これまで発表してきた、6作品が賞を受賞

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吉田小夏さん
誰もが体験したことのあるような、誰にとっても身近な日常を丁寧に切り取り、糸を紡ぐような繊細な演出で、家族関係を描く手腕には定評のある「青☆組」。2001年に、桐朋学園大学演劇科の卒業生を母体に旗揚げされた演劇ユニットで、これまで発表してきた作品のうち6つは、各賞を受賞しています。
今回は、12月17日から上演される新作『雨と猫といくつかの嘘』の稽古場にお邪魔することに。11月末の平日の夕方、住宅街の中の稽古場にお邪魔すると、作・演出の吉田小夏さんと、数人の俳優さんが出迎えてくれました。

耳に心地よく、美しい日本語を伝えたい

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『雨と猫といくつかの嘘』稽古場より。11月下旬撮影
1976年生まれの吉田さんは、少女のようなやわらかさと何ものにも左右されない強さをあわせもっているような女性。ガイドは、「青☆組」の芝居はこれまで観たことがないのですが、きっと彼女が紡ぐ作品もそんな色なのではないかと、ふと思いました。
「昭和から平成にかけて、日本の話し言葉はドンドン変化しています。だけど、変化だけを追求するのではなく、劇場に足を運んでくれた人たちの耳に、言葉が心地よく残るような、美しい日本語を伝えたい。そんな気持ちから、対話劇にこだわってきました」と吉田さんは、静かに、でも確かな口調で語ります。

少しの間、稽古を見学させてもらいました。俳優の立ち位置、目線。台詞の間(ま)や早さ──。そのひとつひとつを宝物を扱うかのように大切に、丁寧に演出をほどこしていきます。静かで繊細なシーンでしたが、やさしい日本語の響きにあたたかさを感じました。