時間がないけど、光らせたい!

ちょっと汚れた靴
朝忙しい時に限って、履きたい靴がちょっと汚れていて気分がヤキモキする…… そんな経験誰でもありますよね。 完璧にではありませんが、それをリカバーする方法、幾つかありますよ!


2009年が始まりました。景気の先行きがますます不透明になっていますが、そういうご時世のスタートこそ、シャキッとした気分で臨みたいところ。ところがいざ玄関を出ようと足元を見たところ、しまった、この靴、去年の汚れがまだ残っているよ……

いや年始でなくても、得てして履く直前に限って、靴にどうも元気がないのに気付いてしまうこと、結構ありますよね。朝は時間がちょっとでも欲しいから、本格的なシューケアをしている暇は正直ないし。かといって靴がある程度以上良いコンデイションでないと、心理的にも出だしから萎えてしまうし……

はい、そんな時こそやっていただきたい速攻・即効ケア、実は幾つかあるのです! 今回はそんな「急いでいる時の応急のお手入れ」について、次ページ以降でご紹介申しあげます。ただしいずれも牛革のスムースレザーの場合にのみ使える、あくまで応急処置。帰宅後時間ができたら、なるべく早く本来のシューケアをしっかり施してあげて下さいね。


次のページは、まずは一番手っ取り早い方法!

乳化性クリームを「落とす」豚毛ブラシ!

豚毛ブラシ
アッパーに靴クリームを均等に染み込ませ、余分なそれを「落とす」のに用いられる豚毛ブラシ。基本のシューケアをきちんと行っていれば、いざ忙しい時、これが大活躍してくれます。


第一の方法、それは何度も出しますが基本のシューケアの際、乳化性の靴クリームを靴全体に伸ばす、いや余分なそれを靴から「落とす」際に用いる、手のひらサイズの豚毛ブラシをそのまま使ってしまう方法です。洗剤などで完全に洗わない限り、その種の豚毛ブラシには乳化性の靴クリームの成分が、確実に残っています。それを丁寧にケアする時間的余裕がない場合に活用してしまう作戦です。

取り急ぎ馬毛ブラシで汚れやほこりを落とした後、上述した豚毛ブラシで全体をパーっとブラッシングします。つやを出したいところにはやや念入りに施しても宜しいでしょう。あとはナイロンストッキングを丸めたようなもので、全体を軽く乾拭きすれば即完成。ラップタイムは片足で1分も掛からない筈で、これなら忙しい朝でも大丈夫ですよね!

日頃からお手入れができている靴だったら、これで輝きは九割方取り戻せます。黒・茶系・無色など、大まかな靴クリームの色毎に豚毛ブラシを用意できている方には、尚更有効な速攻・即効です。ただ、もうお気付きかと思いますが、これは基本のシューケアを実践できている方のみが可能なショートカット! 横着せずに手順を踏んでお手入れしていれば、イザと言う時このような助け船が救助に現れてくれるのです。


次のページは、ある飲み物が大好きな方なら、絶対試してみたい速攻・即効ケア!

コーヒーの出し殻が、案外効果的!

コーヒー
美味しくいただけるドリップ式のコーヒー。この出し殻を十分乾かして目の詰んだ袋に入れると、害の少ないつや出しグッズに大変身しますよ!


皆さん、朝ごはんちゃんと食べていますか? 少しでも長く寝ていたいからインスタントコーヒー一杯で済ましているよ、などとおっしゃる方も多いのではないでしょうか。かつて典型的なチェーンコーヒードランカーだった小生も実はそんな感じなのですが、だからこそちょっと暇ができたり、夜中に原稿にじっくり取り組みたい前に、ペーパードリップでコーヒーを淹れるのが堪らなく大好きです。豆の銘柄や煎る時間に全く頓着はないのですが、コハク色の泡がポーっと膨らんでゆくのと共に、あの香りに部屋中が覆われてしまうと、飲む前から気分が時に前向きに、時に落ち着いてしまうのは、紅茶や日本茶をいただくのとはまた違う楽しさ。

だけど厄介なのが、その際どうしても生じてしまう、出し殻です。通常は流し台の三角コーナーに直行なのでしょうが、ちょっと待って下さい。靴好きにはもう一回素晴らしい貢献をしてくれますよ! このコーヒーの出し殻を十分に乾かした後、目の詰まった布袋に入れると、素晴らしい速攻・即効シューケアグッズになってしまうのです。布袋はナイロンストッキングを丸めたようなもので大丈夫ですが、ペーパードリップではなくネルドリップでコーヒーを淹れる方でしたら、そのネルを乾かしたもの自体を転用するのが理想的!

