ゴルフ場の経営状態

以前は投機目的にゴルフ会員権が売買されたことも……
前回の記事、「初心者のためのゴルフ会員権選び その1」に引き続きゴルフ会員権選びのポイントを紹介しましょう。

前回にあげた3点のポイントの他によく言われるのが、そのゴルフ場の経営状態を把握するということ。これはなかなか自前では調べられないので、ゴルフ会員権仲介業者に確認する形となります。できれば2・3社に聞いてみるといいでしょう。

ゴルフ場の経営状態がポイントに取りざたされるのは数年前から、法的手続きを申請するようなゴルフ場が増えたためです。経営破綻してしまえばメンバーといえど、預託金返還はもちろんのこと、そのプレー権を確保することも難しくなる可能性があります。

預託金とは?

ゴルフ会員権についての知識はなくても、バブル期にゴルフ会員権の価格が高騰し、一部には1億円を超えるものも現れたことや、それらがバブル崩壊とともに大幅に価値下落を起こしてしまったことを聞いたことがあるかもしれません。少し事情に詳しい方であれば、それらに加え預託金の変換などで会員とトラブルになっているゴルフ場があることをご存知かもしれません。

預託金とは、ゴルフ場入会の際にゴルフ場運営会社に預けるお金のこと。預けたお金なので、当然決められた期間を過ぎると本来返還の義務があります。日本のゴルフ場の80%以上はこの預託金制によって作られたゴルフ場です。

バブル期には、その当時の高騰した会員権相場に準じた預託金を集めました。新規にゴルフ場を開場するために預託金を集め、造営する際の原資に充てられたものもあります。

預託金の据置期間が満了すれば、ゴルフ場は次々に当時に集めた預託金の返還請求を受けことになります。しかし、集めた預託金はゴルフ場施設や運転資金にまわされている場合がほとんどで、多くのゴルフ場が預託金を返せない状況に。これにバブル崩壊後のゴルフ場入場者数の減少などが拍車をかけ、ゴルフ場の経営を圧迫しました。90年代後半には、大手と言われたゴルフ場経営会社が次々と破綻。

民事再生申請や自己破産申請などにより、預託金が一部しか、あるいは全く返還されないケースが頻発し、会員との多くのトラブルが生まれました。現在、ゴルフ会員権に対して悪いイメージを持たれる方が少なくないのは、本来ゴルフプレーを目的としたゴルフ会員権に価値高騰を見込んだ投機目的の売買や、その後、契約が履行されないトラブル事例などが多く存在したからではないかと思います。

ちなみにバブル期以降、多くのゴルフ場の会員権価格が数分の一から数十分の一にまで下落。現在の相場は、20年以上前の水準に戻ったともいわれていて、再び強い上昇傾向にあるようです。

>>次は、ゴルフ会員権購入の流れについて>>

ゴルフ会員権購入の流れ

会員権を手にして憧れのクラブライフを
実際にゴルフ会員権を購入する際の流れは、以下のようになります。ゴルフ場や仲介業者によって、多少の差異はあります。

1.会員権の欲しいゴルフコースを決める
まずはゴルフ場の選定です。最初から「このゴルフ場で!」と決める方は少なく、予算やアクセスなどの条件を勘案しながらいくつかの候補を決めて最終的に決定するのが普通。この時点で視察プレーを行い、実際のゴルフ場の雰囲気を味わう場合もあります。

2.会員権仲介業者に相談
仲介業者さんは、入会条件や会員権購入にあたり必要な書類や費用を教えてくれます。またなかなか知ることのできないゴルフ場情報を聞くことができるので、仲介業者さんに相談するうちに候補地が変わる場合があるかもしれません。

3.会員権購入
ここで通常、会員権代金などを支払い会員権を手にします。しかし、まだ入会というわけではありません。

4.ゴルフ場入会
入会するゴルフ場に必要書類を送付します。その後、入会するゴルフ場で面接などが行われます。その前後のタイミングで、名義変更料と呼ばれている会員権譲渡のための手数料をゴルフ場に支払います。これで晴れてクラブメーンバー入り。ゴルフ場から、メンバーであることを示す会員証やネームプレートが送られてきます。

>>次は、会員権購入後のシミュレーション>>

実際、どのくらいお得なのか?

実際には、かなり高額な買い物となるゴルフ会員権。実際に購入した場合としない場合でどれだけの差があるかを検証してみましょう。

例として、会員権・名義変更料・仲介手数料込みで200万円、年会費6万円のゴルフ場を取りあげてみましょう。現在の相場だと、それなりにクオリティを備えたゴルフコースといえます。

年会費6万円とはずいぶん高額にも感じますが、メンバーになると1回のプレー代が大幅に割引されます。このゴルフ場は、土日のプレー代が22,000円のところ、メンバーになると諸経費込み4,000円でプレー可能。その差額は、18,000円。年間4回以上の土日プレーで年会費の元は取れる計算になります。

以上の条件で年間12回の月イチゴルファーが、会員権取得にかかった費用200万円と毎年の年会費を払ったとして、初期の費用200万円が差額によって償却されるのが、13年目。もちろんプレー頻度が上がればあがるほど、結果的にはメンバーのほうが料金的なメリットを享受できます。

前回の記事で紹介したようにメンバーには、料金のほかにも様々な特典がつくので、ゴルフを長くやっていきたいと考えるゴルファーには会員権のメリットは大。年間のプレー回数によって、費用の償却に必要な年数を示したものが以下の表です。

年間のプレー回数(土日) 納入金額
(諸費用200万+年会費)
年数
41 2,180,000 3
26 2,300,000 5
15 2,600,000 10
11 2,900,000 15
9 3,200,000 20

年間26回といえば、2週間に1回のペース。それで5年間で元は取れてしまいます。実際には、季節によってプレーフィーが異なる場合などがあるため、個々のゴルフ場によって検証が必要ですが、プレーの頻度が高くなるほどメンバーのほうがお得になるというのは間違いありません。

これからのゴルフプレー

現在、ゴルフ人口の数は一時の下降傾向を脱し、再び緩やかに上昇しています。特に若い人や女性、ジュニアゴルフアーなどが増え始めていることに特徴があります。

今後、こうした傾向が続くと特に首都圏では、アクセスやコースコンディションのいい人気コースは、プレー予約が取りづらくなる恐れがあります。会員権を手に入れメンバーとなることは、自分の快適なプレー環境を確保することに他なりません。将来的には、ゴルフ会員権は、ゴルフヘビーユーザーのための必須アイテムとなるでしょう。

今後、投機対象となっていた悪しき習慣から離れ、ゴルフを楽しむための権利として広く認知されるようになると思います。

次回は、そうした状況のなか、メンバーの新規募集を始めているゴルフコースを紹介します。



<関連リンク>
1netの日経ゴルフ
住地ゴルフ
日本ゴルフ会
ゴルフホットライン
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