マダックスの再来。全米に広がる「TAKAHASHI」

野球
「TAKAHASHI」という名は全米中に知れ渡った
メッツ・高橋尚成投手(35)が5月21日(日本時間22日)のヤンキース戦でメジャー初先発し、6回を5安打無失点と好投。後続が打たれ、白星はつかなかったものの、先発ローテーション入りを自らの左腕でつかみ取った。

ニューヨーク中が注目する“サブウェイ・シリーズ”の初戦という大舞台で、高橋が高橋らしさを失わない投球を披露。「いろいろなタマでカウントを取って、勝負するのが自分のスタイル」というだけに、ストレート、シンカー、スライダー、カーブを内、外角へピンポイントに攻めた。メジャー1位のチーム打率.279を誇るヤ軍打線を翻弄。とくに1番・ジーターをストレートとチャンジアップで2三振に斬って取ったのが大きかった。6回を5安打無失点。日本人投手(通算32人目)のうち先発を経験したのは通算17人目、初先発が無失点だったのは、95年の野茂英雄(ドジャース)、98年の吉井理人(メッツ)、02年の石井一久(ドジャース)に次いで4人目の快挙となる。

ネット裏の報道陣から「マダックスの投球が甦った」の声が上がったが、これは最上級の賛辞に他ならない。元ブレーブスのグレッグ・マダックス投手は“精密機械”と呼ばれ、ストライクゾーンの中だけで勝負できるほどのコントロールを持っていた。そのマダックスと比べられるだけでも栄誉なことであり、「TAKAHASHI」という名が全米中に知れ渡ったことを意味する。

故障者に泣かされていたメッツだが、この好投でマニエル監督は久しぶりに笑顔を見せ、救世主にローテーション入りを示唆。その瞬間、高橋にこだわり続けていた先発の座が転がり込んだ。「やっとここに立てた。本当に楽しかった。自信がなければ先発は受けない」と左腕は頼もしい。

元巨人の“同級生”で、完全復活を目指しているオリオールズ・上原からも刺激を受け、高橋が日本人メジャーの意地を見せていく。

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