イタリアの至宝が復活。

ボノーラ
クラシカ(次に紹介するシリーズ)と同じ木型を用いながら、マッケイで仕上げたことにより、軽快な印象に。SPORT70,000(本製品は色違い)


流通・生産面の交通整理のため、ここ1年ほど日本マーケットから姿を消していた「ボノーラ」。ようやく態勢を整えたとのことで、この秋から再び、日本での展開を開始する。

「ボノーラ」といえば1878年創業のイタリアを代表する紳士靴メゾン。創業当時はひとりの職人が丸ごと一足自らの手で仕上げるスタイルを取っていたため、数に限りがあり、日本では「幻の靴」と言われていた。



パトロンと優れた芸術家の関係。

ボノーラ
「ボノーラ」のメインライン。グッドイヤーウエルト製法。CLASSICA77,000~80,000


安定した供給が可能になったのは、イタリアの富豪、モレッティ家の傘下に入ってからだった。手の部分を残しつつ、分業制を確立したのだ。その事実を知ったときは少々センチメンタルな気分にもなったが、手縫い職人が毎年のように減り続ける現状を踏まえれば、そして「ボノーラ」という名前を残すことを考えれば、モレッティ家の選択は賢明だった。当時の原稿で僕は、「モレッティ家とボノーラの関係は、パトロンと優れた芸術家のそれに似ている」と書いた。



珍しく、まだまだ続く。

ツヤが増した老舗メゾン。

最も“今”を意識したシリーズ。それは例えばノーズの長いチゼルトウに表れている。DANDY79,000~91,000


しばらくの休止状態を終えた「ボノーラ」を改めて目にした感想は、「ツヤが増したな」というものだった。仕上げにワインで磨き上げるなど、元々このメゾンのフィロソフィには「ツヤ」が組み込まれている(オーナーのモレッティ家は広大なワイナリーを所有しており、そのワインを使用する)。しかし、立体的でシャープなシルエットは、これまでにはなかったものだ。新生ボノーラはいってみれば、タイムリーな色香を備えたということだと思う。


素直に喜びたい復活。



ボノーラ
機能から靴づくりにアプローチしたシリーズ。イタリアの伊達男が足元に快適を求めれば、答えは当然モカシンになる。CANNES参考商品


ま、とにもかくにも伝統あるメゾンがこれからも続いていく、この点を素直に喜びたい。

問 ヒーローインターナショナル TEL.03-5447-6777
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