弾道調整ドライバー登場!

4月発売予定のナイキ新ドライバー、「SQ DYMO STR8-FIT(ストレートフィット) ドライバー」。シャフト先端のポジションを変えることで、8通りの弾道調整が可能に
昨年2008年11月の終わりにナイキゴルフの新製品発表会がありました。そこで発表されたのが、「SQ DYMO STR8-FIT(ストレートフィット) ドライバー」と「SQ DYMO スクエアSTR8-FIT ドライバー」。そして「ジャパンゴルフフェア2009」詳細レポ1「ジャパンゴルフフェア2009」詳細レポ2で紹介しひときわ注目されていたのが、テーラーメイドの新ブランド「R9」。

これら二つのモデルに共通点。それはシャフトを抜いてから行う弾道調整機能。両モデルともシャフト先端の専用アダプター(※ナイキは「STR8-FIT ストレートフィットシャフトアダプター」、テーラーメイドは「FCTスリーブ」と呼ばれる)のポジションを替えることで、ロフト角、フェース角、ライ角などを可変させることが出来、自分にあった弾道になるよう調整することが出来ます。両メーカーともこの4月に発売する予定。

弾道調整といえば、2004年にテーラーメイド「r7 quad」に搭載されたヘッドに装着したウエイトを変更することで、重心を可変させて弾道調整を行う「MWT」などが、よく知られています。

2008年は大幅なゴルフルールの改正があり、SLEルールをはじめ様々なゴルフクラブの規制がありましたが、一方でこうしたウエイト調整以外の弾道調整機能をクラブに採用することが認められるようになりました。今回のナイキ、テーラーメイドの新モデルは、こうしたルールの改正に影響されて生まれたといってよいでしょう。

2回にわたりこの2つのNEWモデルを紹介し、これからも登場するであろう弾道調整機能について考えてみたいと思います。

>>次は、ナイキ SQ DYMO STR8-FIT ドライバー>>

DYMO STR8-FIT ドライバー

既に発売されているナイキ「SQ DYMO」。弾道調整機能の無いタイプで、タイガー・ウッズも今年から実戦使用
ナイキはゴルフメーカーとしては比較的新しく、はじめてゴルフクラブをラインナップしたのは、2002年のこと。2004年には、赤を基調とした「ignite(イグナイト)」を発表。2006年には投影面積を大幅に大きくした「サスクワッチ」を発表し、現在のストレッチヘッドと呼ばれる大型シャローヘッドの先駆者と呼べるようなモデルとなりました。これらはいずれのモデルもナイキ看板プロのタイガー・ウッズが使用しています。2007年には、ゴルフ史に残る本格的なスクエアドライバー「SQ SUMOスクエア」を発売。“異形”と形容される三角形や四角形に近いドライバーが生まれるきっかけになりました。

アメリカPGAツアーでは、ナイキが過去3年間で最多勝利ドライバーにもなっています。新しく生み出される機能やイメージが多くのゴルファーに支持を受けているナイキが新しく世に問うのが、弾道調整機能を持った「SQ DYMO STR8-FIT(ストレートフィット) ドライバー」。すでに弾道調整機能のないタイプの「SQ DYMOドライバー」をタイガー・ウッズや、先日ナイキとの契約を発表した金田久美子選手も使用を開始しており、否が応にも関心が高まっています。

「SQ DYMO STR8-FIT(ストレートフィット) ドライバー」は、専用のトルクレンチを使って、ヘッドとシャフトの着脱が可能。トルクレンチは、一件簡単な造りですが、正しい装着位置に達するとライトが点灯しアラームが鳴る機能があり、装着ミスなどの不具合を防ぐよう工夫されています。

シャフト先端の「STR8-FIT(ストレートフィット)シャフトアダプター」はほんの少し傾いており、その角度の変化で弾道の調整機能を持たせています。例えば、その傾きを生かしてフェース角をよりクローズ(閉じる)になるようヘッドを装着したり、逆にフェース角がオープン(開く)になるように装着することによってスライスを抑制したり、フックを抑制する機能を持つことが出来ます。

