ゴッドファーザー
イメージイラスト『ゴッドファーザー』シリーズ
(C)Koji Shiga
映画史上のベスト10!今回は外国映画から立派かつ有名かつガイドも好きと三拍子揃い、襟を正して観たいBest10と、どれか一つ欠けてはいるかもしれないけれど忘れられない大好きな作品More10の20本をお届けします。今回は一監督一作ではなく、良い作品ならば、同一監督でも何作も選出します。

はじめはBest10の第10位からカウントダウンでご紹介しますが、名作映画御三家の『第三の男』、『市民ケーン』、『天井桟敷の人々』は選外となってしまいました。
また、チャップリン映画からも1本と思いましたが、どれも良くて混乱してしまった(笑)ので棄権しました。

外国映画史上のBest10 第10位~第6位


『アマデウス』
AMADEUS
『アマデウス』
第10位:『アマデウス』
(1984年/アメリカ映画/上映時間:160min/監督:ミロス・フォアマン/出演:F・マーレイ・エイブラハム、トム・ハルス、エリザベス・ベリッジ、ロイ・ドートリス)
・モーツァルトの生涯を描いた音楽映画の最高峰は、物語の骨格に「近くに天才がいた時のアーティストの嫉妬心」が描かれています。サリエリでなくともモーツァルトに妬みをもつでしょう!ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの生涯をもう一度観てませんか?

『哀愁』
WATERLOO BRIDGE
『哀愁』
第9位:『哀愁』
(1940年/アメリカ映画/上映時間:108min/監督:マーヴィン・ルロイ/出演:ヴィヴィアン・リー、ロバート・テイラー)
・美男美女コンビによるロマンティックなムード溢れる共演と、美しい場面の数々で甘い雰囲気を描き出したルロイ監督のこの演出。恋愛のお手本としてご覧いただける作品です。

『十二人の怒れる男』
12 ANGRY MEN
『十二人の怒れる男』
第8位:『十二人の怒れる男』
(1957年/アメリカ映画/上映時間:95min/監督:シドニー・ルメット/出演:ヘンリー・フォンダ、リー・J・コッブ、エド・ベグリー、マーティン・バルサム)
・17歳の少年が起こした殺人事件に関する陪審員の討論が始まります。ほぼ有罪と決定的な審議の中、一人の陪審員が異を唱えるのです。そこから密室劇の醍醐味と白熱した論じ合いは、見る者を熱くさせます。裁判員制度が始まった日本。是非呼び出しのかかる前にご覧ください。

『サンセット大通り』
SUNSET BOULEVARD
SUNSET BLVD.
『サンセット大通り』
第7位:『サンセット大通り』
(1950年/アメリカ映画/上映時間:110min/監督:ビリー・ワイルダー/出演:グロリア・スワンソン、ウィリアム・ホールデン、エリッヒ・フォン・シュトロハイム)
・ワイルダー作品は皆大好きですが、『お熱いのがお好き』と本作が双璧と言えます。ハリウッドの光と影をビリー・ワイルダー監督が見事に活写した傑作で、鬼気迫るグロリア・スワンソンの名演にも堪能しました。

『風と共に去りぬ』
GONE WITH THE WIND
『風と共に去りぬ』
第6位:『風と共に去りぬ』
(1939年/アメリカ映画/上映時間:231min/監督:ヴィクター・フレミング/出演:ヴィヴィアン・リー、クラーク・ゲイブル、レスリー・ハワード、オリヴィア・デ・ハヴィランド)
・多分世界中で一番多く観られた作品ではないでしょうか?現在でもリバイバルすればヒットし、ソフトの売上も抜群の1本です。南北戦争前後のアトランタを舞台に、炎のような女、スカーレット・オハラの波乱万丈な半生をレット・バトラー、アシュレイ・ウィルクス、メラニー・ハミルトンを絡ませた華麗にして永遠・不朽の名作映画。



外国映画史上のBest10 第5位~第1位


『ベニスに死す』
MORTE A VENEZIA
DEATH IN VENICE
『ベニスに死す』
第5位:『ベニスに死す』
(1971年/イタリア=フランス映画/上映時間:131min/監督:ルキノ・ヴィスコンティ/出演:ダーク・ボガード、ビョルン・アンデルセン、シルヴァーナ・マンガーノ)
・ルキノ・ヴィスコンティ監督作にはヴェネチア国際映画祭サン・マルコ銀獅子賞の『白夜』、ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞受賞でアラン・ドロン主演の『若者のすべて』、カンヌ国際映画祭パルム・ドールに輝く『山猫』、退廃・耽美な『地獄に堕ちた勇者ども』や遺作の『イノセント』まで失敗作のない元貴族の映画監督としても有名ですが、中でも頭一つ抜きん出た本作は、老境の芸術家の偶然目に留まったタジオという少年に恋焦がれるラヴ・ストーリーとしても、男色傾向の作品としても、音楽も、ヴィスコンティ演出の総合的頂点と言える傑作です。