これで靴を軽く磨くと、自然なツヤが短時間に出てしまうから不思議です。どうもコーヒーの出し殻には油分がまだ適度に残っているらしく、それが靴に入り込んでくれるようなのです。 もちろんこれもラップタイムはそれこそ朝のコーヒー片手に、片足1分弱! 前のページの仕上げの一拭きに活用する作戦も大正解です。ただし、材料が材料ですので、薄い色の靴ですと着色してしまう危険がありますので、原則黒やダークブラウンのような濃色の靴用にのみにお勧めいたします。


次のページは、それでもある程度はしっかりお手入れされたい方に!

WOLYの乳液状のクリームが使える!

 WOLYのクリーム・エッセンシャル
WOLYのクリーム・エッセンシャルです。本来はカバンとかレザージャケットに適した乳液状のクリームですが、忙しい時の速攻・即効ケアにも使えます。1,890。R&D


確かにフルコースで靴を磨く時間はない、でも5分くらいならなんとか捻出できそうだし、靴に潤いをなるべくしっかり回復させたい…… そんな場合に絶対役に立つのが、WOLYのクリーム・エッセンシャルという乳液状の靴クリームです。本来はカバンや手袋、それにレザージャケットなどのお手入れにベストな商品ですが、スムースレザーやコードヴァンの靴に用いても何ら問題ありません。

まず取り急ぎ馬毛ブラシで汚れやほこりを落とした後、このクリームを片足に付き米粒2・3つ分くらいの分量で布に取り出し、靴のいくつかの部分に置いてゆきます。直後にそれを同じ布で靴全体に広げると同時に乾拭きを行い、つやが蘇ればOKです。本来のお手入れで乾拭き前に行う豚毛ブラシで余分な靴クリームを「落とす」作業は、やれるに越したことはありませんが省略しても、まあ大丈夫です。ラップタイムは片足で3分は掛からないと思います。

ナイロンストッキングを丸めたもので仕上げに全体を更に軽く乾拭きすれば、なおさら完璧! 実はこのクリームには、成分の配合の関係でクリーナー的な効果も若干は期待できるようで、そのお陰で以前使った靴クリームの上から厚塗りするようなゴテゴテした仕上がりにはならないのも魅力です。クリーナーを用いずに毎回これだけでお手入れしてしまうのは問題ですが、忙しい朝ゆえの応急処置には副作用の心配のない製品だと思います。


いかがでしたでしょうか? 今回ご紹介した方法や製品はどれも、使った瞬間に光ってしまうようなものではありません。が、その類のモノは用いた瞬間こそ絢爛豪華に光り輝くのですが、後々革に取り返しの付かないダメージを与えてしまうことも多々あるので、個人的にはお勧め致しません。何度も書きますが、いずれも基本のシューケアができていればこその応急処置ですので、それをどうか忘れないでいただけますよう、読者の皆さんには切に望む次第です。



【関連リンク】
株式会社 R&D ホームページ
株式会社 R&D 通販サイト リソーシーズ シューケアギャラリー

【関連記事】
「シューケア技術向上講座」 お手入れの前に知っておきたい、大切なこと
「シューケア技術向上講座」 一番の基本。スムースレザーの革靴のケア!
「シューケア技術向上講座」 さあ、汚れた靴を洗ってみよう!一般編
「シューケア技術向上講座」 靴に生えたカビを、正しく除去する!
「シューケア技術向上講座」 悪天時の靴の味方、撥水・防水剤を考える!

「シューケア技術向上講座」 靴の「底」のケアについて考える その1
「シューケア技術向上講座」 靴の「底」のケアについて考える その2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。