崔兄弟に聞くインタビュー後編

兄・RYO&弟・領二。兄弟揃っての飛躍を目指す
『HERO'S』で闘う、兄・RYO。そして、ZERO1-MAXやハッスルで活躍する弟・崔領二。

更なる高みを目指す二人の飛躍は、兄弟揃ってのものでなければ意味がない。崔兄弟に聞くインタビュー後編は、RYOが積み重ねた韓国での実績、そして、昨今、お笑い、映像とチャレンジ精神旺盛な領二の感性に迫った。
[前編はコチラから]

誰かが出るなら、誰かが応援に行く。家族では当たり前

――私にも弟がいますが、そんなに仲良くはありませんよ。

RYO「セコンド付いたり、一緒にやってはいますけど、仲が良いというよりも、必然というか、それが当たり前になっていますよね」

領二「家族の運動会に母親がくる。誰かが出るなら、誰かが応援に行く。確かに当たり前のことかもしれません」

――ちなみに、3人兄弟の一番下は?

領二「妹なんですよ」

――RYOさんが、アマ修斗に出場された頃、領二さんもプロレス(ZERO-ONE)に入門した。時間的な差はあるかもしれませんが、一緒にスタートラインへ立った訳ですよね?

領二「そうですね。僕はプロレス入って、すぐ欠場してしまい、こっちはバイトしながら格闘技をやっていた。でも、周囲は、プロレス=就職とは見てくれなくて、“なんで就職しないんだ?”ってすごい言われましたよね」

RYO「どこの家庭でもあるじゃないですか?本気で心配している訳じゃないのに、“就職もせんと何やってんの?”っていう親戚」

――アマ修斗の後は?

RYO「韓国のスピリットMCという大会に出場しました。もともと高校を卒業して、語学を学びに韓国へ行ったんですが、そこで、何を間違ったのか、格闘技と出合ってしまい、弟の影響もあったんですが、向こうで仕事をしている先輩がいて、その人なんかと一緒に練習するようになったんです」

SPIRIT MCのトーナメントで優勝!それがデビュー

過去には、現総合格闘技イベントDEEPのトップ選手、キム・ドンヒョンを撃破しているRYO
――それでも、すぐにスピリットMC出場できる訳ではありませんよね?

RYO「学費を稼ぐために休学して、建築現場でバイトしてて、その合間にも日本で練習をしました。でも、向こうで、真武館って言うんですけど、そのエースの奥田(正勝)さんが道場開くことになり、オープンして3ヶ月くらいの時に僕も韓国へ戻ってきて、グラップリングのコーチをすることになったんです。それで、スピリットMCに僕もエントリーすることになりました。それが、本当の(プロ)デビュー」

――そのスピリットMCのトーナメントで優勝したと伺いました。

RYO「それが最初のトーナメントですね。一回戦の相手が今、DEEPで活躍しているキム・ドンヒョンでした。後は、木村仁要さんという方もいて、僕を入れた3人が優勝候補でしたね。僕らは単に“日本人だから強いだろう”って(笑)」

※2004年2月7日・KBS88体育館で開催された『SPIRIT MC INTERLEAGUE 1』。RYOは、ワンデートーナメントで3回勝利を挙げ優勝した

――キム・ドンヒョンっていったら、今や大変な選手ですよ!

RYO「その時は、打撃もうまくなかったと思います」

――で、その翌年2005年にもミドル級トーナメントで準優勝を挙げています。

※2005年10月29日・ソウル ジャンチュン体育館で開催された『SPRIS SPIRIT MC 7- Middleweight GP Final』

RYO「でも、この時の大会では、決勝で顎撃ちぬかれて、人生初の失神KOされたんですよね。それまでは一切打撃をやっていなかったんですよ。“今まで、よくこれで通用したなぁ”って」

――韓国から日本へと主戦場を変えたきっかけは?

RYO「韓国でやってても食えないというか、これ以上、知名度を上げることができないというがあって、絶対ここじゃ強くなれないと思い、日本に帰ってくることになりました」

――韓国のレベルが低かった?

RYO「レベルもそうなんですが、韓国人って、世界で活躍しないと認めてくれないんですよね。プロ野球のイ・スンヨプとか、(MLBの)ドジャースにいったパク・チャンホとかも外に出たから認められたってところがあって、国内スポーツ自体、人が入らないですし、サッカーも、ワールドカップは盛り上がりますが、Kリーグなんて全然ですから」

――その反面、RYOさんが韓国にいる間、領二さんの活躍は見ていました?