『ゴッドファーザー』
THE GODFATHER
MARIO PUZO'S THE GODFATHER
『ゴッドファーザー』
第4位:『ゴッドファーザー』
(1972年/アメリカ映画/上映時間:175min/監督:フランシス・フォード・コッポラ/出演:マーロン・ブランド、アル・パチーノ、ジェームズ・カーン、ジョン・カザール、ダイアン・キートン、ロバート・デュヴァル、リチャード・カステラーノ、タリア・シャイア)
・冒頭の実在感で繰り広げられる結婚式の圧倒的シーンからスタートし、映画のプロデューサーを脅す為に彼の愛馬の首がベッドから現れるショッキングなシーンや、マイケルがレストランで対抗組織のボスと警部を射殺するまでのくだりの緊張感。長男ソニーが有料道路の料金所で蜂の巣になる壮絶なシーンなど、アクションシーンに重きを置かれた映画史上最もアクティヴで尊厳のあるギャング映画!

『シンドラーのリスト』
SCHINDLER'S LIST
『シンドラーのリスト』
第3位:『シンドラーのリスト』
(1993年/アメリカ映画/上映時間:195min/監督:スティーヴン・スピルバーグ/出演:リーアム・ニーソン、ベン・キングズレー、レイフ・ファインズ)
・本作はカラーとモノクロを巧く利用して、まるでドキュメンタリーのように作りこんでいます。モノクロ映像の中に赤い服を着た女の子を挿入した意味は黒澤映画の『天国と地獄』と同様のインパクトを入れたと思われます。本作は、真実の中にフィクションを紛れこませたことで、最良の「ホロコースト」を知る1本であることを疑いません。真実のある側面からホロコーストを知るのならばドキュメンタリー映画『夜と霧』や『わが闘争』を観ればよいのです。

『ゴッドファーザーPART II』
THE GODFATHER: PART II
MARIO PUZO'S THE GODFATHER: PART II
『ゴッドファーザーPART II』
第2位:『ゴッドファーザーPART II』
(1974年/アメリカ映画/上映時間:200min/監督:フランシス・フォード・コッポラ/出演:アル・パチーノ、ロバート・デュヴァル、ダイアン・キートン、ロバート・デ・ニーロ、ジョン・カザール、タリア・シャイア、リー・ストラスバーグ)
・I があってこそのPART IIだと言われる方も多いと思いますが、本作に限ってはどちらを先に観ても物語として成り立つ構成になっています。そしてなにより、アクションに比重を置いたI に比べ、人間描写に重きを置いた、淡々とそれでいてドラマチックな映像叙事詩として作り上げています。

『2001年宇宙の旅』
2001: A SPACE ODYSSEY
『2001年宇宙の旅』
第1位:『2001年宇宙の旅』
(1968年/アメリカ=イギリス映画/上映時間:139min/監督:スタンリー・キューブリック/出演:ケア・デュリア、ゲイリー・ロックウッド、ウィリアム・シルヴェスター)
・60年代の後半の作品にしてこのSFX技術の視覚効果と音楽の融合。そして、非の打ち所のない映像体験に酔いながら、見た者一人一人が本作の謎解きを行うという唯一無二の作品です。



外国映画史上のMore10 第10位~第6位


『燃えよドラゴン』
ENTER THE DRAGON
龍争虎闘
『燃えよドラゴン』
第10位:『燃えよドラゴン』
(1973年/香港=アメリカ映画/上映時間:100min/監督:ロバート・クローズ/出演:ブルース・リー、ジョン・サクソン、ジム・ケリー、アーナ・カプリ、アンジェラ・マオイン、シー・キエン)
・アチャ~という奇声と共に我々の前に現れたブルース・リーは、本作公開時には、亡き人でした。スパイ映画もどきの物語はこの際どうでもよくて、トーナメントで勝ち抜くリーのアクションに熱血、熱狂の一篇です。

『ジョニーは戦場へ行った』
JOHNNY GOT HIS GUN
『ジョニーは戦場へ行った』
第9位:『ジョニーは戦場へ行った』
(1971年/アメリカ映画/上映時間:112min/監督:ダルトン・トランボ/出演:ティモシー・ボトムズ、キャシー・フィールズ、ジェイソン・ロバーズ)
・「かつてないみずみずしさと美しさで 執念の鬼才ドルトン・トランボが描く、青春の輝き、生きることの強さ、尊さ、素晴らしさ……。」とは公開時のキャッチコピーですが、その言葉に騙されると痛い目に逢う、目を背けたくなるような痛みを伴う反戦映画の傑作です。

『ピアノ・レッスン』
THE PIANO
『ピアノ・レッスン』
第8位:『ピアノ・レッスン』
(1993年/オーストラリア映画/上映時間:121min/監督:ジェーン・カンピオン/出演:ホリー・ハンター、ハーヴェイ・カイテル、サム・ニール、アンナ・パキン)
・マイケル・ナイマンの曲。激しい愛とエロティシズム。オーストラリア映画の最高作といいたい本作の真の主役はやはり「ピアノ」。ラストシーンには二つの解釈があるようですが、私は少数派の意見です。みなさんは、ヒロインのラストをどう見ましたか?

