<<戻る
1 ・ 2 ・ 3

山崎みどりちゃんがJOMOの新コスチュームを着てスタジオに入ってきた瞬間。居合わせた男性スタッフ全員から感嘆のため息が洩れた。そのくらい、彼女のコスチューム姿は颯爽としてカッコ良かったのだ。フィットしたデザイン。大胆に開けられた背中。切れ上がったVゾーン。あえて死語を使うならば、「ハクい女」(80年代に使われたキレイな女性という意味)がそこにいた。そして、そのコスチューム姿は、今の私に一つの答えを与えてくれた・・・。

これまで幾つかの「レースクイーンブーム」があった。最近で私が体感しているのは2000年から02年までの3年間。サーキットから何人もの人気タレントが輩出され、数々のレースクイーン専門誌が生まれた。しかし、その後の数年は、残念ながらシーン全体の注目度は落ちていると言わざるを得ない。専門誌の殆どが撤退。雑誌で特集が組まれる数も激減し、地上波で認知されるほどのタレントも巣立っていない。その要因を「女の子の質が落ちたから」の一言で解決するのは簡単だが、私はこの要因を、もっと俯瞰的に探る必要があると以前から考えていた。それには少し時代をさかのぼる必要がある。

レースクイーンが世に認知された80年代後半。「オールナイトフジ」に象徴される女子大生ブームを通り抜け、「おニャン子クラブ」結成による女子高生ブームが世を席捲していた。、「笑っていいとも!」にどんどん素人が出始め、“となりのミヨちゃん”が簡単に有名になれた時代。それが80年代だった。そんな時代にレースクイーンが注目され始めた。もちろん当時はハイレグ。水着の主流もハイレグだったとは言え、それを更に誇張したラインとエナメル質な生地。そしてストッキングにハイヒールで傘を差すという独特のスタイルは、十分過ぎる衝撃を持って脚光を浴びた。アイドルが低年齢化し、視聴者がタレントに親近感を求めていた時代。レースクイーンはそれらと趣を異にして「新ジャンル」を確立したのだ。

この頃と時を同じくして「ジュリアナブーム」というものが訪れる。女性がボディコンとワンレンでお立ち台に上がり、扇子を振りながら踊りまくる。その足もとに男たちが群がる構図たるや、レースクイーンに対する男の視線そのものだったような気がする。事実、ジュリアナの常連からレースクイーンに転身した娘も少なからずいると聞いているが、そこで見られた「女性上位」という構図は、レースクイーンの崇められ方にそのままだ。アイドルに「親近感」や「等身大」であることが求められた一方で、レースクイーンには「憧れ」と「征服欲」が相まって求められていた。

それから幾つかのブームの波を超え現在に至る訳だが、その間、レースクイーンは様変わりした。キャラクターもアイドル系が圧倒的になり、コスチュームも多様化。ハイレグなど絶滅状態である。ではなぜ、そんなに様変わりしたのか?アイドル化の部分に関しては、撮影会やチャットといった、ファンとのコミュニケーションの場が増えたことが大きいだろう。バブル期はレースクイーンのギャランティも良かったと聞くが、現在レースの仕事はプロモーションと割り切らなければやってられない状態。レースクイーンをやることで肩書きを付け、撮影会やチャットで人気を獲得して行くのが主流となっている。身近に感じられる娘がリアルな現場でウケるのは容易に想像がつくと言うものだ。

コスチュームに関しても、アイドル化に迎合するかのような可愛らしいものが殆どだ。ハイレグのようなボディラインをそのまま生かしたセクシーなものは鳴りを潜め、チームごとに独自性を打ち出す傾向にある。結果、露出は減り、黎明期に見られた男の視線を釘付けにするほどのインパクトは無くなった。レースクイーンが一ジャンルとして認識された所以は、問答無用に視線を釘付けにするインパクトを持っていたからである。しかし、今はその様式美も曖昧で、「レースクイーンがレースクイーンである必要性」が薄らいでいる。他のジャンルで代用が利くのであれば、ファンが目移りし、離れて行くのは当然である。

そのことに気がつかせてくれたのが今回の「山崎みどりJOMOコス姿」である。彼女のプロポーションを最大限に生かしたデザイン。そして、何よりも、その大胆なコスチュームを堂々と着こなす彼女の潔さに、黎明期と同レベルのインパクトを感じた。現場にいたスタッフ全員のため息がその証。「レースクイーンがレースクイーンである必要性」を彼女は体言化していたのだ。これこそ、今のレースクイーン界に最も必要なファクターではないだろうか!?他のジャンルで代用が利かない「レースクイーンというジャンルの再確立」 。これが今のレースクイーン界に最も必要であることは間違いない。

←最初のページへ戻る

<<戻る
1 ・ 2 ・ 3

※著作権は撮影者・矢沢隆則及びオールアバウトに帰属します。
※画像の肖像権は各モデルさん及び、所属事務所に帰属します。
※画像の無断使用及び直リンクは営利・非営利を問わず禁止します。

All About 著作権/商標/免責事項
All About 「レースクイーン」ガイドサイト掲載画像について

 

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。