日本画サイトでは毎週多くの日本画展をご紹介していますが、なにも美術館や画廊 にいかなくても日常生活のなかで日本画を感じることはできるのです。今回は日本古 来からのテーマ、花・鳥・風・月、さらに雪・旅をキーワードに、身近な世界にある日本画 的なもの、また日本画家的な感じ方を前回同様、若手日本画家のきわめて個人的なお話と画像とともにご紹介いたします。
■日本画を感じる-その1【花】 花から広がる日本画の世界

移りゆく季節のなかで、いろいろな花がその時々の姿を見せてくれます。春になれば 春の花、夏がきたら夏の花、そんな何気ない植物との出会いを感じることも日本画的な ものの見方なのです。
「皆さんの見ている花も、絵描きが見ている花も、咲いている季節は同じです。 春になれば梅が咲き、桜が咲き、夏には朝顔、向日葵、秋はコスモス、冬は山茶花。 四季折々の草花を見て、その中の一輪に一期一会を感じることはないでしょうか。 皆さんが花屋さんでお気に入りの花を買い求め、部屋に飾るように、 僕はスケッチブックの上に花を描きます。~高島圭史 コメントより」
 
■日本画を感じる-その2【鳥】 鳥とボロボロ靴のコラボレーション

マンホールのフタに彫られた無機質な鳥も、生活感あふれるボロボロな靴との出会い によって豊かな表情を見せるようになります。いつも見慣れた日常の光景も、視点を 移せば違う世界が見えてきて、自分だけの唯一のシーンが現れます。
「このホーキンスの靴には靴ひもがない。洗うときに紐をとって、面倒くさくてそのままだ。 かかとは踏んづけちゃってるし、ペンキも付いててボロボロ。 だけど釣りに行くときも、単車に乗るときにも、仕事中にも、いつも履いてる。 ある日、散歩の途中ふと目を留めたマンホールとの色の調和にシャッターを押した。 ボロボロな靴が主役になったそんな日。~竹林柚宇子 コメントより 」
 
■日本画を感じる-その3【風】  「たたずまい」こそが美しい

緊張感を持った「たたずまい」の美しさ。その空気感は、日本古来の様式美にも通 じ、風情が感じられます。自然体でいて、なぜか気になる、そんな女性の美しさにも 共通のものがあるようです。
「ジムのトレーニングの合間、バレエのレッスンを眺める。格好も独特でかわいいけど、 緊張感のある姿勢が美しい。これって上村松園の描いた代表作「序の舞」に通ずる美しさだ。 美人にも時代性はあるけれど、大切なのは姿勢。背筋の通った姿勢は美しいシルエットを生み、 とりまく間をも引き連れて、見るものを魅了する。~林克彦 コメントより」
 
■日本画を感じる-その4【月】 時代を超えて-不変の月と景色

変わることのない月を取りまく環境は、日々変化し続けています。かつては大自然の 中にあったはずの月も、今では高層ビルとのコントラストに映えて、都会の夜景を 彩っています。
「月は古来から、はかなさ・普遍的な美しさの象徴であり、日本画も共通する所があります。 そしてそのとらえ方は日本人の心であったりもします。町の姿が変わっても変わらない月、 もう一度夜空を見上げて眠っている日本人の心を思いだし自分だけの一枚を切り取っ てみてはいかかでしょうか。~志田展哉 コメントより」
 
■日本画を感じる-その5【雪】 崩れるからこそ美しい

形あるものはいずれ壊れ、やがて消え去ります。しかし、確かに存在したという記憶 は残ります。その記憶をとどめ、純化させていくには、散り際の潔さも必要です 。
「散るからこそ日本人は桜を愛する。移り変わるものの一瞬を慈しむ美意識が何より日本画的なものかもしれません。粉雪は胡粉でしか描けないと思う。触れれば解ける粉雪の繊細さは貝殻から出来た胡粉の優しさに親和します。触れば解ける美しいものをとどめる手だてが私にとっての日本画なのだと思います。~及川聡子 コメントより」
 
