イチロー、監督問題に一石を投じる

イチロー
WBC監督問題で一石投じたイチロー。何かしらの影響力を発揮するか
そろそろイチローの“出番”かと思っていた。来年2009年3月の第2回ワールドベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督選考問題。メンバーに選ばれてもいないのに口出しはしない主義だったマリナーズ・イチロー外野手(34)だが、我慢ができなくなったみたいだ。シアトルから18日(日本時間19日)、体制検討会議(15日)で大勢を占めた「現役監督は難しい」との流れに待ったをかけたのである。

「最強のチームをつくるという一方で、現役監督から選ぶというのは難しいでは、本気で最強チームをつくろうとしているとは思えない」

加藤コミッショナー、王貞治コミッショナー特別顧問、楽天・野村監督、ヤクルト・高田監督、星野仙一氏、野村謙二郎氏らで行われた体制検討会議では、「現役監督は対象外」という意見が先行し、最初から選択肢を狭めたことに苦言を呈した格好だ。

監督だけが特別扱いされることはない

イチローの思いはこうだ。06年の第1回大会に出場した際には、「王監督に恥をかかせるわけにはいかない。何があってもやってやるという気持ちになっていた」という。王監督はソフトバンクの監督を兼務しながら、日本代表を世界一に導いていることを考えれば、今回の監督が現役であるか、そうでないかの議論の先行はナンセンスと言いたいのだ。

また、日本のプロ野球に籍を置こうが、大リーグに属していようが、選手たちも4月からの開幕を迎えることを考えれば、監督は特別というのはおかしい。そして、メダルなしの4位に終わった北京五輪と、五輪に参加しなかった大リーガーが多数参加するWBCは別ものであることを強調。「大切なのは足並みを揃えること。(惨敗の)北京の流れから(WBCを)リベンジの場ととらえる空気があるとしたら、チームが足並みを揃えることなど不可能」と断言した。

生半可な団結では連覇は無理

WBCと北京五輪では、選手それぞれの国に対する思いが違う。オリンピックに出たくても出られなかった選手たちが、晴れて大リーガーの看板を背負って「国の代表」になれる。この喜びは、とくに中南米の選手が物凄く強く、予想以上のパワーを発揮する。それに対抗し、連覇を果たすには、生半可な団結では不可能だということをイチローは実感しているのだ。

「もう一度、本気で世界一を奪いにいく。WBC日本代表のユニホームを着ることが最高の栄誉であるとみんなが思える大会に自分たちで育てていく。シンプルなことなんですけどね」

あくまでも選手主体と考えるべきWBC。その中心であるイチローの発言がどこまで届くか。27日に開かれる次回の体制検討会議が、俄然、注目を集めそうだ。



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