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デビュー・アルバムから10ヵ月後の1979年9月25日、オリコン・チャート1位に輝き、レコード大賞アルバム賞もとったセカンド・アルバム『SOILD STATE SURVIVOR』は、リリースされます。このアルバムによってテクノポップは、マニアな音楽から一気にメジャーな音楽となる。でも、僕はこのアルバム当時、耳たこ状態になって、少々辟易していた時期がありました。でも、聴き直してみると、やはりつぼを押さえたいい作品だと今なら思えるのですけど。今回の紙ジャケ再発で品切れ報告が一番多いアルバムです。

01. Technopolis
02. Absolute Ego Dance
03. Rydeen
04. Castalia
05. Behind The Mask
06. Day Tripper
07. Insomnia
08. Solid State Survior


OMYの『Sonic State Surveyor』(1997年)ですが、ジャケは『SOILD STATE SURVIVOR』をパロっていますが、内容はYMO中期の作品を中心としたパロディーです。ファースト・アルバム『ORIENTAL MAGNETIC YELLOW』で、既に『SOILD STATE SURVIVOR』の曲(例えば、「NAGOYA!」のヴォコーダー声の『Technopolish』)でパロっていますから仕方なかったのでしょう。

もう、何でもありのYellow Metal Orchestraの『Metal Service』(1998年)。HellenとPlanet Earthというメタル系バンドのメンバーからなる5人組らしいです。当時のメタル・キッズたちもYMOを聴いていたんだろうか? ちなみに電気グルーヴの12インチ・アナログ『DESSART』も、『SOILD STATE SURVIVOR』のパロディー・ジャケですね。

さて、海外では『Computer Game』や『Tong Poo』がシングル・リリースされていましたが、日本での最初のシングルは『SOILD STATE SURVIVOR』からの『Technopolis』で、アルバム発売の1ヶ月後にリリースされました。B面は『Solid State Survivor』でした。この『Technopolis』は、ユーミンをはじめとした邦楽カヴァーを専門とするNYC出身の3人組A.S.A.P. Sisters(アルバム『HANA』の収録)、アニメテクノ系TWO-MIX(アルバム『RHYTHM FORMULA』に収録)や次回紹介する予定のCosmic Villageがカヴァーしています。

『Technopolis』のB面でもあった『Solid State Survivor』を、The Mad Capsule Market'sがアルバム『SPEAK!!!』(1992年)でインダストリアル・パンクな乗りでカヴァーしています。

竹の子族も『Rydeen』で踊っていた時代です。蛇足ですが、フランスのニューウェイヴ・バンドにTAKENOKOというのがいます。竹の子族に感化されたのでしょう。シングル『Rydeen』(B面は『PUBLIC PRESSURE』からの『Cosmic Surfin'』)は、1980年6月21日というかなりスローペースのリリース。アルバム『SOILD STATE SURVIVOR』からシングル『Rydeen』の間に、アルバム『PUBLIC PRESSURE』と『増殖』は出ちゃってますから。

ナゴムのケラと大槻ケンジのユニット、空手バカボンは、アナログ・アルバム『バカボンの頭脳改革』(1988年)で『来たるべき世界』という手塚治虫ちっくなタイトルで、『Rydeen』を唄カヴァーしています。「テクノ ライディーン」で始まるバカ歌詞。ジャケ写のベスト・コンピレーションCD『空手バカボン・ベスト』(1990年)にも収録されています.。

森丘祥子のアルバム『夢で逢えたら』(1991年)は、日本のポップス名曲をカヴァーするというコンセプト。ナイアガラ系、YMO系が多いのですが、プロデューサーでもある小西康陽の作詞でハウス歌謡的『Rydeen』を歌っています。ちなみに森丘祥子は、柴田くに子名義で工藤静香と木村亜希(巨人の清原の奥さん)で活動し、いけないギャル風のシングル『バージン・クライシス』(1985年)をリリースしています。【2月12日に追記】

The Hong Kong Knifeの4曲入りシングル『LOVE ME』(2000年)ですが、4曲目で『Rydeen』がカヴァーされています。格好はラモーンズのようですね。彼らのサイトを見ると、バンド名は「セックス・ピストルズやニューヨーク・ドールズのようなすごいバンドになりたかったので、地名と武器を重ねりゃあ完璧だろう」と思い命名とある。セックス・マシンガンズはセックス・ピストルズよりも強くなりたかったのか?

Logic SystemはYMO Part II(ELO Part IIっていうのがあるんで)のような状態です。アルバム『To Gen Kyo』(1991年)では、『Rydeen』を『風と水の思想』という副題をつけて唄カヴァーしています。歌っているのは、たぶん黄麗星という中国女性で、中国語でエスニックなカヴァーをしています。

そのLogic Systemの松武秀樹を監修に迎えて、内海源太はYMOをエレクトーンでカヴァーするアルバム『Rydeen Electone』(2001年)にリリースしています。エレクトーン普及の戦略でしょうか?

『Behind The Mask』はクインシー・ジョーンズの耳にとまり、マイケル・ジャクソンがアルバム『Thriller』でカヴァーするつもりだったのですが、ロイヤリティについて折り合いがつかず(クリス・モスデルのインタヴュー記事によると、カヴァーであるにもかかわらずマイケル側が自分で手を加えた事により50%のロイヤリティを要求した)流れてしまった。

しかし、マイケルのバンドでキーボードをしていたGreg Phillinganesが、アルバム『Pulse』(1984年)でこのマイケル・ヴァージョン『Behind The Mask』を収録。12インチ・ヴァージョンもあります。オムニバス・アルバム『Big 12 Inches: Groovin You』にも収録されています。

そして、Greg Phillinganesがエリック・クラプトンのバックバンドのメンバーであった事もあり、スロー・ハンドことエリック・クラプトンは、『Behind The Mask』のカヴァーをアルバム『August』(1986年)に収録しました。このようなビック・アーティストがYMOを認めている事は嬉しいわけですが、僕はYMOのオリジナルの方が好きですね。

教授の『Behind The Mask』のマイケル・ヴァージョンを元にしたセルフ・カヴァーは、6曲入りミニアルバム『Behind The Mask』(1987年)に収録されています。『Media Bahn Live』(1986年)にもライヴ・ヴァージョン収録。

今ではあまり語られませんが、教授は1995年のavexのライヴ「TK DANCE CAMP」で『Behind The Mask』を小室哲哉といっしょにやっています。The Human LeagueもAlfaの企画アルバム『YMO vs THE HUMAN LEAGUE』(1993年)でマイケル・ヴァージョンをカヴァーしてますね。

今回紹介できませんでしたが、全国公募によって出来上がった『SOILD STATE SURVIVOR』を全曲、曲順通りに収録した謎のカヴァー集が存在します。残念ながら正式リリースはされていません。次は、『PUBLIC PRESSURE』からです。

【関連リンク】
『YMOの遺伝子~第1回』
『ピストルズを呼べ! そしてYMO』
『COMPACT OMY』
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