Reasonって何?


Reason 3.0
約3年ぶりのメジャーバージョンアップとなるReason 3.0。ユーザーインターフェイスや基本的な考え方は従来のものを踏襲している
間もなく、あのReasonの新バージョン、Reason 3.0がリリースされます。2.0が登場してからかれこれ3年。途中でモジュールを追加した2.5というバージョンはあったものの、久々のバージョンアップとなります。


といってもReasonをご存知ない方もいると思うので簡単に説明すると、これは統合型のソフトウェアシンセサイザです。以前、このAll Aboutでも「シンセの基礎はReasonで学べ」という記事で紹介しているので、そちらも参考にしていただきたいのですが、基本的には、さまざまなシンセサイザをひとつにまとめた音源です。

ラックマウントをモチーフにしており、非常に大きいラックに数多くあるシンセサイザおよびエフェクト、またシーケンサなどをマウントしていくことでまるでスタジオのようなシステムを組み上げられるようになっているのです。

Reasonのリアパネル
TABキーを押して、Reasonの裏側を見ると、そこには各モジュールごとにコネクタがあり、それをケーブルを用いて配線していく。この感覚はまさにホンモノの音源そのものだ
そして非常にユニークなのは、各モジュール間の配線。そうラックにマウントした後、各モジュール同士やモジュールとミキサー間を配線する必要がありますが、それをモジュールの後ろ側で、パッチングしていくのです。この辺の感覚がまさにリアルな音源を扱っているようで面白いというのがReasonの大きな特徴でもあります。


このReasonで組み上げたシステムは、ここに内蔵されたシーケンサで鳴らすことができるのはもちろん、外部接続のキーボードでリアルタイムにプレイしたり、ReWireという仕組みを用いてCubase SXやSONARなどのDAWからコントロールすることも可能です。


このように、まさにホンモノの音源モジュールを数多く組み合わせて使うような感覚で音作りが楽しめるのがReasonなのです。

Reason 3.0の目玉機能はThe Combinator


Reason 3.0のThe Combinator
Reason 3.0の目玉機能であるCombinatorは、複数の音源やエフェクトモジュールを組み合わせて1つのモジュールにするもの
さて、そのReasonが間もなく3.0というバージョンにアップグレードするのですが、今回は1.0から2.0、また2.0から2.5へアップグレードした時のように、やたらと新音源が増えるというバージョンアップではありません。まあ、ある意味必要な音源は一通り揃ってしまったので、今回は別の趣向で、ということなのでしょう。


そう、そのバージョンアップの目玉となるのがThe Combinatorというモジュール。これ自体は音源でもエフェクトでもないのですが、ここにReasonのすべてのモジュールを埋め込み、組み合わせることが可能となっているのです。まあ、自分で音源を自由に作れると考えてもいいでしょう。

たとえば複数の音源を重ねて重厚な音を作るのもいいし、キースプリットによって音程ごとに音源を切り替えることもできます。またベロシティー・スプリットを使えばベロシティーによって音源を切り替えたり、エフェクトを変えることも可能です。もちろん、別の音源にモジュレーションをかけたり、エンベロープ設定したりすることも可能など、接続方法、音作りは無限大です。

Micro Mixer
Combinator内で利用する6chのマイクロミ・ライン・ミキサー、Line Mixer 6:2
なお、Combinatorの内部でミキシングするためのミキサーとしてLine Mixer 6:2という6chミキサーが用意されています。


強力なマスタリング機能を搭載


MClass Mastering Suite
イコライザ、ステレオ・イメージャー、コンプレッサ、マキシマイザーの4機能を統合したプロ仕様のマスタリングツール、The MClass Mastering Suite
今回追加された大きな意味を持つモジュールがThe MClass Mastering Suiteというマスタリング専用のモジュールです。これはSuiteという名称からも分かるとおり、複数の機能を組み合わせたものとなっています。具体的にはイコライザ、ステレオ・イメージャー、コンプレッサ、そしてマキシマイザーの4種類。組み合わせて使ってもいいし、イコライザだけ単独で利用するなど、使い方はいろいろです。


とくにMClass Equalizerという名前のイコライザは、プロ・マスタリング仕様の4バンドイコライザで、高/低域のシェルビングに加え2バンドのピーキングフィルター、そしてローカットスイッチが備わっています。これを利用することにより、こもった低域に輪郭をくっきりさせたり、シンバルにキラキラ感を足したり、ボーカルを前に出したりすることが可能となるのです。

リモートコントロール機能も充実


前バージョンで対応しておらず、次はぜひと思っていた機能がフィジカルコントローラへの対応です。まあ、今は当たり前ともいえるこの機能が、Reasonにはなかったのですが、これでようやく本当に使えるシンセになりました。

各パラメータをフィジカルコントローラに割り当てることにより、複数のパラメータを同時にコントロール可能になったし、ライブでの使用にも十分対応できるようになりました。

3.0 Browser搭載で、使い勝手も向上


3.0 Browser
サウンドバンクをより簡単に検索し、また整理しやすくした3.0 Browser
そのほか、サウンドバンクのコンテンツを素早く、自然な方法で整理、アクセスするための機能として、ブラウザ機能が満載されました。全ライブラリーのテキスト検索やブラウザー内からサウンドの試聴が可能になり、作業効率が大幅に向上しました。

この3.0 Browserではデバイスおよびそれらのサウンドを管理する方式が大きく変わっています。例えば「bass」を検索すると、デバイスの種類に関係なくライブラリー内のベース・パッチすべてが検出されます。また任意のサウンドを選択すると、そのパッチと共に対応したデバイスが読み込まれるのです。またFavoritesフォルダーなども利用できるため、スタジオ用、ライブ用などさまざまなパッチを整理・管理することも可能です。

アップグレード価格は15,750円


以上、簡単にReason 3.0の概要について紹介しましたが、ヨーロッパでの発売は2月中になる模様です。また国内はMI7が扱っており、3月初旬の発売を目指しているとのことです。すでに、MI7は旧バージョン(1.x~2.5)からReason 3.0へのアップグレード価格を発表しており、いずれのバージョンからでも15,750円だそうです。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。