RYO「もちろん。雑誌やインターネットで見て、刺激を貰っていましたね」

――領二さんは、プロレスの方でステータスを上げている実感ってありました?

領二「そうですね。上の方で組まれ出したあたりからですかね。でも、プロレスって、目に見えない壁っていうか、格闘技は分かりやすくて、勝てば勝つだけ認めて貰えますし、その分一試合の重みってありますよね。プロレスだと積み重ねも大事になってきますから」

――必要以上に時間が掛かったりもしますからね。

領二「僕が見てても、(兄は)オープニングマッチですけど、HERO'Sに出て2試合やった。これだけでも響いてくるものがあるんですよね。一気に知名度も上げてほしい。僕も、今、6年プロレスをやっていますけど、まだまだ(満足しない)。そういう意味では、格闘技が時代の流れできているっていうのもあるし、(兄には)時代の流れに乗って欲しいですよね」

コイツがチャンピオンになったら、自分のように嬉しい

爽やかでルックルが良いのも崔兄弟の特徴か
――行けるうちに上を目指せと?

領二「僕も、“メジャーじゃないからいいや”なんて思いは全くないですし、どこかで溜めたものを爆発させたいって思いますけど、兄弟昔から一緒に頑張ってきてて、今(兄が)その波に乗れるなら、サポートしていきたいですよね」

――ちなみに、領二さんは、お笑いや、映像コンテンツの展開など、様々なものにもトライしていますよね?

領二「僕の中で、何かに繋がればいいなって思いますよね。お笑いだったり、映像だったり。もちろん、良く思われていない部分もあるかもしれませんが・・・」

――それはプロレスを疎かにしていると思われてしますと?

領二「そうですね。“それやってどうなるの?”って言われたりもしますけど、僕の中では、お笑いやって、映画に出て、画家になって、もちろん、何でもいいのですが、全てがプロレスだと思っているんですね。プロレスっていう言葉ほど、いい意味でも悪い意味でも、いい加減なものはないと思っているので、最大限利用したいと思っています」

――そう言って頂くと狭いプロレス界の話しになってしまいますが、領二さんの中では、ZERO1出るのも、ハッスル出るのも同じ?

領二「自分がやって響くものはどんどん出て行きたいですよね。感性に任せながら」

――今、27歳でトップ戦線にいることについては、どう評価していますか?

領二「僕の中では、点数つけるなら、本当に15点、20点くらいですよね。全然満足できない」

――今後は、どうなっていきたい?

領二「自分のプロレスだけではなく、兄弟関係なしに、頑張っている選手を僕がプロデュースというか、どんどん自分の持っている力を使って色んなところへ出して活躍させてあげたいなって思っています」

――それはなぜですか?

領二「やっぱり、僕も何もないところからゴルドーに道を作ってもらったので、他人に返してあげなきゃいけないなって、すごい思うんですよね。できる限りですけど」

――では、RYOさんの方はいかがですか?もう、目指すところは一つというか・・・?

RYO「なぎ倒していきたいですね!僕だけじゃなく、僕が有名になることで弟にも相乗効果がある。自分一人ではなく、兄弟でいい想いができたらなって思いますよね。僕の試合映像を見ても、入場なんかでは、僕よりコイツ(領二)の方が気合い入っているんですよ(笑)。だから、お金やなんだじゃなく、兄弟ってこんなもんだと思うんですよ。コイツがテレビ出た、チャンピオンになったっていうのも、自分がやっているように嬉しいですからね」

――家族の絆を感じますね。

「母親も、今までプロレスなんて全く興味なかったのに、今や、大阪一の広報部長ですよ。スポーツ新聞は絶対買って、チェックして・・・。僕も同じですよ。だから、二人で大きくなれればいいですよ」

――RYOさんの方は、現在HERO'Sでオープニングマッチながら2連勝を挙げています。

RYO「次あたり、本戦に出れればいいですけどね」

領二「ちなみに、僕がセコンドに付くと、勝率100%なんですよ!」

――兄弟二人で、それぞれ上を目指すというのは素晴らしいことですね。

領二「今、思うのは(兄が)リングネームを変えておいてよかったなと思いますよ。両方が活躍した時に、二人同じ名前だったらギャグですからね(笑)」

◇関連リンク
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