■日本画を感じる-その6【旅】 記憶に残る旅をする

旅に出れば、写真を撮ったり、流木を拾ったり、ツルに付いたままの実を集めたり …。普段とは違うさまざまな出会いがあります。その時々の記憶に残るのもを探す 旅。それもまた日本画家的な見方の一つなのです。
「ふと、気になるもの。好きな形、感触、質感… モノにはさまざまな要素がありますが、自分が好きな「感じ」は何か。私は旅行や街を散策するときは、一眼レフカメラを持っていきます。デジカメじゃダメなんです。記録に残すのではなく、記憶に残るようなモノを探すことに意味があります。そして、写真集を作ります。たくさんの写真の中から厳選していくと自分の視点がはっきりとわかり、旅の想い出にもなって楽しいです。~熊川みのり コメントより」
 



次ページでは初めての方のためのカルチャー教室をご紹介⇒


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今回の企画に登場いただいた日本画家の方が教えているカルチャー教室のなかで、 初めての方が入りやすい教室を、各講師のコメントとともにご紹介いたします。



講師/塩崎顕
教室/はじめての水彩画
日時/月2回(原則として第1・3金曜日)13:30~15:30
場所/横浜市技能文化会館・602号室

「自分で筆をとり、何か絵を描いてみたい…。」と思っていらっしゃる方は多いと 思いますが、実際に自分一人で始めようとすると、いろいろと分からないこともあるかと思 います。

絵を始めるにあたって、油彩、水彩(透明・不透明・アクリル)、パステル…等々 ありますが、水彩画というのは画材が揃えやすく比較的リーズナブルであり、小中学 校の時などに一度は触れたことがある人が多いということからも、初心者の方にも比較的 抵抗感なく受け入れてもらえると思います。

この教室では、透明水彩絵の具の基本的な技法から徐々に学びつつ、自分で作品を最 初から最後まで描き上げることを目標にカリキュラムを組んでいます。 生徒さんは比較的ご年輩の方が多いように見受けられます。やはり最初は皆さん「数十 年ぶりに筆を持った…。」と緊張感を持っていますが、回を重ねるごとにうちとけ、 リラックスして絵を描いていらっしゃいます。 まずは透明水彩絵の具ならではの、穏やかでみずみずしい発色を是非一緒に体験して みませんか?

※問い合わせ・資料請求は直接本人へ:塩崎顕ホームページ



講師/志田展哉
教室/草の葉アートサークル 水彩画・日本画教室
場所/江東区・亀戸駅北口 カメリアプラザ亀戸文化センター
日時/月4回コース 13:00~15:00、土曜月2回コース 18:00~20:00

初心者、経験者、女性、男性、どなたでも歓迎致します。デッサンから顔料まで丁寧に説明します。 それぞれのペースを考えカリキュラムをくみ、楽しんで絵を描け丁寧でわかりやすい教室です。

講師/志田展哉
教室/芽実会 日本画教室
場所/川崎市・新百合ヶ丘駅南口 麻生市民会館会議室
日時/木曜月2回 13:00~16:00

初心者、経験者、女性、男性、どなたでも歓迎致します。 日本画の基礎である写生とデッサンから始め水彩、徐々に日本画について学んでいきます。 それぞれのペースを考えカリキュラムをくみ、楽しんで絵を描け丁寧でわかりやすい教室です。

※問い合わせ・資料請求は直接本人へ:志田展哉ホームページ



講師/林克彦
教室/基礎デッサン、人物画
場所/豊島区・大塚アトリエ (山手線大塚駅下車 徒歩3分)
日時/毎週木曜日10:00~13:30、第1・第3土曜日10:00~13:30

基礎デッサン教室/鉛筆の削り方からはじめるデッサンのクラスです。 デッサンは上手く描くことよりも、自分の目で観察したものを、素直に写し取る姿勢が大切です。 鉛筆だけでなく、ペンを使った細密画や、水彩を使った淡彩など、いろいろな素材に慣れていきます。 F10程度のスケッチブックに2~3回かけて1枚を丁寧に仕上げていきます。

人物画教室/毎回モデルさんをお呼びして人物画を描きます。 ヌードやコスチュームを木炭紙大程度の紙に、鉛筆だけでなく、コンテ、ペン、 水彩など様々な素材を使います。短時間で描くクロッキーや、時間をかけて丁寧に仕上げていきます。

※二つのクラスとも、2004年4月から始まる新しいクラスです。問い合わせ・資料請求は直接本人へ:林克彦ホームページ



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