シャフトを回転して装着させる方法で、変更できるポジションは8通り。弾道の高低や、ライ角も変更できるので、自分にあったポジションを選ぶことが大切になるでしょう。

ナイキは、ゴルファーに合ったフィッティングのできる販売店に絞って販売を展開するとか。そこには新しい機能をきちんと伝えたいというこだわりが感じられます。アメリカではまだ発売前であるにもかかわらず、販売価格が当初の540ドルから399ドル(※実勢価格)に大幅に値下げしたとか。景気や他メーカーの動向もあると思われますが、今のところ予断を許さない状況です。

>>次は、テーラーメイド 30周年>>

30年目の進化「R9」

テーラーメイド30年の集大成「R9ドライバー」
テーラーメイドは今年創立30周年目。テーラーメイドといえば、なんといっても1979年にステンレス製のメタルウッドである「Pittsburgh Persimmon(ピッツバーグ パーシモン)」を発表し、パーシモン(柿材)から金属製ヘッドへの大きな流れを生み出したメーカー。後発モデルとして登場した「Tour Preferred(ツアー・プリファード)ドライバー」は、ジャンボ尾崎プロが使用し、スランプからの劇的な復活劇の大きな力となりました。ジャンボ選手の活躍は、当時プロには見向きをされなかったメタルウッドの性能を認識させることに。

ちなみに世界初のメタルウッドは、日本のサンケイゴルフが1970年代初頭に発売した「ツルギ」というアルミ素材によるクラブだといわれています。世界初のチタン合金製ドライバーもミズノから出ています。

90年代には、シャフトの根元側が大きく膨らんだバブルシャフト(インテグラルシャフト)を登場させ、2000年には黒いヘッドの300シリーズを発表。300シリーズはゴルファーに応じて、3種のヘッドを用意。また日本モデルは高反発、USモデルはルール適合と性能を区別するなどし、ゴルファーから大きな支持を得ました。

2004年には、前出のウエイト式の弾道調整機能「MWT」を始めて採用した「r7 quad」を発表。常に革新的なコンセプトを提示するのが、このメーカーの特徴かもしれません。「R9」は、そんなテーラーメイドの30年の歴史の集大成と位置づけられるモデルです。

>>次は、「R9ドライバー」の弾道調整機能について>>

脅威の弾道調整!

テーラーメイドの弾道調整機能「FCT(フライト・コントロール・テクノロジー)」。シャフト先端の「FCTスリーブ」のポジションを変更して、大きな弾道調整幅を実現した
テーラーメイドのNEWドライバー、「R9ドライバー」はすでにツアーに投入され世界各国で勝利を挙げています。

「R9」はナイキ同様、シャフトを抜いてシャフト先端の「FCTスリーブ」のポジションを変更し、弾道を調整する「FCT」という機能を搭載。シャフトは、ヘッドのヒール部の「FCTスクリュー」と呼ばれるネジで固定します。最大8種類のヘッドポジションに変化することが可能。

「R9ドライバー」は、ウエイトによる弾道調整機能「MWT」も採用しています。「FCT」と「MWT」を組み合わせることで最大左右約75ヤード、垂直方向では、高さ約3.5度の弾道調整機能を持つことができるといいます。75ヤードといえば場合によっては、ホールの左端から右端までの幅よりも長い距離。仮に同じように打ったとしてもこうした弾道調整ポジションを変化させることで、理論上は数十ヤード単位でボールは左右に曲がってしまうということです。

つまり、いつも右に20ヤード近く曲がるスライサーも左に30ヤード曲るポジション「L」にセットすると、左に10ヤード曲がるドローボールヒッターになるというわけです。

もちろん、ゴルファーは構えたときの見た目や振った感触のフィードバックによって同じように振ることはできないので、現実はそれほど簡単ではないですが、これだけの調整幅があれば比較的まっすぐ行きやすいポジションを見つけることが出来るでしょう。上手く調整することで、球筋を大幅に変えることも可能。

テーラーメイドは、さらにヘッド体積の大きな「R9 MAXドライバー」(※日本のみ発売モデル)を発売予定。「R9 フェアウェイウッド」やプレミアムラインの「XR FCTドライバー」、ユーティリティであるNEW「RESCUE TP」など、「FCT」を搭載したモデルも続々とラインナップ予定です。

ゴルフクラブに弾道調整機能の波が来る2では、さらに踏み込んで両モデル弾道調整機能について考えてみたいと思います。



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