『シャイニング』
THE SHINING
『シャイニング』
第7位:『シャイニング』
(1980年/イギリス映画/上映時間:119min/監督:スタンリー・キューブリック/出演:ジャック・ニコルソン、シェリー・デュヴァル、ダニー・ロイド)
・曰くつきのホテル。冬場に親子3人で管理(住む)するにはあまりに広いホテル。父親は日増しに気がふれてゆき、予知能力を持った息子が壁に書いた「レッドラム」←英語にして逆から読むのですが……。イギリスで歴代最も怖い映画No.1に選ばれたゴシックホラー!

『未知との遭遇』
CLOSE ENCOUNTERS OF THE THIRD KIND『未知との遭遇』
第6位:『未知との遭遇』
(1977年/アメリカ映画/上映時間:135min/監督:スティーヴン・スピルバーグ/出演:リチャード・ドレイファス、フランソワ・トリュフォー、テリー・ガー)
・映画は脚本だ!とおっしゃる方にはあまり評判はよくないのかもわかりません。本作はすべからく映像と音に頼っている映画だからです。見世物としての映画表現の最も成功した例の1本でしょう。バックミラーに写った後続車が上昇するシーン。ハイウェイを飛行するUFO。単純な5音階と光のシンクロ。シャンデリアのような超巨大な光るマザーシップ。ヴィジュアル優先の革新的SF映画です。



外国映画史上のMore10 第5位~第1位


『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
ONCE UPON A TIME IN AMERICA
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
第5位:『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』
(1984年/アメリカ映画/上映時間:205min/監督:セルジオ・レオーネ/出演:ロバート・デ・ニーロ、ジェームズ・ウッズ、エリザベス・マクガヴァン、ジェニファー・コネリー)
・子供のころからの仲間が大人となり、ギャングの世界に身を置くことになるのですが、あるきっかけから裏切りが起ります。その裏切りは誰の裏切りなのか?それはラストまでわかりません。親友だからこその嫉妬、虚栄心、友人版「カインとアベル」のような物語。ラストには誰もが涙することでしょう。

『時計じかけのオレンジ』
A CLOCKWORK ORANGE
『時計じかけのオレンジ』
第4位:『時計じかけのオレンジ』
(1971年/イギリス映画/上映時間:137min/監督:スタンリー・キューブリック/出演:マルコム・マクダウェル、パトリック・マギー、エイドリアン・コリ)
・キューブリック作品で最も好きなバイオレンス映画です。さすがに『2001年…』の立派な作品には及ばないところも多々あるのですが、麻薬入りのミルクバーや男根を連想するお面。アメリカンコミックとベートーベンを同時に享受する主人公アレックス。こんな映画はいまだかつてありません。

『タイタニック』
TITANIC
『タイタニック』
第3位:『タイタニック』
(1997年/アメリカ映画/上映時間:189min/監督:ジェームズ・キャメロン/出演:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ウィンスレット、ビリー・ゼイン、キャシー・ベイツ)
・何度観たでしょうか?信じられないほどのご都合主義もありますが、これほど勧善懲悪で、スペクタクルな恋愛映画は他にないのかもしれません。今観ると、ファーストシーンから涙が溢れます。

『サイコ』
PSYCHO
『サイコ』
第2位:『サイコ』
(1960年/アメリカ映画/上映時間:109min/監督:アルフレッド・ヒッチコック/出演:アンソニー・パーキンス、ジャネット・リー、ジョン・ギャヴィン、ヴェラ・マイルズ、マーティン・バルサム)
・何十回と観た一篇です。映画の前半にシャワー室で殺害されるジャネット・リーはヒッチコックの美女に対する冷酷さを見せるようでもあります。かつて『めまい』の主役にと考えていたジャネットが降板した怨念(笑)がこのシーンに繋がったとの噂もあります。現在ではそう驚くこともない物語かもしれませんが、小学生当時観た本作の衝撃は今でも忘れません。

『8 1/2』
OTTO E MEZZO
HUIT ET DEMI
EIGHT AND A HALF
『8 1/2』
第1位:『8 1/2』
(1963年/イタリア映画/上映時間:140min/監督:フェデリコ・フェリーニ/出演:マルチェロ・マストロヤンニ、アヌーク・エーメ、クラウディア・カルディナーレ、サンドラ・ミーロ)
・フェリーニで最も感動する作品は『道』ですが、映画芸術の数寄を凝らした名編といえば本作になるでしょう。非常に難解な映画ですが何回も観たくなるのです。日本には黒澤がいました。イタリアにはフェリーニがいたのです。


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