ブラジル最強の攻撃陣“魔法の4人組”

ベルリンのシンボル、クマ人形もセレソンに!? なぜ出っ歯?(©長井美希)
日韓大会ではロナウドが得点王を獲得し、貫禄を見せつけ5度目の優勝を果たしたブラジル。前大会で活躍した4R(ロナウド、ロナウジーニョ、ロベルト・カルロス、リバウド)のうち、リバウド以外の他の3人は健在だ。

今大会は、日本でも「Quarteto Magico(クアルテット・マジコ)」、“魔法の4人組”と呼ばれているロナウド、アドリアーノ、ロナウジーニョ、カカの攻撃陣は最強と言われる。

加えて、ACミランで世界のトップGKの仲間入りを果たしたヂダ、ベテランのカフーを筆頭にルシオ、シシーニョと守備にも抜かりない。控えにも、昨夏レアル・マドリーに加入したロビーニョや、リヨンのフランスリーグ5連覇の中心選手でFKの名手ジュニーニョ・ペルナンブカーノ、バルセロナのエジミウソン(負傷により出場辞退)と、世界のトップチームが2つ作れるほど人材豊富なブラジルだけに、連覇の可能性は大いに高い。

イギリスのとあるブックメーカーのオッズでも、ブラジルの優勝は約4倍と2位のイングランドの8倍に大差をつけてダントツである。

ピッチで輝き続ける「ブラジルの宝石」

ベルリンのビルの壁に描かれたロナウドとロナウジーニョ
その“最強チーム”の中心に君臨するのは、やはりロナウジーニョだ。ろんなロナウジーニョは、ドリブル、パス、シュートなどそのプレーの美しさからパリ・サンジェルマン時代には「ブラジルの宝石」とも呼ばれた。

ロナウジーニョ・ガウショ(本名:ホナウド・ヂ・アシス・モレイラ)はブラジル南部のポルトアレグレ出身。ロナウジーニョは「ロナウドちゃん、小さなロナウド」の意味で、ブラジル代表に既にロナウドがいるためこの愛称で呼ばれる(ちなみに日本が“マイアミの奇跡”を起こした96年アタランタ五輪の時は、ロナウドがロナウジーニョと名乗っていた)。ガウショとはポルトガル語で“カウボーイ”を意味し、ブラジルでは南部出身の男性に対して使われることばである。

そんな彼は、地元のクラブチームグレミオでサッカー選手のキャリアをスタートさせ、1997年にはU-17W杯の得点王に輝いた。2001-02シーズンからフランスのパリ・サンジェルマンに移籍、翌年のW杯日韓大会に出場。特に、静岡のエコパスタジアムで行われたベスト4を掛けたイングランド戦では、リバウドの得点をアシストするスルーパスや35mの直接FKを決めるなどの活躍を見せ、優勝に貢献。

そして、03-04シーズンからスペインのバルセロナへ移籍。04-05&05-06シーズンとリーガエスパニョーラ連覇に貢献。2005&2006年FIFA世界最優秀選手賞し、2006年には欧州最優秀選手に与えられるバロンドールを受賞。さらに5月にはCLのビッグイヤーも獲得した。

サッカー選手が憧れるあらゆるタイトルを手にしたロナウジーニョは、今大会を26歳という選手として絶頂期として迎える。彼がドイツの地でその輝きを一層増すことになれば、再びW杯はブラジルの地に持ち帰られることだろう。

ロナウジーニョが世界中で愛される理由

バルサCL優勝に続き、W杯も優勝してサンバを踊る!?(©Darz Mol )
そんなロナウジーニョのプレーは是非試合で実際に見ていただくとして、ここでは彼の日常の素顔に迫ってみたい。きっとロナウジーニョがどうして誰からも愛されるのかがわかるはずだ。

■ブラジル人らしく女性好きだけど、“ママの方が大好き?”
ブラジル男性らしく(?)、ロナウジーニョも女性は大好き。あちらこちらで遊び歩いているという噂がちらほら。昨年、ブラジル人女性との間に子供が生まれたが、本人は結婚する気はあまりないらしい。

「ママの気に入る女性を見つけるのは難しいからね」

現在は、かつてコンサドーレ札幌に在籍した兄と姉と暮らしている。

■PSG退団の理由? その1“やっぱり気にしているんです”
ブラジルから初めて欧州にチャレンジしたクラブがフランスのパリ・サンジェルマン。ここではあまり良い思い出がないという。そもそも退団のきっかけとなったのは、歯の矯正でブラジルに帰国していて、キャンプの合流に遅れたことで厳格な監督の逆鱗に触れたことだという。

■PSG退団の理由? その2“テーブルマナーは苦手です”
監督との確執はあっても、それなりにパリ生活を楽しんでいたロナウジーニョ。それでもどうしてもなじめなかったこと――それはフランス料理。個別に出てくるスタイルにはどうしても抵抗があったのか、食事はいつもブラジル料理店でしていたという。スペイン料理は大丈夫なのか……。

■小学校を2回も落第!? “勉強は苦手です”
小さい頃から非凡なサッカー選手の持ち主だったそうだが、勉強の方はサッパリ。小学校ですでに2回も落第をしたらしい。心配した母親が家庭教師をつけるなどしたそうだが、勉強にはまったく興味を示さなかったようだ。それでも、欧州に渡って、フランス語、スペイン(カタルーニャ)語はペラペラなんだから、やっぱり好きこそものの上手なれである。

■実はミュージシャンでもあるんです!
ゴールした後などによくサンバを踊っているロナウジーニョ。実は音楽も大好きで、パーカッションが得意。自身でバンドを作って演奏をすることもあるという。そんなロナウジーニョが曲を選んだコンピレーションCD「ゴー! ゴー! ロナウジーニョ」が最近発売された。ロナウジーニョが好きな曲を収録したこのアルバムは、本人のパーカッションによる楽曲も含まれている(試合の前に聴けばノリノリになりそうだ)。

■本当にいつも笑顔です!
日韓大会の準々決勝イングランド戦では、一発レッドで退場したが、普段はカードをもらうことは少ない。どちらかというとファールを受ける方だが、試合中あまり怒ったりはしない。その態度は普段でも変わることはない。たくさんのファンに囲まれても、報道陣に質問攻めにあっても、笑顔で応じている。いたずら好きだけど、人の悪口を言わない。そんなところもロナウジーニョの人気の秘密だろう。

こうした人間味あふれたロナウジーニョのキャラクターに、誰もが引きよせられてしまう。卓越したテクニックも、寝る時間以外はボールに触れているほどの努力のたまものだという。W杯の舞台で、まるで子供のように無邪気にピッチを駆け回る姿、ゴールしてサンバを踊る姿を見たら、きっとあなたもロナウジーニョの虜になってしまうにちがいない。

All Aboutスポーツチャネル
スポーツナビ
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。