選びたいですね。今回はそのポイントをお伝えします。
 

ボールの構造とボールの質

ボールの基本構造はとてもシンプル。ゴムとそれを覆うフェルトと呼ばれる繊維で構成されています
まずは、テニスボールの基本的な構造を知っておきましょう。ボールは円形のゴムと、フェルト(ボールを覆う繊維)で出来ています。右の図を参考にしてください。

それらの性能や機能によってボールの弾み方や耐久性、打球感などが変わってきます。

 

プレッシャーボールとノンプレッシャーボールの違い

テニスボールはゴムの仕組みにより、プレッシャーボール(以下Pと表記)とノンプレッシャーボール(以下NPと表記)の2つに分類されます。その2つの性能を下記で整理しました。
  • 弾ませる仕組み
  • P:ゴム内部の空気圧が高く、そのためゴムの弾性が上がり、ボールが弾む。中のゴム層を二重にするなど、空気が抜けるのを少しでも防ぐように設計しているものもある

    NP:ゴム内部の空気圧は、外と同じ1気圧。ゴムの力のみで弾みます。
  • 梱包形態
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    上の写真がプレッシャーボール、下がノンプレッシャーボール

    P:缶に入れられている。缶内部の空気圧を高くしているので、缶を開けると空気の抜ける音がする

    NP:ソフトケースに入れられている。バラ売りされ、バスケットに入れられていることもある

  • 耐久性
    P:ボール内部の気圧が落ちると弾みが悪くなる。缶を開けた後、時間経過に比例し、弾みが悪くなる

    NP:ゴムが劣化しない限り弾みは悪くならない。ただし、長く使うとフェルトが減ってくる

  • 値段
    P:種類がたくさんあり、ばらつきがある。ノンプレッシャーボールより高い

    NP:一般的にはプレッシャーボールより安い

  • 打球感
    P:ノンプレッシャーボールと比較するとよい

    NP:プレッシャーボールと比較すると悪い。ただし、これは試合でプレッシャーボールが多く使われ、その感覚が標準になっているというのが理由
このようにまとめると、ノンプレッシャーボールのデメリットが目立ってしまいますが、最近はノンプレッシャーボールでもプレッシャーボールとほとんど変わらない打球感や弾み方をするものもあり、一概にノンプレッシャーボールだからといって性能が落ちるということではありませんのでご了承ください。
 

フェルト(覆う繊維)に要注目

フェルトの加工により、水に強いボールもある
フェルトは、ストリングと接触する部分です。初心者の方には、このフェルト部分を特にこだわって選んでほしいです。

フェルトが少なくなると、若干ですがボールの大きさが変わります。小さくなると、空気抵抗が減ってボールはよく飛びます。ただ飛びすぎると、ボールの扱いが難しくなるので、上達の進展を妨げる可能性も……。

プレッシャボール、ノンプレッシャー、どちらでもいいという方は、フェルトの耐久性にこだわって選んでみるというのもありですね。

初心者のボール選び例

この写真では、00,NPとかかれたものがノンプレッシャーボール
■月に1度しか練習できない人は……
ノンプレッシャーボールもしくは、比較的値段の安いプレッシャーボールがお勧め。プレッシャーボールの場合は使い捨て感覚で。たくさんのボールを使い練習したい人は、ノンプレッシャーボールをどうぞ。

■週に1度くらい練習する人は……
選択の難しいところ。たくさんボールを使い練習したい人、また何度も使いたいという人にはノンプレッシャーボールをお勧めします。試合に出る方なら、プレッシャーボール。

■毎日のように練習したい人は……
経済性重視ならノンプレッシャーボール、打球感重視ならプレッシャーボールがお勧め。ただし、ボールを強打する方は、フェルトの耐久性のいいものを選んでください。

■試合に出るために毎日のように練習したい人は……
値段の高いプレッシャーボールがお勧め。耐久性も打球感も重視。試合時の感覚をつかんでおきましょう。

上記は目安で、どのようなボールを使うにしても、試合に出る際は試合球を一度は使用してくださいね。

跳ねない・色つき・大きいボール?

キッズ用のスポンジボールや、跳ねない仕様のボールもある
色によってコースを打ち分ける場合に色つきボールを使用する
■跳ねないボール
キッズ向けに、わざと跳ねなくしているボールもあります。身長が高くないこともあり、通常テニスボールを使用していると、打つことに困難が伴うケースがあります。そのためにわざと跳ねないようにしているのです。

■色つきのボール
どの色のボールがきたかでコースを打ち分けるための練習用。例えば、赤のボールは右に、青のボールは左にといった打ち分けの際、使用されます。

■大きなボール
サービスエースの多い淡白な試合展開を制御するため、また初心者やジュニアが少しでもラリーを長くつなげられるようにと、スピードを落とすためにボールサイズを大きく設計しているものもあります。


以上、自身のプレイタイプによってボールを使い分けてくださいね。それが上達への近道でもあるし、常道でもあります。
 

<関連リンク>
テニス初心者のための道具の選び方(ラケット)
テニス初心者のための道具の選び方第2回(シューズ)

<取材協力>
プレイヤーズハウス村上功さん

<写真提供>
ブリジストン・テニス
ウィルソン・テニス
(順不同)

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。