舞台上での落し物NO.1は、おそらくアクセサリー。そりゃ、あれだけ踊るわけですから、ぴゅ~んと飛んでいってしまっても不思議ではありません。

ところが、アクセサリーに限らず、舞台で落し物をすること――これは御法度。落としてしまったら、終演後に「ごめんなさい。」と謝りに回らなくてはならない程です。

もう一つ、落とさないだけではなく「早替りの場合、付けたり外したりがしやすいかどうか」が、問題になってきます。今回は、この二つをまとめてお話します。

ナゼ、アクセサリーを落としてはいけないのか。これはまず、見た目の悪さでしょうね。アクセサリーが落ちる瞬間や、イヤリングが片方だけになってしまった姿があまり格好良くないという。

また2階席からは舞台上がよく見渡せます。そこに残っている落し物を見るのも、場面によっては雰囲気を壊してしまいます。

見た目よりも気を使うのが、生徒さんが怪我をすることです。

落し物を踏んで転んだり捻挫をしたりしては大変。だから、なるべく落ちないアクセサリーを選んだり、色んな工夫をするのです。
一番落としやすいのがイヤリング。留め金の部分が、ただパチンと挟むだけのタイプのものは落ちやすいです。

ネジのものなら落ちませんが、超早替りの際は時間がかかります。

なので、パチンと挟み、さらにネジで強く留めるタイプのものが、一番ベストでしょう。

また、両面テープやガムのような糊で、イヤリングと耳たぶをくっ付けちゃう人もいます。

ピアスなら落ちません。しかし誰もがピアスをしているわけではありませんし、早替りでは付けにくいでしょうね。

被り物に直接付けてしまうこともあります。
よくあるのが、ラテンっぽい衣装の時の、耳まで深く被るターバンのようなものです。耳たぶ辺りのラインに、直接イヤリングを糸で縫い付けてしまいます。

遠目ならわかりませんがアップで見ると、イヤリングが上に付き過ぎて、見た目はあまりよくありません。しかしこうして被り物に直接縫い付けてしまうと、落とさない上に、早替りの時も楽です。被り物を被れば、イヤリングもいっしょに付けたことになりますから。

ちなみにブローチなどは、初めから衣装に付けっぱなしです。
さて――この写真、わかります? これはネックレスですが、留め金の部分にマジックテープが付いています。超早替りだったので留め金を付けるヒマがなく、マジックテープにしました。結構踊る場合でも、案外大丈夫です。

ネックレスの付け外しって、普段でもやりにくいですよね。見えないから。おまけにカツラを被っていたりすると毛に引っ掛かったり。ブレスレットもそう。片手で付け外しをするわけですから。手袋をしたままの時なんて大変です。

衣装部さんやお手伝いの下級生が、ネックレスなどの付け外しを手伝ってくれることもありますが、ほとんどが自分。だからマジックテープは隠れた優れものなんです。

こんな風にイヤリングやブレスレットにマジックテープが付いているのは、早替りのためだけではありません。それは――舞台上でアクセサリーを付けたり外したりする場合。

宝塚ファンの方なら「あぁ、あの場面ね…」なんて思い出されることでしょうね。男役さんが娘役さんにネックレスを付ける芝居や、娘役さんの首からネックレスを取ってしまう芝居などなど。

こんな場面で付けているアクセサリーは、だいたいがこうしてマジックテープになっています。普通に留め金で留めてあると、取り外しが容易ではありませんから。

そんなわけで……早替りのため、また落とさないために、生徒さんたちはこうしてアクセサリーに工夫をしているのです。




関連記事
アクセサリーはこうして選びます
手作りアクセも負けてはいない!


金曜日発行のメールマガジンでは、お楽しみコラム、宝塚ファンサイトの更新情報やお知らせなどをご紹介しています。週末のちょっとした暇つぶしに、ぜひ読んでみて下さいませ。
ご購読はこちらより


【編集部からのお知らせ】
All Aboutで家計に関するアンケートを実施中です!(抽選でAmazonギフト券1000円分を3名様にプレゼント)
アンケートはコチラのリンクから回答をお願いいたします(回答期限は2020年9月29日まで)

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。