小悪魔な才女

この1~2年、小悪魔ブームのようですが、まだブームは続いているのでしょうか? フランスと言えば、ロリータ(Lolita)、ファム・ファタール(Femme Fatale)の国。小悪魔な臭いがプンプンします。ロリータを卒業したアリゼ(Alizee)ちゃんは既に一児の母。アリゼよりは年上ですが、フランスの小悪魔、しかも才女として一押しするのが、エミリー・シモン(Emilie Simon)! 1978年生まれですから、年齢的にはロリータではないですね。お父さんはサウンド・エンジニア、お母さんは音楽家で正式な音楽教育も受けており、大変恵まれた環境だったようです。

デビュー・アルバム

エミリーと私の出会いは・・・(そんな大層なものではないのですが)、彼女のデビュー・アルバム『Emilie Simon』(2003年)のジャケをWAVEで見かけたのがきっかけです。ジャケを見れば、分かりますよね、買った理由。てんとう虫が素敵だからです。いや、てんとう虫が張り付いているお背中が素敵だったからです。もう一つ、CDのシールには「electro-pop francaise(フランスのエレポップ)」と書いてあったのです。

amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)
Emilie Simon(DVD付)
01. 砂漠(Desert)
02. リーズ(Lise)
03. 秘密(Secret)
04. 雨(Il Pleut)
05. I Wanna Be Your Dog
06. 雨の中のダンサー(To The Dancers In The Rain)
07. 最期の夜(Dernier Lit)
08. 星の種 (Graines D'eToiles)
09. 花(Flowers)
10. ここからの眺め(Vu D'ici)
11. 蒼い光(Blue Light)
12. 機織歌(Chanson De Toile)
13. 砂漠 (English Version)
14. Femme Fatal
15. Solene
16. 砂漠 (Thievery Corporation Remix)


フレンチポップとエレクトロの融合と言えば、LIO、ミレーヌ・ファルメール、Robertが思い浮かびますね。しかも、皆さん、各自各様にエロいです。エミリーもエレクトロとエロいという点では、先輩諸氏をうまく見習っています。あえて言えば、Robert(アルバム『Six Pieds Sous Terre』を2006年2月にリリース)に近い。同時に、彼女は今までに居なかったタイプです。サウンド的にはクラシカルな要素も織り込みつつ、重厚で知的とでも言いましょう。半ば、狂気さえも感じます。

1曲目の「砂漠(Desert)」は、PVも作られている彼女の代表曲です。バカボンのようなほっぺたで、人形になった彼女は、皮膚の切れ目から乾燥した草花が出てきます。カワキモ不思議ワールド全開であります。フランス語と英語ヴァージョンがあり、日本盤のみリミックス・ヴァージョンが収録されています。リミックスは、コンピレーション・アルバム『Paris City Coffee』にも収録されていますから、日本盤をお持ちでない方にはお勧めです。「花(Flowers)」のPVでは、ゴシックなヴァーチャル人形ワールド。PVが見れるDVD限定版をお勧めしておきます。

次は、皇帝ペンギン。

皇帝ペンギン

The Emperor's Journey(欧州盤)
皇帝ペンギン(日本盤)
01. 凍った世界(Frozen World)
02. 南極(Antarctic)
03. たいせつなタマゴ(Egg)
04. 海の詩(Song Of The Sea)
05. 赤ちゃんペンギン(Baby Penguins)
06. 襲いくる鳥達(Attack Of The Killerbirds)
07. 南のオーロラ(Aurora Australis)
08. 海豹(Sea Leopard)
09. 嵐の詩(Song Of The Storm)
10. 母の苦しみ(Mother's Pain)
11. 氷上のダンサー(To The Dancers On The Ice)
12. すべて真っ白(All Is White)
13. 冒険(Voyage)
14. 雪の足跡(Footprints In The Snow)
15. アイス・ガール(Ice Girl)


前作でフランスのグラミー賞に当たるヴィクトワール賞を受賞。Trickyにも気に入られて、ツアー前座をこなし、シングル『How High』にも参加。同郷のLe Toneのアルバム『Play List』(2003年)では、「Slow #1」という曲でエミリーはヴォーカルとして参加。そして、意外なセカンド・アルバム『皇帝ペンギン(La Marche De L'empereur)』(2005年)がリリースされます。エミリー・ファンは当然、右の欧州盤ジャケを買います。

セカンドにしてサントラ、流石エミリーです。映画はもう終わっちゃいましたが、2005年12月16日にDVDで発売されています。
映画ガイドの南樹里さんがこちらで解説されています。また「皇帝ペンギン」の公式サイトで予告編が見れます。

サントラですが、6曲は彼女のヴォーカル曲。ファーストよりも壮大でクラシカルで、テーマはあくまでもペンギンですが、ヴォーカル曲はエレクトロポップな曲が多く、エミリーのアーティストとしての魅力が十分に出ています。エミリーには南極が似合います。起用した監督さん、偉い。

最後は最新アルバム。

Vegetal

Vegetal
01. Alicia
02. Fleur De Saison
03. Le Vieil Amant
04. Sweet Blossom
05. Opium
06. Dame De Lotus
07. Swimming
08. In The Lake
09. Rose Hybride De The
10. Never Fall In Love
11. Annie
12. My Old Friend
13. En Cendres


最近のフランスの歌姫御三家は、アリゼ、メリッサ・マーズ、そしてエミリーと思っております。みんなユニバーサルですね。前者二人がかなりロリータ・アイドルを前面に出していることからすると、エミリーはビョークとかに比喩される事が多いみたいです。個人的にはエミリーは、元祖(天使と)小悪魔、ケイト・ブッシュなんですね。このサード・アルバム『Vegetal』である意味貫禄が出てきて、ケイト・ブッシュに近づいた感があります。彼女のサウンドはエレクトロニカに分類されると思いますが、このサードではエレクトロニカという範疇では収まりきらないエミリー・ワールドです。ヴォーカリストとしても更に幅が出てきて、表現力に溢れています。

先ず、ぜひ見て欲しいのが2曲目の「Fleur De Saison」のPV。↓の公式サイトの「VIDEOS」から見れます。裸体のエミリーから植物のつるの様な物が生えてきて、体を駆け巡るのです。植物フェチなんでしょうか? サウンドはエレキギターが前面に出たロッキン・エレクトロ! エミリー姐さん、カッコいいです。アルバムには未収録ですが、Le Tigreのリミックスなんかもあるみたいです。

今年、2月の来日を見逃してしまった私としては、再来日に期待しております。

【関連サイト】
emilie simon(ユニバーサル・フランス)
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