タカラジェンヌって大変! やることいっぱい、覚えることいっぱい。時間はないし体力いるし。舞台の上ではカッコよく美しくキメておりますが、それに至るまでの苦労と言ったら……。ホント。ご苦労様でございます。

ならばよし! こんなに頑張っているタカラジェンヌを褒めて褒めて褒めまくって差し上げましょう。


口パクではない!

昨今音響設備のクオリティーも高く、歌い手さんのリップシンクも珍しくありませんが、宝塚歌劇は生オーケストラに生歌! 
全国ツアーなどマイクの数やPA機材の設備が充分でない劇場では録音に頼ることもありますが、基本、生歌です。

しかも歌うだけじゃないぞー。踊りながら歌う。踊るだけでも相当なものなのに、ガンガン踊りながらソロで歌っちゃったりもする。それがどんなに大変なものか。

縄跳びしながら歌、歌ってみて下さいな。普通、息があがる……。声がブレる……。だからタカラジェンヌはスゴイ!


女子が女子を持ち上げる!

タカラジェンヌのここがスゴイ!

ともゆう工房

ダンスの振りで“リフト”というのがあります。フィギアスケートなどで男性が女性を軽々と持ち上げるアレです。それが宝塚の舞台では必ずといっていいほど登場してくるわけですが、タカラジェンヌは全員可愛い女子!

女性である男役さんが娘役さんを持ち上げる。それも涼しい顔しちゃってさ。
お姫様抱っこなんて余裕~ぅ。持ち上げて踊ってしまいます。クルクル回したり、ひっくり返したり。あの細い腕のどこにそんな力が?

男性諸君、彼女や奥様を持ち上げてクルクル回せます? やれるものならやってごらん! だからタカラジェンヌはスゴイ!



大階段

フィナーレに出演者全員が降りてくる大階段、これは26段あります。奥行きは23センチ(ほとんどの人がつま先はみ出るわよね)。ここをです、足元を見ずにニコニコしながら上から下まで降りてくる。慣れないうちは思いっきり怖いぞー! 
さらにですね、ここで歌ったり踊ったり、信じられないことにリフトまでしちゃう! ……信じたくない。 

一度ミスると、千秋楽まで怖さを引きずるのが大階段。娘役さんはドレスを着たりするわけだから……あーー思い出しただけでも怖いですぅ。前列の人のドレスを踏んでしまったり、ヒールが脱げたり、階段落ちしたこともございました…

試しに地下鉄の階段で……あっ、やめときましょう。保証できません。だからタカラジェンヌはスゴイ!


銀橋

一番観客に近い場所といえば、舞台前面に張り出しているエプロンステージ――銀橋。前は客席、後ろはオケボックス(オーケストラピット)。
大階段も怖いですが銀橋も怖い! 大きなドレスなんぞ着ていたら、足元は見えません。ってゆーか、足元は見ません。

歩く、走る、踊る、リフトするー! おまけに若干カーブしているぞー。暗転になると真っ暗だぞぉー。前か後ろに落っこちた人、もちろんいます。

試しに塀の上……ウソです。だからタカラジェンヌはスゴイ!


羽根

タカラジェンヌのここがスゴイ!

ともゆう工房

これも宝塚のシンボルの一つ。背中に背負う羽根飾り。特にフィナーレで使いますが、これが重い! トップスターさんのものになると10キロ以上あります。

ナゼゆえそんなに重いものを背負わないといけないの? それが宝塚よ。豪華で美しい舞台。重ければ重いほどゴージャスな羽根なわけで、それがトップスターの証。
オーストリッチの羽根をふんだんに使った羽根飾り。人間孔雀と呼んでおくれ。
トップさんの大きさになると、重すぎて自分ひとりでは背負えません。それを背負って、大階段を降り、歌を歌い、銀橋を歩く。考えただけでも肩がこります。

試しに10キロのお米を……これもやめときましょう。腰、悪くするだけ。だからタカラジェンヌはスゴイ!



日本物と洋物の両方をこなす

タカラジェンヌのここがスゴイ!

ともゆう工房

宝塚の舞台は日本物と洋物に大きく分かれます。つまりタカラジェンヌは、日本舞踊も踊り、ダンスも踊る。
同じ踊りと言ってもまったく逆のもの。たとえ立っているだけでも、日本舞踊は体の重心を下に、ダンスは上に。セリフ回しも歩き方も化粧の仕方も衣装の着付けもナニからナニまで違う。

細かく言えば日本物と洋物だけでもありません。作品によっては様々な民族舞踊もこなす。アタシは一体ナニ人?

うち掛けもドレスも歩きにくいでしょうが花嫁さん、タカラヅカ女子はどんな格好でも舞台に立つのよ。だからタカラジェンヌはスゴイ!


早替り

宝塚名物とくれば早替わり! 衣装、ヘアースタイル、被り物、髪飾り、靴、アクセサリー……。これらを超スピードで替えるテク、ただもんじゃあございません。

ひとつ手順を間違えたら出遅れる場合もあります。もちろん衣装部さんがいますが、1人に1人付いてくれるわけではありません。着物を自力で着るなんてのもしょっちゅう。手の空いている人は助ける。仲良く着せ合いっこも。出番のまだ少ない下級生は、上級生のお手伝いにまわる。

ネクタイがきれいにサっと結べない……と毎朝悪戦苦闘しているそこの彼、男役さんに笑われるわよ。だからタカラジェンヌはスゴイ!


カツラと髪飾りとアクセサリー

タカラジェンヌのここがスゴイ!

ともゆう工房

場面や役柄ごとに違うカツラ&髪飾り&アクセサリー。特に娘役さんは大変です。
しかもこれ、ほとんどが自前なんですね。スタイリストさんなんぞおりません。自分でデザインを考える、自分で探して購入する、自分で作る。これを毎公演やるわけです。

いつも同じアクセサリーや髪飾りを付けるわけにもいかない。誰かと同じスタイルのカツラは避けたい。役や衣装や作品の時代考証に合うものを……と悩みは多し。
踊れば乱れるカツラのセットに、終演後も一苦労。踊っても外れないように、髪飾りやアクセサリーに工夫を。

あぁ……ヘアーアレンジが決まらないわ……とお嘆きのお姉さま、娘役さんはもーっと大変なのよ。だからタカラジェンヌはスゴイ!



体力がある

宝塚の公演の定休日は週に一日だけ。それ以外は連日公演です。
あんなにパワフルに歌って踊って芝居して早替わりして、これだけでもアンタはえらいのに、終演後に次の公演の稽古をしたりする場合もあります。

ファンの方ならご存知でしょうが、タカラジェンヌ全員が10代~20代の女子というわけではありません。なのにどこにそんな体力が?(確かにみんな、よく食べますが)

ちょっと家事してPS触って「あ~ちょっとひと休み」とテレビの前にドテっと座り込むそこの……それはアタシだ…
だからタカラジェンヌはスゴイ!

如何ですか? まだまだありますがタカラジェンヌたち、頑張っているでしょう? 
超・体育会系のタカラジェンヌ女子を、これからもどうぞよろしく。


素敵なイラストを描いて下さったのは、元専科スター・樹里咲穂さん応援ホームページ『ともゆう工房』を主宰していらしたゆうさんです。ゆうさん、イメージぴったりのイラストをありがとうございました! 今回掲載しましたイラストの著作権は『ともゆう工房』様並びに主宰者・とも様&ゆう様に帰属いたします。


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