みなさんが使っているDTM音源の多くはGSやXG、GMといった規格に準拠したものだと思います。でも、それぞれの規格ってどんなもので、何がどう違うかって知ってますか? またGS音源でXGのデータを鳴らしたらどうなるか、逆にXG音源のデータをGSで鳴らしたらどうなるのでしょうか?

そうした規格がなぜできて、どうして複数の規格が存在してしまったのでしょうか? またユーザーはこの規格の違いによって、どんな注意をすればいいのでしょうか? 少し考えてみることにしましょう。

【1】GM規格の登場

ここに、AというMIDI音源用に制作したMIDIデータがあります。このMIDIデータをBという別のMIDI音源で再生した場合はどうなると思いますか? 結論からいうと、ほとんどの場合は、ほとんど同じニュアンスで曲が再生されます。“ほとんど”と書いたのは、音源によっては多少ニュアンスの違う曲として再生されることもあり、また、今のDTM音源ではめったにありませんが、以前はまったく違ったニュアンスで演奏されて、まともな曲にも聞こえないということがあったのです。

というのも、MIDIの規格ではどうやれば音がなるのか、ということについては細かく規定されていますが、実は音源についての規定というものはとくに定められていないのです。MIDI信号では音色番号1の楽器でドの音を強さ50で出す、という風に信号が送られますが、この音色番号1の楽器がなにか、というのは規定されていません。つまり、音源Aでは音色番号1にピアノが割り当てられていても、音源Bでは音色番号1にはオルガンが割り当てられている、ということが昔はありました。こうなると、音源A用に作製されたMIDIデータを音源Bで再生すると、まったく違った曲が聞こえてくる……ということが起こります。

せっかくの統一規格であるMIDIなのに、音源間で互換性がないという問題について、日本のAMEI(音楽電子産業協会、当時はJMSC、MIDI規格協議会)とMMA(米国のMIDI協議会)の間で話し合い、91年に規定されたのがGeneral MIDI System Level 1です。

これは一般にはGMレベル1もしくは、単にGMと呼ばれており、音色の並び方を中心に最低限のレベルで統一した規格です。MIDIの規格としては、音色の切り替えにプログラム・チェンジという命令を用いています。プログラム・チェンジでは0から127、つまり128音を切り替えることができるのですが、GM規格によってこの128音の並び順が定義されました。GMで規定されている音色については、
   GM音色マップ
   GMドラムマップ
をご覧ください。

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